yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

今日買った本

■今日買った本。計800円。

 

a)第1回入善良い物市にて。→初開催、初会場入り。

1・ジョン・ラングスタッフ、フョードル・ロジャンコフスキー・絵、作間由美子訳『おおきなのはら』光村教育図書 ¥400 ykwk

2・野村たかあき・作/絵『ばあちゃんのえんがわ』講談社 ¥400 夕やけ

 

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 初開催のa)へ。古道具屋やクラフト作家、およびドリンクや焼き菓子、軽食の出店などがあり、その中では古本屋さんが2ブース。それぞれのブースで1冊ずつ本を買えた。県内東部にはこのようなおしゃれなイベントがなかなか無いので、大変貴重な機会。本当にありがたい。次回開催も期待したいところ。

 1:原題は『Over the Meadow』。Meadowは牧草地のこと。まず亀の子が1匹の見開きページ、次にページを繰ると狐の子が2匹の見開きになって、というふうにいろいろな動物や鳥や虫の子どもの数が増えていく。それぞれの動物の子どもたちは、Meadowの中でそれぞれ何かをして「いいきもち」になる。構造的に整っていて読んでいて安心感のある良い絵本だなと思った。数の勉強にもなるし、生き物の名前を知るにも良いし、邦訳の場合序数詞も学べる。子どもに読ませた時に、説明されないけど登場している生き物にも目を配らせて読めるようになるのを確認してみても面白いかもしれない。

 2:第5回講談社絵本新人賞受賞作。この賞の第1回目は、曽田文子『サーカスへいったねこ』が受賞していた。どちらも素晴らしい絵本なので、この賞の受賞作を他にも読んでみたくなってきた。本書は、版画絵本で、本文も版画で書かれている。同じ視点の背景でも手を抜かず、毎ページちゃんと彫り直してあり、その手間に感心する。縁側で起こる何でもない普段の様子が、のんびりのびのびと描かれ、陽だまりにいるような温かな気持ちになる。

今日行った店

■今日行った店。

 

a)ブックオフ富山山室店にて。→本購入無し。

 

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 月例用事で街へ出たついでに、a)へ。引越しシーズンということで何か掘り出し物でもないかと観に行ったら、ガラスケースのレアもの漫画の品揃えが、ずいぶん変化していた。その中に欲しい本もあったけれど、何だか癪なので買わず。漫画の棚と文庫本棚をざっとみて退店。

今日買った本

■今日買った本。計14250円。

 

a)千代の介書店にて。→初入店。

1・赤江瀑『風葬歌の調べ』角川文庫 ¥300

2・赤江瀑『荊冠の耀き』徳間文庫 ¥300 

3・松永伍一『日本の子守唄 民俗学的アプローチ』角川文庫 ¥300

4・相澤啓三『ミス・プリーのとろけもの園遊会』深夜叢書社 ¥500

5・澁澤龍彥編/解説『叢刊(アンソロジー) 日本文学における美と情念の流れ 幻妖』現代思潮社 ¥1500

6・福島慶子『巴里の藝術家たち』創藝社 ¥1000

7・田河水泡『のらくろ自叙伝』光人社 ¥1500

8・須永朝彥『就眠儀式 須永朝彥吸血鬼小説集』名著刊行会 ¥1500

9・富山妙子『はじけ!鳳仙花 美と生への問い』筑摩書房 ¥1000

10・小出龍太郎『聞書き小出楢重』中央公論美術出版 ¥800

11・堀口大學訳『毛虫の舞踏会』講談社 ¥1000

12・ジョン・デスモンド・バナール、鎮目恭夫訳『宇宙・肉体・悪魔 理性的精神の敵について』みすず書房 ¥600

13・道明新兵衛『ひも』學生社 ¥1200

14・高田宏、水越武・写真『夜明け』丸善 ¥500

15・獅子文六ほか『随筆 酒』六月社 ¥1000

 

b)大観堂書店にて。→初入店。

16・井上ミサ『野ばら』日本図書刊行会 ¥50

17・オシップ・エミリエヴィチ・マンデリシュターム、峯俊夫訳『マンデリシュターム詩集 石』国文社 ¥300

 

c)シマウマ書房にて。→初入店。

18・今西祐行、藤城清治・影絵『つづみをうつ少年』ポプラ社 ¥500

19・かこさとし『かこさとし語り絵本1 矢村のヤ助』偕成社 ¥400

 

d)cestaにて。→営業時間前で入店できず。

 

e)キヨ書店にて。→営業しておらず。

 

f)東文堂書店古書部にて。→初入店、本購入無し。

 

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 念願の来店の叶ったa)。入った途端に、古本棚のトンネルに圧倒されて、まるで神戸ルミナリエのように私の目には眩しく輝いて映った。午前中に入店してしばらく棚を見ていると、店主が弁当を買いに5分ほど店を空けるので、店番しておいてくださいと頼みにきた。いちげんさんを信頼してくれるなんて、なんていい店主だろうと思う。店主が買い出しから帰ってきた後、あれこれ話をさせていただいた。もう80歳くらいで、a)は定年退職後に始めたお店ということだから20年くらいやっているわけだ。故に、古本屋としてのキャリアは若いほうといえそう。技術畑出身らしく、一徹した店づくりをされているなと感じた。文庫も単行本も、函までも!、一冊一冊、OPPフィルムを巻いてあり、恐ろしいほどの手間暇をかけてある。これについては、同業者から否定的意見も聞かれそうだが、私には全く嬉しいサービス。また棚は基本的に著者名の50音順になっていて、これも常にソートする必要があるから、実際に持続的に実現するのは、やはり大変な労力を要するものである。自宅の棚で同じようなことをして、間も無く挫折した過去を思い出した。そして面白いのが、向かい合う本棚の間、頭上に架けられた橋状の棚。ここは各棚、テーマが感じられる編集的な棚になっていて、服飾関係の棚は特に面白かった。レジの左前方の棚は、店主が人間を勉強するために収集したとかの人物伝の本で埋まっている。私はどの古本屋に行っても、本の背は一通り見たく思っているのだが、a)では結局4時間近くかかった。さすがの大収穫となり、大満足。

 とはいえ、未踏の古本屋も近隣にはまだまだあるので、地下鉄で少し西に戻って、本山駅近くのb)とc)へ。b)は、また近くに来たら是非寄りたい、硬軟の本の揃う穴場の店と思った。c)は、さすがに荷物が重たくて、絵本を2冊買ったのみ。漫画で欲しいものが数冊あったが、我慢してしまった。d)は、営業開始時刻前であったのは認識していて、場所だけ確認する意味で、店頭まで行った。別行動していた同行者の合流時刻までもう少しありそうだったので、少し無理して移動してe)へ行ったものの、ドアが閉まっていて残念。f)は、混沌とした古書店で、じっくり棚を見たものの、買える本がなかった。

 1,2:赤江瀑の未所有文庫。

 3:赤江瀑にも子守唄を扱った作品があるかな。背筋のひやりとするものを持つ子守唄も何だか気になるテーマ。夕焼け色の装幀。

 4:ほぼ正方形の手のひらサイズの詩集。深夜叢書というだけで、まずは手に取りたくなるもの。ブック・デザインは、金城嘉子と横尾龍彦による、とある。詩は、言葉遊び的なものが多い。気持ちに余裕があれば、楽しく触れ合えるかな。「イロドラ猫」なんて猫の字がわんさかでこれ以上猫の字が出てくる詩はないかもと思わせるもの。「ウスバカゲロウ」は今までその名に全く疑問を持たなかったが、薄馬鹿下郎なんて自然と連想させられてしまって、その詩篇に到るまでに、脳が妙な訓練をされてしまった。

 5:このシリーズの未所有巻。初版。のちに『幻妖のメルヘン』と改題されても出たので、そちらは買わないぞと思っていたところ、無事に目的の版を入手できた。

 6:福島慶子氏の辛口の文章は癖になる。未読の単行本を発見して小躍り。

 7:イラスト満載の自叙伝で、文字組もそのあちこちに配されたイラストに合わせて組まれていて、なかなか作るのが大変だったろうなという本。店主にちょっと紹介いただいたので気になって購入。これは面白そう。

 8:元は西沢書店というところから出ていた模様。今日現在、バーゲンブックで新刊でも入手可能な本のようだ。

 9:空恐ろしい感じの絵を描くので気になっている富山妙子氏。文章が読めるのは、本書が初体験となりそうだ。

 10:小出楢重は、岩波文庫を一冊持っていて、早く読んでおきたいなと思って読まないまま今に至っているが、気になっている人物。その子孫が聞き書きしたらしき本。2017/4/14読了。関西弁で溢れて、愉快な聞き書きの読み物になっている。小出楢重は、随分わがままだったけれど、自分の仕事を人生かけて大事にした。どこのページだったか重子夫人が私が死んだら一緒に死んでくれるかと楢重の愛を試す質問をしたときに、絵の仕事を為さねばならないから自分は死ねないというようなことをいったという話がある。私は、愛を試す問いを発する者は、その人を不幸にすると思っている。その他、気になったところをメモ。p.39の表現"ツブレツみたいなオムレツこさえて"。p.108に道頓堀の古本屋(天牛書店)が出てくる。p.152で谷崎潤一郎が"ピストン・ダンス"を踊っている。

 11:虫の短篇集。全て堀口大學訳。
 12:科学者の書いたエッセイが好きで、本書もそうした本らしいが、それにしては怪しげな題だなと思ったのと、薄いこともあって選んだ本。

 13:服飾関係をまとめた棚から取った一冊。テーマが良いし、ひらがなで堂々と「ひも」と書かれた簡潔な表紙も好ましい。

 14:タイトルに惹かれて購入。薄い単行本。夜明けにまつわるエッセイ12篇。文学作品の引用も多い。ロマン・ロラン『ジャン・クリストフ』に"日の出に対する信心"の話が出てくることも紹介されていて、とても力強い文章で心に残った。心身をリセットする夜の闇が、現代は失われ、夜明けのときの心身の再生がうまくいかないようになったのではないか、というような文章が何度か出てくる。

 15:奥付に編集者は水野多津子とある。素晴らしく素敵な装幀で、酒の本も常に探していることもあり、嬉しい収穫。表紙の題字は幸田露伴、装幀は大久保恒次。ちなみに『随筆集 酒』と書いてあるのは表紙のみで、背や扉、奥付には『随筆・酒』と書いてあり、後者が正しい書名だと思う。

 16:タイトルに惹かれて購入した詩集。反戦的な詩も含んでいそう。2017年4月11日読了。想像通りに戦争嫌悪の詩や、次世代に対して顔向けできない気持ちなどをうたった詩が多い。突き刺さされるような心情にしばしばなった。わりと平易な言葉で綴られているのは、詩の初心者の私にはありがたい。「併設中学校」には、アテネ文庫や岩波文庫が登場する。電車賃を浮かして、岩波文庫星一つの本を買うなど。

 17:個人的には未知の詩人。アクメイズムという1910~1912年頃のロシアで興った、象徴主義に反発して具象性と明晰さの回復を目指した詩の運動の代表的な詩人だそう。確かに具象的で、絢爛な名詞が散りばめられた詩であったが、私には感じにくいものでもあった。石が出てくる詩は、4篇ほどあったろうか。「金貨」という詩には、嫌らしさをまとった日本人が登場する。"3ルーブル紙幣だけは我慢できない"というフレーズ、気になってちょっと紙幣の柄を調べてみたところ、ソ連の国章と模様の紙幣みたい。

 18:影絵に惹かれて購入。「天鼓」という能をベースとして童話風に再話した作品。あとがきの、人と人の一対一の関係でしか鳴らせないものが、現代では失われているのではないかという指摘が、私にも鋭く刺さった。藤城清治氏による光の表現はさすがに美しい。

 19:語り絵本というシリーズは存在を知らなかった。ということで購入。1978年の作品で、昔話によくある鳥獣婚姻譚のバリエーション。信州が舞台だけれど、方言は九州のようなものも見受けられる。実際にも似たような地域があるのかな。

今日買った本

■今日買った本。計2870円。

 

a)BiblioManiaにて。→初入店。

1・松谷みよ子、小薗江圭子・絵『おばけちゃん』講談社文庫 ¥350

2・ゼリーナ・ヘンツ、アロワ・カリジェ・絵、光吉夏弥訳『アルプスのきょうだい』岩波書店 ¥400

3・伯爵堂『パヰプ喫煙ノススメ』伯爵堂出版 ¥380

 

b)ブックオフSUPPER BAZAAR栄スカイル店にて。→初入店。

4・バーナード・マラマッド、繁尾久訳『魔法のたる』角川文庫 ¥108

5・五味太郎『五味太郎の絵本7 ひ』絵本館 ¥200

6・ジーン・ジオン、マーガレット・ブロイ・グレアム・絵、間崎ルリ子訳『あっおちてくるふってくる』あすなろ書房 ¥400

7・小林俊樹、たかはしきよし・絵『にわさきのむし しゃがんでみつけた』福音館書店 ¥300

8・モーリス・センダック、神宮輝夫訳『とおいところへいきたいな』冨山房 ¥300

9・岩崎京子、岩崎ちひろ・画『あかまんまとうげ』童心社 ¥108

10・柳生弦一郎『おっぱいのひみつ』福音館書店 ¥108

11・ヘレン・ピアス、松岡享子訳『ねずみのほん1 ねずみのいえさがし』童話屋 ¥108

12・ヘレン・ピアス、松岡享子訳『ねずみのほん2 ねずみのともだちさがし』童話屋 ¥108

 

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 ●書きかけ。

 1:単行本でしか出ていない作品だと思っていたら、文庫で出ていたとは驚いた。オバケちゃんといえば、小薗江圭子氏の絵がとにかく愛らしくてたまらない。「オバケちゃん」と「ねこによろしく」の2話を収録。パパおばけはウイスキー呑み、ママおばけとオバケちゃんは、おばけジュースを愛飲している。オバケらしい思いをこらすという最終手段、なかなか思いつけるものではない。p.133に「たった三両しかつながっていない、小さな小さな汽車」が出てくるけれど、私の住んでいるあたりには二両が普通なので、、ちょっと悲しい。

 2:「ウルスリのすず」と「フルリーナと山の鳥」の2篇を収録。それぞれ大型絵本でやはり岩波書店から出ているのだが、まともに買うと結構な額になるので、この岩波子どもの本シリーズで出ているのはありがたい(とはいえさらに安価な古本で買っているわけだが)。ウルスリもフルリーナもそれぞれやりたいことやしたいことがあって、それぞれそうできない外圧なりがかかるけれども、自分の気持ちを大事にして目的を自分なりに手段を変えて達成したり、納得して克服したりして乗り越えていく姿が描かれる。勇気を分けてもらえるような物語に仕上がっている。

 3:パイプや葉巻を吸ってみたい思いがあり、試し買いした小冊子。わかりやすいので、あとは道具を入手するばかり。

 4:行商用。

 5:"ひ"とは火のこと。さまざまなシーンの火が見開きごとに紹介される。

 6:『ベンジーのふねのたび』のコンビの処女作にして、1952年のコルデコット・オナー賞受賞作ということだ。なんと文章は夫、絵は妻ということで、夫婦の合作。雨や水や雪、葉っぱや夜の帳など、降ってきたり落ちてきたりするものを、さまざま紹介して、ちょっと科学的な読み方もできるような現象を描写するという少々テーマ的に珍しい絵本。

 7:わらびの取りのときの緑色の見開きと、すみれ畑のすみれ色の見開きと、包容力ある優しい迫力を感じる。かっこちゃんの我慢に胸がつまる。

 8:ここではないどこかとおいところに行きたいという思いをそれぞれに抱えた生き物たちが、みんなでその場所に行くのだけれど、納得できるような場所ではなくてまた解散して元の居場所に帰る話。自分なりのとおいところの理想像を考えさせられる。

 9:弟が生まれるので、祖父母の家に預けられた子どもの話。お母さんが恋しいけれども、何とかこらえてみせようとする姿に胸打たれる。

 10:おっぱいは、だんだん味がまずくなっていって、自然に乳離れするという話は初耳で驚いた。巻末の山田真氏のおっぱいが出ない、おっぱいで育てられなかった母親やその子に向けてのメッセージが温かく、こういう理解のある人がもっと世の中に増えて行ったら良いなと思った。

 11,12:写真絵本。全3巻のシリーズで、あと『よかったねねずみさん』のみが未所有。

今日買った本

■今日買った本。計1430円。

 

a)ブックオフ魚津店にて。→ポイント5倍セールをやっていた、本購入無し。

 

b)ヤフオクにて。

1・『文學四季 1958年1月号(通巻6号)』文学四季社 ¥470

2・ツウィフェロフ・作、宮川やすえ・文、佐々木マキ・絵『ぞうのしょうぼう』フレーベル館 ¥250 kke
3,4・石ノ森章太郎『千の目先生1,2』朝日ソノラマ文庫 各¥160 kke
5・瀬田貞二『十二人の絵本作家たち』すばる書房 ¥390 kke

 

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 ポイント5倍デーということでa)へ行ってみた。何も買うものがなければ買ってしまおうかなと思っていた、水木しげるの貸本漫画時代の作品集が棚から消えていて残念。結局何も買えず。b)は、本日および2日前に届いたもの。

 1:伊藤人譽の創作短篇「死人の意志」掲載ということで購入。あとで分かったのだが、『登山者』という単行本に2篇目に収録されているようだ。男二人女一人での登山で、道に迷い、男一人と女は何とか自力下山して助かるが、残る男一人が滑落して死んでいるのが、下山後の翌日に確認され、その死体を沢の流れを利用して下ろしていく。沢を下りたがった死んだ男の意思が残っているのか、死体は器用に沢を下っていくという話。登山で道に迷い、また疲労が募って攻撃的になってくる心理描写が迫真。

 2:やることなく、暇をしていた象が、少しずつ森の動物たちの役に立って、しまいに消防係になるという話。クレヨンで描かれた絵だと思う。
 3,4:2巻には、本編の他に、2篇の短篇を収録。「青い馬」は、明星が初出とかで、ジュンが出てくる性がテーマの漫画。独白的なラストが印象的。「鋏」はプレイコミックに掲載された作品。実話ベースの話のように描かれていて、かなりゾッとする話。とにかくこの2短篇が読めたのが、本当に良かった。
 5:瀬田貞二が十二人の絵本作家を語る。語り方は、発表媒体が異なるものが収録されているようで、章によってまちまちだ。触れられている絵本を手元に置いて、それらを参照しながら読みたい本。2017/5/3読了。瀬田貞二氏の文章は硬くて少々読みづらい。絵本がいろいろと画像引用されているのと、やはりさまざまな採り上げた以外の絵本作家や作品の紹介があるのでそれらを探す楽しみがどっさり増えるところが本書の良いところ。以下メモ。p.188、気になる作家、ポール=エミール・ヴィクトール、津田逸夫訳『きたかぜ』(昭和15年)、戦後新潮社の一時間文庫の中で近藤等訳『大飢餓』、その他『アポーシアク』など極地探検家で挿絵も自ら描く。p.180、レーベジェフ『狩り』は文字なし絵本。p.192、『マルシャーク子ども詩集』1973年の復刊版欲しい。p.206、アーディゾーニ『Gohnny's Bad Day』ジョニーの縁起のわるい一日orアメリカ版なら『寝おきをまちがって』は文字なし絵本。

今日買った本

■今日買った本。計100円。

 

a)ブックマーケット上飯野店にて。

1・イプセン、笹部博司訳『ジョン・ガブリエルと呼ばれた男』メジャーリーグ ¥100

 

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 月例の用事がイレギュラーに今月もう一度入ったので、車で外出したあとに、気晴らしに久しぶりのa)へ。いい本もあったけれど、定価に対する割引率が厳しくて、手を出せず。しかし1冊だけ掘り出し物の1を購入。

 1:笹部博司の演劇コレクションは好きなシリーズ。その未読の、それもイプセンの巻ということで、飛びつくように購入。帯と解説は、仲代達矢氏になっている。2017年3月27日読了。元銀行員で金の力でぶいぶい言わせていたらしいジョン・ガブリエルという男が、弁護士の裏切りで服役し出所して8年間自宅に引きこもっているところから話が始まる。2階に住むジョン・ガブリエルは、1階に住む妻とも話をしないでお互い憎み合っている。今でも、俺はまだまだいけるはずだと強く思い込んでいて、そのはたから見れば身の丈に合っていない妄想を最後まで信じ続けて亡くなり、皮肉なことに亡くなることで身近な人を救うことになる。原作よりも登場人物を減らした台本になっているとのこと(もっと言えば元々は森鷗外の訳出をベースにしているとのこと)で、明記されていないけれど笹部博司氏が書いた台本ということか。

今日買った本

■今日買った本。計2500円。

 

a)第43回金沢一箱古本市@金澤町家 2日目にて。

1・テネシイ・ウィリアムズ、鳴海四郎・中田耕治・倉橋健・内村直也/木村優訳『テネシイ・ウィリアムズ一幕劇集』早川書房 ¥300

2・山川直人『道草日和』小学館 ¥300

3・ダフネ・デュ・モオリア、大久保康雄訳『世界大ロマン全集2 情炎の海』東京創元社 ¥600 aun

4・ピエール・ルイス、中村真一郎訳『世界大ロマン全集23 ポーゾール王の冒険』東京創元社 ¥600 aun

5・島田荘司『夏、19歳の肖像』文春文庫 ¥100 knzwmysteryc

 

b)ヤフオクにて。

6・佐々木マキ『ゾウのこどもとおとうさん』婦人生活社 ¥200 kokoe
7・ノーマ・ファーバー、バーバラ・クーニー・絵、おおたあいと訳『どうぶつたちのクリスマス』佑学社 ¥200 kokoe
8・ピート・シーガー、マイケル・ヘイズ・絵、木島始訳『ひとくい巨人 アビヨーヨー』岩波書店 ¥200 kokoe

 

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 二日間開催のa)のイベントに、昨日は友人知人が来宅したので行けなかったが、今日は何とか時間ができたので、車を飛ばして急いで行ってきた。店仕舞いも迫ってきた時刻ではあったが、まだ良い本は残っていて、数冊を買えた。b)は、3/13に届いたもの。

 1:福岡の某ブックイベントのスタッフが、テネシー・ウィリアムズを推していたのが妙に印象に残っていて、一幕ものの劇なら、簡単に読み進められそうだと思って購入。函入のしっかりした本で、装幀は洋画家の勝呂忠。

 2:山川直人氏の未読漫画。隔月連載で5年分を単行本化したものだそうだけれど、さすがに絵柄はもう安定したもの。群像劇のような作品になっていて、さすがの味わい。細部まで、具体的には本棚に挿さっている本のタイトルやお店の名前など、楽しめる。メルヴィルの『バートルビー』を読んでみたい。

 3:創元推理文庫の「鳥」が収録された短篇集を読んで以来、未読作品には期待しないわけにはいかないデュ・モーリアの未読作品。文庫化していなそうと思って購入。この全集は箱絵がそれぞれ異なる作家によるようだ。こちらの箱絵は森田元子による。

 4:『妖精たちの黄昏』を少し前に読んだりして、興味が引いている作家。これも文庫化していなそうと思って購入。箱絵は斎藤愛子。

 5:売っている方が言うには、中国で映画化された作品らしい。猛プッシュをされたので、この文春文庫から初めて出版された島田荘司作品を購入。単行本は1985年に、この文庫第一刷は1988年に出た作品で、作品中当時19歳だった少年が、ある女性を覗き見しているのだが、おむつを干すところを見たことがないので子どもはいないと思っていたが、その女性に今は紙おむつというものがあるのよと教えられる場面がある。紙おむつはそれほど最近になって普及したものだったのだろうか。少年が女性を神格化する感じは、私にも覚えがあって切なくなった。

 6:表題作のほかに2話「イヌのこどもとおとうさん」「カバのこどもとおかあさん」を収録。とぼけた味わい。

 7:2006年に別のところから復刊されたらしい。A5くらいの本で、これまで入手してきた佑学社絵本の中で最小のサイズ。キリストが生まれたときに、冬眠するタイプの動物たちが、星に起こされて、お祝いに駆けつけるという話。場面はずっと夜の画面で、グラデーションある青色が印象的。

 8:南アフリカの昔話を詩人でもある著者が脚色したもの。煙たがられていた父子が、その原因であったものを消す魔法の杖と、大きな音を出すウクレレで、巨人を退治して、また皆の仲間に迎え入れられる。アビヨーヨーの歌が、物語中に楽譜付きで載っている。

今日買った本

■今日買った本。計300円。

 

a)文明堂書店にて。→店頭均一ワゴンのみ確認、本購入無し。

 

b)家風にて。

1・手塚治虫『マコとルミとチイ』大都社 ¥300

 

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 友人と一緒に高岡観光をし、その隙間をぬってa)をチラ見し、b)の置きBOOKをみてきた。b)の家具屋は、またレイアウトや商品が少し変わっていて、主に椅子の座り心地をいろいろ試して楽しい時間を過ごせた。広い家に引っ越して、良い椅子を置きたいものだ。

 1:こういう作品があるとは知らなかった、手塚治虫の育児エッセイ漫画。近頃、大都社の漫画を買う機会が続いている。一男二女の子育てで、てんやわんやの様子が綴られる。時代のせいもあるか、手塚治虫父親的ふるまいは、旧弊な感じがした。

今日買った本

■今日買った本。計4002円。

 

a)長崎書店にて。→初入店、本購入無し。

 

b)舒文堂河島書店にて。→定休日で入店できず。

 

c)マイチェアブックスにて。→定休日で入店できず。

 

d)古書汽水社にて。→初入店。

1・ソニア・レヴィティン、ジョン・ラレック・絵、清水真砂子訳『三人のおひゃくしょうのはなし2 ふうがわりなたまご』佑学社 ¥540

2・クリスティーナ・ビヨルク、レーナ・アンダーソン・絵、野花かほる訳『フィフィのみぎひだり』文化出版局 ¥324

3・クルト・バウマン、ジタ・ユッカー・絵、ウィルヘルム・きくえ訳『キビタン かくれんぼ絵本』太平社 ¥432

 

e)ポアンカレ書店にて。→初入店。

 

f)天野屋書店にて。→定休日で入店できず。

 

g)古本タケシマ文庫にて。→初入店。

4・大江ちさと、太田大八・絵『さるのよめ』トモ企画 ¥300

 

h)橙書店にて。→営業時間外なのか入店できず。

 

i)長崎次郎書店にて。→初入店、本購入無し、2Fの喫茶利用。

 

j)ブックオフSUPPER BAZAARノース天神にて。

5・ドロシー・マリノ・文/絵、石井桃子訳『ふわふわくんとアルフレッド』岩波書店 ¥108

6・ジョン・シャロン、こだまともこ訳『みどりいろのバス』ほるぷ出版 ¥108

7・ライヤ・シエッキネン、ハンヌ・タイナ・絵、坂井玲子訳『ちいさなおうさま』冨山房 ¥108

8・谷川俊太郎、和田誠・絵『とぶ』福音館書店 ¥108

9・グリム、リスベート・ツヴェルガー・画、池田香代子訳『七わのからす』冨山房 ¥108

10・津原泰水『少年トレチア』集英社文庫 ¥108

11・ロラン・ド・ブリュノフ、矢川澄子訳『ババールといたずらアルチュール』評論社 ¥108

12・マーガレット・ブロイ・グレアム・作/絵、友野冬彦訳『ヘレン、ようこそどうぶつえんへ』キッズメイト ¥300

13・ハンス・クリスチャン・アンデルセン原作、ジャン・ウォール、レイ・クルツ・絵、友近百合枝訳『おおきなおとしもの』ほるぷ出版 ¥300

14・土方久功・再話/画『サトワヌ島民話 おによりつよいおれまーい』福音館書店 ¥350

15・かの、米倉斉加年・絵『トトとタロー』アートン ¥700

 

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 さて、滞在先から日帰りで熊本古本屋巡りをしてきた。a)は、有名な新刊書店。b)は店内の本がガラス越しによく見えたのだが、定休日ということで入店叶わず。c)は、リトルプレス等取扱いの店で、こちらも定休日。本日のメインと思っていたd)は、何とか営業していて、いい絵本が買えたのが嬉しかった。e)は、どうやらガソリンスタンド跡地を利用した店舗で、本は買えなかったものの、野田ちか子『幻燈小品』というCDアルバムを¥1700で購入。f)は定休日で入れず。ついに、火曜日に熊本にきてはダメだなと思うに至る。g)は、壁に面陳されていた民話集が気になったもの、状態が自分には難で買えなかったが、トモ企画の未知の本が買えた。h)が営業していなかった理由は不明。これまでの収穫を振り返りがてら、i)で喫茶。高速バス移動して、物足りなさをj)で癒した。

 1:なんでもないことをネガティブに捉えてぐずぐずする三人のおひゃくしょうの話。ダメな男性の典型という感じ。面白いけれども身につまされる、だからこそ良い絵本と思う。このシリーズの1作目も読んでみたい。

 2:本文は、おそらくスウェーデンの作家と思う。洗濯物の干す位置で、みぎひだりを学べる絵本。ビルエルという名の、梟らしき鳥が可愛らしい。

 3:見返しに「株式会社日本ユニ・エージェンシー」という判子跡があった。翻訳出版権を取り扱う会社のようだ。原題は『KIWITAN』。それぞれスイスの作家か。キビタンという鳥が、各見開き絵のなかに隠れている何かしらを見つける、それを読み手が一緒になって探して遊ぶ絵本。あまりストーリィ性はない。答えを知りたい人は、付属のハガキを送ると、答えを教えてもらえるのに加えて、キビタン・シールをプレゼント、とある。どんなシールだったのだろう。

 4:トモ企画の絵本にはすぐ飛びついてしまう。さるに貸しをつくってしまったがために、娘を嫁にやることになり、末の娘が嫁入りするが、機転を利かせ、さるから逃れて、よかったよかったといった話。

 5:くまのぬいぐるみのふわふわくん。アルフレッドと仲良しだったのに、次に来た、とらのしまくんに興味が移ってしまい、無視され続けて、さあふわふわくんがどうしたかという話。長い棒を工夫して作る両親にぐっとくる。

 6:ジョン・シャロナーというのが本名で、ジョン・シャロンペンネーム。氏の初めての絵本で、イギリスでは名作扱いされているみたい。用済みになったみどりいろの二階建てバスが、それを見つけたふたりの子どもがあれこれあった挙句、新たなバスの居場所を構えるまでの話。バスの色を目立たせるためか、表紙は真っ赤。

 7:玄関マットの「SALVE」は、ラテン語でサルウェーと読み、こんばんはの意のものと思われる。お城にひとりぼっちで住む背の低い王さまが、猫の訪問を受け、猫をそのまま家来にしようとあれこれ世話をして、王様的な振る舞いと家来の振る舞いがなんだか幸せな逆転を起こす話。でもだんだんと一人でいる時とは違って、王さまの考え方や人当たりが丸くなり、周りに街ができて友人も増えていく。BIB世界絵本原画展グランプリ受賞作品ということだ。BIBは、Bienále ilustrácií Bratislava(ブラティスラヴァ・イラストレーション・ビエンナーレ)で、スロバキア首都ブラティスラヴァ開催されるものということを調べて知った。ということで、ハンヌ・タイナ氏の水彩画は、さすがの美しさ。静謐な雰囲気を描き出すのにぴったりと思う。フィンランドの画家と思う。

 8:『あな』と同じコンビによる絵本。空を飛ぶ夢の話で、うまく飛べるような飛べないような感じが、私自身が実際見たことのあるそういった夢と同じで、共感した。主人公が、自分の名前の書いてある服を着ている。

 9:ツヴェルガーの絵本の未所有絵本。七羽のからすに変えられてしまった兄弟を取り戻す末の妹の話。巻末に冨山房から出ているツヴェルガーの絵本のリストがあって、早速メモした。

 10:行商用。

 11:●

 12:キッズメイトという出版社は、この本を買って初めてその存在を知った。どんな絵本を出している出版社なのだろう。昨日も買ったグレアムの別の絵本。クモのヘレンが、動物園にとって益虫であることが描かれる話。全体に愛らしい絵で親しみやすい。

 13:以前買った『ひよこのかずはかぞえるな』と同じネタだと思ったら、アンデルセン童話がベースになっていたのか、それ以前からの童話として口承があったのかもしれない。卵を売りに街へ行く間に、大金持ちになっていく夢を妄想して、売り物の卵を落として割ってしまう話。レイ・クルツの絵は、輪郭線で区切られた部分ごとに、鮮やかな単色で塗りつぶす絵になっている。白も上手く使ってある。印刷向きの絵だと思う。

 14:サトワヌ島は、ミクロネシア連邦という国の中の小さな島ということだが、ざっと調べた限りでは、どの島か、地図上に見出せなかった。今回入手した版が出て数年後、こどものとも世界昔ばなしの旅1の15巻セットのうちの1冊に組み込まれた。強すぎて疎んじられたおれまーいが、言わば鬼ヶ島に島流しにあった後、そこの鬼までやっつけて帰島して、ようやくみんなに謝ってもらい酋長になったという話。

 15:かの氏は、米倉斉加年の娘。トトは、魚のととから来ているようだ。

今日買った本

■今日買った本。計4040円。

 

a)書斎りーぶるにて。→新刊書店。初入店、本購入無し。

 

b)Rethink Booksにて。→新刊書店。初入店、本購入無し。

 

c)ジュンク堂書店福岡店にて。→本購入無し。シカク特設コーナーを確認。

 

d)solid&liquid tenjinにて。→4F改装中のため、営業しておらず。

 

e)sleepookにて。→営業時間外なのか、入店できず。

 

f)あい書林にて。→移転後、初入店。

1・由良君美編『イギリス怪談集』河出文庫 ¥250

2・石井隆石井隆自選劇画集』創樹社 ¥1000

3・大泉黒石『黒石怪奇物語集』桃源社 ¥500

4・村野守美『さんささかやの…』大都社 ¥300

 

g)ブックオフ日赤前店にて。

5・藤井醇、三好悌吉・絵『ふゆのむし』福音館書店 ¥350

6・小森厚、薮内正幸・絵『こうていぺんぎん』福音館書店 ¥350

7・吉崎正巳『いたち』福音館書店 ¥350

8・ハインツ・ヤーニッシュ、リスベート・ツヴェルガー・絵、阿部謹也訳『ティル・オイレンシュピーゲルのゆかいないたずら』太平社 ¥100

9・三田村信行、佐々木マキ・絵『おとうさんがいっぱい』理論社 ¥100

10・アーナ・ボンタン/ジャック・コンロイ、バージニア・リー・バートン・絵、伏見操訳『ビュンビュンきしゃをぬく』岩波書店 ¥200

11・ウィリアム・スタイグ、小川悦子役『くぎになったソロモン』セーラー出版 ¥300

12・マーガレット・ブロイ・グレアム・作/絵、渡辺茂男訳『ベンジーのふねのたび』福音館書店 ¥240

 

***

 

 書きかけ。

 1:怪談集シリーズの未所有巻。シリーズはあともう一冊で揃うところまで来た。

 2:●。収録12作のうち、名美が登場する作品は、「淫画の戯れ」「カーニバル・イン・ブルー」「白い汚点(しみ)」「水銀灯」「赤い教室」「犯されたい」「30分の街」「イリュージョン」「●」。

 3:由良君美が解説を書いている。函入り。装幀は渡辺東とある、点描による絵が妖しくて素晴らしい。全く知らない作家だったが、2013年に河出文庫から短篇集が出ているのを知った。収録作は、一部のみ重複しているので、これを読んで面白ければ、そちらにも手を伸ばしてみたい。

 4:昭和53年11月20日初版の短篇集。ラストの「ありがとうバカやろ」が良かった。終戦直前の日本国内で、米軍の捕虜を捕らえた話。少し日本語のわかる日系二世のアメリカ人で、ありがとうとバカやろの意味を逆に覚えてしまう。栗山蔵書の印が押してあった。

 5:1987年12月15日特製版かがくのとも第3刷のもの。5~7は、同じ人が売ったものだと思われる。成虫もこっそりと越冬をしている。なんとなく信じられないような思いがするので、実際にそうしているところを見てみたいものだ。

 6:1988年1月20日特製版かがくのとも第3刷のもの。雄が卵を温めるのは意外だった。雌が餌を採りに行く途中で倒れたり、吹雪に耐えきれず倒れる個体がいたり、過酷な生活環境が綴られる。

 7:1987年8月20日特製版かがくのとも第3刷のもの。いたちはネズミを捕らえる時に、宙返りをして気を引きつけておいてから、突然狩りに転じるそうだ。冬に食べ物がなくなると、家畜のにわとりを襲うこともあるとして、にわとりがちょっと登場する。

 8:行商用。

 9:ホラーSF短篇集と言って良いと思う。シュールで不条理、かなり怖い。「どこへもゆけない道」には、古本屋が出てくる。

 10:訳者の名前をひらがなで書くと、ふしみみさを。汽車よりはるかに早く走る犬のビュンビュン。画面の奥の方からうねるような曲線で躍動的な画面を演出する描き方がバージニア・リー・バートンらしい。

 11:2012年発行の新訳版。内容は『ロバのシルベスターとまほうの小石』に似る。うさぎのソロモンが、釘に変身できるようになる話。

 12:ベンジーシリーズで最も入手容易な作品。コックさんのような話のわかる労働者、あるいは自分の裁量で責任を負いつつ自由に働ける人になりたいものだ。

今日買った本

■今日買った本。計100円。

 

a)第3回門司赤煉瓦ヒトハコ古本市にて。→初会場入り。

1・上条由美子、吉本隆子・絵『さとしとさぶ』福音館書店 ¥100 tukiakaritukiusagi

 

b)シマネコブックストアにて。→臨時休業で入店できず。

 

c)ブックオフ福岡トリアス久山店にて。→本購入無し。

 

***

 

 a)にたまたま行ける都合がついたので行ってみた。がっつり本を並べる店が多かった。門司駅で下車したのは初めてかもしれない。会場の施設でサクラビールの歴史を学んだ。b)は、店頭の黒板には営業日と書いてあるのに、別の手段で問い合わせると臨時休業とのことで、折角足を伸ばしたのに残念な結果に終わった。ラルシビストと併せて、なかなか初入店を飾れない。帰宅して、なんだかもの足りないので、再び出かけてc)に行ってみたが収穫無しだった。

 1:年少版こどものとも通巻61号。1982年4月1日発行。さぶは、さとしの(家で)飼っている猫の名前。それぞれ好きなものが共通することとか異なることとかを対比して話が進む。

今日買った本

■今日買った本。計3726円。

 

a)丸善博多店にて。→第10回丸善博多店古本まつりをやっていた。

1・神沢利子、真島節子・画『おいしいよ』福音館書店 ¥300

2・小出正吾、安泰・絵『めんどりとこむぎつぶ』フレーベル館 ¥500

3・木下順二、瀬川康男・絵『絵巻平家物語3 俊寛』ほるぷ出版 ¥500

4・ジョン・ブラッシュフォード=スネル/アリステア・バランタイン編、植村直己監訳『探検 エキスパートへの道』日本交通公社 ¥600

 

b)ブックオフ福岡博多口店にて。

5・石井隆『横須賀ロック 石井隆作品集』立風書房 ¥310

6・野村庄吾『乳幼児の世界 こころの発達』岩波書店 ¥108

7・クレイトン・ベス、犬飼千澄訳『大きな木の下で』ぬぷん児童図書出版 ¥108

8・三好銀『三好さんとこの日曜日』小学館 ¥108

9・萩尾望都『月夜のバイオリン』スタジオシップ(オリオン出版) ¥108

10・ハインリッヒ・ホフマン、伊藤庸二訳『ぼうぼうあたま』教育出版センター ¥760

11・薮内正幸『みんなおおあくび』福音館書店 ¥108

12・まど・みちお『てんぷらぴりぴり』大日本図書 ¥108

13・アンソニー・ブラウン、秋野翔一郎訳『ウィリーとともだち』童話館出版 ¥108

 

***

 

 本日は友人の結婚式に出席。集合時間までに上記の通り13冊も買ってしまい、深夜まで重たい思いをした。a)の店では、古本まつりをやっていて、藤城清治氏のエッセイや、アランの紀行文集などもっと買いたい本もあったけれど、まだ我慢できていた。しかし、b)の店で特に漫画で掘り出し物があったので、一気に重くなり始め、箍(たが)が外れてしまい、絵本もそれなりに買ってしまった。

 1:福音館のペーパーバック絵本。これまで見たことなかったのと、神沢利子さんの作品ということで購入。1973年6月が第1刷で、今回購入は1984年11月第27刷。2012年にこぐま社から復刊したようだ。さまざまな動物や虫が、どんなものが好物か、を描く。各動物が好きな食べ物を学べる。こういう作品には、しばしば最後に人間の子どもが出てくるのだが、それはなかった。カレーライスが出てきておいしいよと言われても、共感できない子どももいるだろうからなあ。

 2:中身をパラパラと見たところ、ジャニナ・ドマンスカの絵本『パンをたべるのはだれですか?』と同じ内容の絵本だと即座に分かって、読み比べてみたくて購入。そもそもこの話は、イギリス民話だということも分かった。後日、図書館で借りた本で、バイロン・バートン、中川千尋訳『ちいさなあかいめんどり』徳間書店も同じ内容の絵本であることを発見。

 3:収集中のシリーズ絵本。これで全9巻揃ったので遂に読み始められる。ということで読み進めているが、俊寛は人品のあまり良くない僧で、清盛に対し後白河法皇ら複数名と謀反を企てるが、それがバレて鬼界が島(別名、硫黄が島)へ島送りの刑にされるが、他の康頼、成経は、その後清盛のお許しが伝えられ、島抜けするも、俊寛だけは許されず、死ぬまで島に居続けることになる。ガリガリに痩せた俊寛の姿が、むしろ神々しいほどの姿で描かれる。

 4:副題のエキスパートへの道というのが魅力的。黄緑色の背も鮮やか。

 5:石井隆の漫画をブックオフで見つけたのは初めて。昭和56年のヤングコミックを読んで、少しノワールな劇画を描く石井隆の作品の雰囲気が分かってきたので、ちょうど単行本で何か読んでみたく思っていたところ。読了。名美という名前の女性が、頻繁に登場する。収録作だと、表題作を始め、「爛れ」「淋しい女たち」。けれど、名美は女優だとの本人によるあとがきを読んで、とても納得した。気に入ったのは、主人公の凄まじい諦めを感じさせる「あたしだけのあなた」。ちなみに、この短篇には金沢古書店という名の古本屋が出てきた。

 6:岩波新書の青版『私は赤ちゃん』を読んだので、次は乳幼児の世界が適当かなと思って購入。ものや人の概念や、人ともの、人と人の関係性を理解することが、段階的に考えるとかなり複雑な理解の階梯を昇らなくてはならないということがよく分かった。美しき三歳の章がクライマックスで、大人や親の都合でこの頃の幼児の主体性を意識して、枉げないようにしたいものだ。この次にこの手の本を読むなら『私は二歳』かな。

 7:人間を抉る傑作。天然痘に冒されたよそ者の置き去りにされた子をそれと知らず看病して、病を移された2児の母。天然痘は母にも2児にも移って、幼い第2子は亡くなる。母と息子とよそ者の子は外見的な後遺症は残ったが命は助かる。子捨ての親、病気の者に対する差別、表層的な物の見方しかできない宗教家。ここぞというときの人間の本当の姿が露わになる。

 8,9:行商用。9は、なぜか児童書扱い。9は、後日某所で売ったら¥200で買い取っていただけた。

 10:ぼうぼうあたまは、ほるぷ出版からもほるぷクラシック絵本として、もじゃもじゃペーターの題でも出ている。絵を描いていたのはホフマン本人らしいが現物見ていないので確実ではない。『コドモノクニ』は、このような絵本をイメージして作られたのかなと思わせる作品。ナンセンスだったり、ともすれば残酷だけれど、ストレートにそうである様子が理解できて、子どもには人気がありそう。発行は、財団法人五倫文庫となっている。現在も新品で入手できるようだ。

 11:いろんな動物の大あくびのシーンが描写される。オオアリクイが採用されているところは面白い。最後は人の子。

 12:虹色のような装幀のシリーズ本の内の一冊。しそのみの天ぷらを食べてみたい。かき揚げのような感じかな。装幀と画は、杉田豊

 13:最近気になり出したアンソニー・ブラウンの未読絵本。チンパンジーのウィリーが、ゴリラの友だちをつくる話。ウィリーをいじめるいじめっ子の顔つきがリアルで怖い。ウィットも利いていて、さすがイギリス作家。

今日買った本

■今日買った本。計1056円。

 

a)梅田蔦屋書店にて。→初入店。

1・日下部四郎太『信仰物理 異國行脚』大日本雄辯会 ¥756 古ツア

 

b)もっきりやにて。→本購入無し。

 

c)汎書店にて。→初入店。

2・東君平『にゃんこおじさんおもしろばなし タヌキのてちょう』サンリオ ¥300

 

d)永井古書店にて。→本購入無し。

 

***

 

 諸事情により帰省することになった。大阪で乗り換えの時間があったので、まずは古書市をやっていたa)へ。ジグソーハウスの古本販売が目当てであったが、そこからは買えず。思いがけず古ツア氏の古書販売があったのと、上質の絵本の古本コーナーがあった。見たことない量の佑学社の絵本がたくさんあって、店員に尋ねると、この店舗の在庫であって、ここの古書担当がどうやらすごいらしい。c)は、b),d)に挟まれて3店舗連続する未踏の古書店。ようやく叶った初入店で、何も買えないかと諦めかけていたら、店向かいの棚の中から、いい本が1冊見つかった。この後に水の都の古本展最終日に行きたかったが時間切れ。

 1:某寺院の蔵書として閲覧する機会があり、個人所有したくて探していた本。大正13年10月20日印刷、同月30日発行の本で、実際に買ったのは大正14年5月20日の第21刷のもの。箱や本体、見返しの絵がのらくろっぽい雰囲気を感じさせるモダンな柄があしらわれていて、そこに大変惹かれる。早速読み始めたが文章も現代的で、ルビも充実していることからすらすら読み進められる。仙台人らしき大馬鹿三太郎と骨折五九郎が、横浜→南洋→米西海岸~東海岸→仏→ベルギーやら北欧・北極圏を、土地の風俗や宗教についてあれこれ科学的に(これがおそらく信仰物理學的に、ということ)批評しながら行脚する話。口達者で小心者の主人公の二人。会話体で進むので読みやすいが、ユーモアはその名前を超えないなと思う。遺稿のため、帰国まで書かれずに終わる。装画や扉絵がモダンで、絵を描いたかたの名前を知りたい。ちなみに、ここで買われたものが巡り巡って私のものになったようだ。←よく読んだら姉妹編の『二人行脚』のほうだったので取り消し線を入れておく。

 2:にゃんこおじさんおもしろばなしの未所有本。ほのぼのした話でいっぱい。

今日買った本

■今日買った本。計1300円。

 

a)まちなかライブラリーにて。→初入館。

 

b)ブックendsにて。

1・リューベン・ディロフ、スヴェトスラフ・スラフチェフ、松永緑彌訳『緑色の耳』恒文社 ¥800

 

c)デフォーにて。

2・ボフミル・ジーハ、イジー・トゥルンカ・絵、千野栄一訳『わんぱくビーテック』ほるぷ出版 ¥500

 

***

 

 書きかけ。

 a)はHondaCars富山赤江店併設のライブラリースペース。自習もできて通学路にあったら重宝しそう。

 1:訳者の名前は、ろくや、と読む。ブルガリアSF小説。4篇のうち、ラスト1篇のみはスヴェトスラフ・スラフチェフの作品。

 2:トゥルンカが挿絵を描いている未読の絵本。ビーテックの日常を描く、超短篇集といった感じで、全体としてボリュームがあって読み応えあり。

今日買った本

■今日買った本。計1300円。

 

a)第●にて。→初会場入り。

1・しきはるみ『愛の劇場1 愛と死のわかれ道』東京トップ社 ¥800 saba

2・アンソニー・ブラウン、秋野翔一郎訳『くまくんまちへいく』童話館出版 ¥500 itopo

 

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 書きかけ。

 1:

 2:描き込みが精緻でどこかで他の作品に触れていたかなと思ったら、『森のなかへ』を書いた作家だとわかり納得。例えば肉屋に顔が肉みたいなところとか。くまくんがそれで絵を描けば本物になるという魔法のペンを持っていて、それで描く絵がまたリアル。他の作品も追ってみる価値がありそうだ。