yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

今日買った本

■今日買った本。計1702円。

 

a)ネットoffにて。

1・●『マグノリアの木』草の根出版会 ¥640

2・久生十蘭『久生十蘭ジュラネスク 珠玉傑作集』河出文庫 ¥295

3・皆川博子・作、大竹直子・画『写楽』小池書院 ¥105

4,5・真樹日佐夫・原作、上村一夫・画『ゆーとぴあ 5,6』小学館 各¥253

6・マージョリー・ワインマン・シャーマット・作、マーク・シマント・絵、神宮輝夫/内藤貴子訳『2るいベースがぬすまれた?!』大日本図書 ¥156

 

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 先日注文していた本a)が、本日届いた。

 1:●

 2:河出文庫の十蘭シリーズの未所有巻。

 3:●

 4,5:行商用。

 6:「ぼくはめいたんてい」シリーズに続く、同じ主人公ネートの「めいたんていネート」というシリーズのうちの1冊。手元のメモでは、前シリーズから通してシリーズ10作目になっているが、この情報は怪しいので、もう少しシリーズが集まってきてから確認が必要。野球をするのに、1塁ベースがツナ缶で、2塁ベースが擬似餌のタコ、3塁ベースが犬用の骨、といった具合。それを読んで、自分が小さかった時に、代用ベースが何かあったようなかすかに記憶があるような気がした。木や石を使っていたっけか? テンポよく調査が進み事実の開示がなされ、最後のふとしたきっかけが解決のための推理のヒントとなり、大円団。50ページほどの短編で集中力が途切れず一気読みしやすい。

今日買った本

■今日買った本。計4050円。

 

a)ヤフオクにて。

1・内藤初穂・文、谷内こうた・絵『つきとあそぼう』至光社 ¥725

2・王敏・文、李暁軍・絵『モンゴルの白い馬』小峰書店 ¥585

 

b)ブックオフonlineにて。

3・コルネイ・チュコフスキー、樹下節訳『普及版 2歳から5歳まで』理論社 ¥108

4・イソップ、ポール・ガルドン・絵、木島始訳『まちのねずみといなかのねずみ イソップ寓話より』佑学社 ¥498

5~7・真樹日佐夫・原作、上村一夫・画『ゆーとぴあ 7~9』小学館 各¥398

8・ジーニー・ベイカー、百々佑利子訳『森と海のであうところ』佑学社 ¥598

9・藤野邦康『青空の帆影』構想社 ¥348

 

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 注文していた本が、a),b)から届いた。

 1:言葉少なに、雲から生まれたこびとが月と遊ぶ絵本。夜の真っ黒い背景がだんだん朝を迎えるに連れ、色が薄くなっていく。「あっ おおきなくも」「くもがわく ひろがるひろがる」などという言葉を追いながら、『よあけ』という絵本に似ているものを感じるが、こちらは月が主役なので、フェードアウトしていくような終わりかたが、『よあけ』の日の出の広がりや始まりを強く感じさせる終わりかたとは対照的。

 2:赤羽末吉・絵の「スーホの白い馬」と同じ民話の絵本。幾何学的で幻想的な絵が特長。スーホが白い馬から抜き取った矢のあとから出てくる血が、本物のように見える。

 3:2020.12.4読了。有名な絵本作家による2歳から5歳までの子どもについての考察的エッセイ。実子を見ていて納得することが多かった。例えば、ハッピーエンドを執拗に望むこと(バッドエンドや、言わばもやもやエンドを、無理矢理ハッピーエンドに読み換えること)。怖い話を嫌い、怖いページは読み飛ばそうとすること。子どもを脅かすのに大人が持ち出すオバケ(我が家では「早く寝ないと"ガオー"が来るよ」などと言っていた)の発語した時の音響そのものを怖がること。子どもの涙はいつでも無邪気かというと全くそんなことはないこと(人が見ていないところでは泣き止んだりする)。韻律が気に入るとその韻律にあった踊りを続けなから何度も何度もその節を口にすること。チュコフスキーが集めた子どもの面白発言集としても、大いに楽しめて、特に傑作ぞろいなのが、自分がどうして生まれたかを、親に、街なりお店で買ってきたんだよ、ごまかしの説明をされて一応納得している子どもの発言を集めた章。噴き出さずに入られない、一流の噺家に笑わされているかのようだった。p.41を読んでいてラードゥガ(радуга)が虹の意味だと知った(新読書社の本の奥付でよく目にするラードガ出版社というのは言わば虹出版社ということか)。

 4:ポール・ガルドン昔話シリーズの4巻に相当。

 5~7:行商用。

 8:鳥肌が立つようなリアリティを感じさせる素晴らしいコラージュによる絵本。レリーフ・コラージュといって、立体貼り絵と訳されるようだ。表紙から裏表紙にまたがる絵も見逃さずに注視すること。当然各絵に奥行きはあるにしても、限られた奥行きのなかでどこまでも吸い込まれるような奥行きを表現している。失われたり絶滅した生き物や想像のシーンを半透明に画面に埋め込む方法も、一体どうやって実現しているのか、見事としか言いようがない。"粘土、紙、絵の具、織り物、天然の味わいを保つように加工された草木"などを使っているそう。グレートバリアリーフに面するデインツリー熱帯雨林の様子を描き、この自然が壊されないようにというメッセージをはっきりと訴える。

 9:山高登装幀。帯、ビニカバ付というのが嬉しい。

今日買った本

■今日買った本。計216円。

 

a)ブックオフ徳島沖浜店にて。

1・芳崎せいむ『金魚屋古書店 14』小学館 ¥108

2・愛英史・原作、里見桂・漫画『ゼロ The Man of The Creation 11』集英社 ¥108

 

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 ゼロという漫画の未所有巻が棚にあったのをいつだったか確認していたので、それを買うつもりでa)へ行ったのだが、見事にほとんど無くなってしまっており、買えたのは2だけだった。

 1:収集中?の漫画の未所有巻。?を付けたのは、読んだら手放してしまおうと思っているから。

 2:収集中の漫画の未所有巻。

今日買った本

■今日買った本。計133円。

 

a)ヤフオクにて。

1・『文藝春秋漫画讀本 昭和45年6月1日号』文藝春秋 ¥133

 

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 落札していた本が、本日届いた。

 1:特集は、長編漫画まつり。巻頭グラビア直後の、谷内六郎・文、東君平・絵「お婆さんの絵本」という作品が読みたくて買ったもの。当作品は、僻地の山の中に住むお婆さんの話で、ときとして孫の世話をしているが、孫の両親も街で働いているし、近所の若者も出稼ぎやらで土地を出て行って、ますます寂しい感じを漂わせている。自分も過疎地に住んでいるので、この住む土地が着実に没落していく感じは肌身に染みてくるなと思う。他作品では、トミー・アンゲラー(←本書ではウンゲラー表記ではなく)の「恐怖の楽隊」という漫画が面白かった。コラージュ手法を用いた作品で、1962年発表の『どこにいるの?かたつむり』や1964年発表の『くつくつみつけた』などを分かりやすく連想させる作品だった。

今日買った本

■今日買った本。計216円。

 

a)ブックオフ徳島住吉店にて。

1・越智典子・文、金尾恵子・絵、小菅康弘・監修『かめのひなたぼっこ』福音館書店 ¥108

2・いしかわこうじ『りくののりものえほん』童心社 ¥108

 

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 決算セールをやっているのではないかとa)に行ったら、別のセールがやっていて、¥108商品を除く雑誌・児童書半額セールをやっていたのだが、今回は特にその恩恵に与ることができなかった。それでも何か買えたので良しとする。

 1:2011年10月1日発行の、月刊予約絵本「ちいさなかがくのとも」通巻115号のペラペラ版。かめが、池の中から顔を出している石の上に這い上がってくる。次から次へ這い上がってくるので、しまいには亀の山が崩れて池の中にどぼどぼと落ちていってしまう。一日中観察していないとこんな絵本は描けないだろうなあと思う。動き見られる時間は、ごくわずか。折り込み付録を読むと、動かないことで、鳥などの天敵の目をそらしている面があるようだ。

 2:例えば、バスなら、バス、という名称がまず書いてあって、隣にバスの走る絵が描かれている。そして、そのバスの走る絵の裏側をめくると、「ぶーん、おきゃくさんを のせてはしるよ。」の説明文とその様子を描いた絵がある。というパターンで、さまざまなりくののりものを紹介するささやかなしかけえほんとなっている。輪郭くっきりの、好みの絵だったので、めったにしかけ絵本に食指を動かすことのない私だがつい買ってしまった。

今日買った本

■今日買った本。計2447円。

 

a)タコシェ通販にて。

1・David Schilter and Sanita Muižniece・編『Baltic Comics Magazine š! #32 「Japan」』Grafiskie stāsti ¥1199

2・グループH『MograBooks Extra 9』 ¥748

3・ひうち棚/もぐこん『終わり小巻』終わり小巻 ¥370

 

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 年末に注文していた本を、本日受け取った。帰省先で受け取るつもりが、なぜか転送されてしまって、実際に届いてから自分の手で触れるまで、1週間以上ポストに入ったままだったので、状態が心配だったが、現物を確認して問題なかったので安心した。

 1:ラトビア発の漫画の文庫サイズのZine。この32号は漫画家特集号。例によって?、ひうち棚氏の作品「Good Fortune」が掲載されているということでお取り寄せ。22人の作家の短篇漫画やイラスト掲載され、本文は英語表記になっている。

 2:●

 3:24ページの小冊子。もぐこん氏の学校のテストの時間の余り時間を描いた「(not)free time」がなかなか面白かった。自分は、余った時間は一応解答の見直しをした上で、さらに余った時間は大体寝て過ごしていたように思う。ひうち棚氏の漫画の文字は全て本人自筆なんだと思うけれど、絵と文字の人格一致感が実にいいなあと思っている。

今日買った本

■今日買った本。計1404円。

 

a)BOOKSKUBRICKけやき通り店にて。

1・吉野源三郎・原作、羽賀翔一・漫画『漫画君たちはどう生きるか』マガジンハウス ¥1404

 

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 昨晩、今一番読んで欲しくない本を父親が読んでいるのを知って、心底がっかりしたのだが、翌日の今日散歩していて、街へ出たついでにa)へ行ってみてその本を置いていないことに気づき、この店の良心に本当に嬉しくなった。つきましては、という感じで、何かその対極、今こそ読んでおきたい、読んでおくべき本を買おうと思って1を購入。

 1:人の人間的な成長を信じて、しっかりと後押ししてくれる良書中の良書だと思う。買った今日の一晩で読了したので、母親にプレゼントしたら、母親もそのうち読み切って、コペル君的思考を独自におこなった内容をメールしてくれたので、ひっくり返るくらい驚いた。内容は人間が進化の途中で言葉を獲得するまでを思考したもの。読んだだけで終わらせない読書をしている、読書人のあるべき姿だと思い、我が身をますます省みるきっかけとなった。

今日買った本

■今日買った本。計12760円。

 

a)ブックオフ福岡トリアス久山店にて。→本20%OFFセールをやっていた。

1・手塚治虫『人間昆虫記』大都社 ¥288

2・山上たつひこ『続々々・喜劇新思想大系』秋田文庫 ¥86

3・井筒月翁『維新俠艶録』中公文庫 ¥86

4・志茂佳人『鬼伝説の謎 大江山伝説考』トレビ文庫 ¥86

5・関川夏央『「名探偵」に名前はいらない』講談社文庫 ¥87

6・山本忠敬・作『ひこうじょうのじどうしゃ』福音館書店 ¥160

7・増田純子・作『ぽつぽつぽつ』福音館書店 ¥160

8・来栖良夫/古田足日/堀尾青史・編『父が語る太平洋戦争3 燃える日本列島』童心社 ¥86

9・ジョージ・マクドナルド・作、村上光彦訳、渕上昭廣・絵『マクドナルド童話全集1 王女とゴブリン』太平出版社 ¥87

10・ジョージ・マクドナルド・作、蘒原富美枝訳、D・P・ラスロップ/本庄久子・絵『マクドナルド童話全集4 ふんわり王女』太平出版社 ¥87

11・岡本文良・作、こさかしげる・画『夜明けへの道』金の星社 ¥87

12,13・石川道子/今井幸子訳『せかいのどうぶつ 110のどうぶつなかまがしゃしんで見られる 1,2』ライブ 各¥160

14・荒川薫・作、長繩栄子・絵『ぼくおおきくなった?』福音館書店 ¥86

15・宮下正美・文、村上幸一・絵『のっぽのっぽのきりんさん』フレーベル館 ¥86

16・小林勇・文/絵『こおろぎ』福音館書店 ¥360

17・ジャン-リュック・クードレイ・文、フィリップ・クードレイ・絵、大沢類訳『まちがいペンギン』リブロポート ¥320

18・グリム・原作、スズキコージ・絵、池田香代子訳『ブレーメンのおんがくたい』三起商行ミキハウス ¥240

19・北彰介・文、太田大八・絵『なんげえはなしっこしかへがな』銀河社 ¥86

20・小林輝子・再話、赤羽末吉・画『にぎりめしごろごろ』福音館書店 ¥86

21・工藤直子・作、中谷千代子・絵『らいおんはしった』福音館書店 ¥86

22・松野正子・作、大沢昌助・絵『うさぎうさぎなにたべてるの』福音館書店 ¥86

23・ヴァージニア・ハヴィランド・編、レイモンド・ブリッグズ・絵、小林忠夫訳『ブリッグズの世界名作童話集1 三びきの子ぶた』篠崎書林 ¥87

 

b)TSUTAYA BOOK GARAGE福岡志免にて。→中古本5冊以上?購入で20%OFFセールをやっていた。

24・アレホ・カルペンティエル、牛島信明訳『失われた足跡』集英社文庫 ¥86

25・岡信子・作、エム・ナマエ・絵『絵童話1 ぽけぽけぽけっと』日本教文社 ¥86

26・三浦精子・作、入野忠芳・絵『原爆児童文学集1 ヤン一族の最後』汐文社 ¥86

27・早船ちよ・作、太田大八・絵『原爆児童文学集8 虹』汐文社 ¥86

28・渡辺清・著、藤本友一・画『戦艦武蔵のさいご』童心社 ¥86

29・ごんもりなつこ・作『おおきくなってね』福音館書店 ¥86

30・マルヤ・ハルコネン・再話、ペッカ・ヴオリ・絵、坂井玲子訳『巨人のはなし フィンランドのむかしばなし』福武書店 ¥86

31・杉浦和貴子・文、吉谷昭憲・絵『新日本動物植物えほん16 いしがけちょう日記』新日本出版社 ¥86

32・マリー・コールマン・文、フェオドール・ロジャンコフスキー・絵、みらいなな訳『みんななかよしりんらんろん』童話屋 ¥86

33・金田一春彦/岡田純也・監修、エム・ナマエ・イラストレーション『ぺんたくんとあそぼう8 ふしぎなふうせん』ブックローン出版 ¥172

34・冨田百秋・作『しおだまりのいきもの』福音館書店 ¥172

35・松葉口忠雄・原案、松葉口朝子・絵、加藤美智子・詩『りんごえんのうた』岩崎書店 ¥172

36・田島征三『やぎのしずか1 こやぎがやってきた』偕成社 ¥172

37・阪本一房・著、斎藤博之・絵『カモとはらきりじいさん』岩崎書店 ¥86

38・すずきゆりいか・文、ごんもりなつこ・絵『たんぽぽのたねとんだ』福音館書店 ¥345

39・長谷川摂子・文、英伸三・写真『どろんこ』福音館書店 ¥259

40・早乙女勝元・作、おのざわさんいち・絵『絵本 東京大空襲』理論社 ¥432

41・ことばあそびの会・文、金川禎子・絵『きっときってかってきて』さ・え・ら書房 ¥412

42・中嶋睦子・作、こうやすすむ・監修『みかん』福音館書店 ¥259

43・ダーロフ・イプカー・文と絵、光吉夏弥訳『よるのねこ』大日本図書 ¥412

44・スミコ・デイビス・作、植松佐知子訳『ピーターとねこ』文化出版局 ¥412

45・王矛/王敏・文、孫彬/張奇駒・絵、東龍男訳『三国志絵巻12 五丈原の秋風』岩崎書店 ¥617

46・田島征彦『祇園祭』童心社 ¥432

47・早乙女勝元、福田庄助・画『おかあちゃんごめんね』草土文化 ¥259

48・松谷みよ子・作、西山三郎・絵『鯉にょうぼう』岩崎書店 ¥432

49・なかえよしを・作、上野紀子・絵『うさぎのおとぎばなし』白泉社 ¥432

50・ロドニー・ペッペ・作/絵、小沢正訳『くつのなかのねずみ』フレーベル館 ¥412

51・横田稔・絵と文『はなののびるおうさま』福武書店 ¥259

52・横田稔・絵と文『しゃぼんだまのうらがえし はなののびるおうさまその2』福武書店 ¥412

53・ジョン・バーニンガム、秋野翔一郎訳『もうおふろからあがったら、シャーリー』童話館 ¥412

54・ハンス・バウマン、エリカ・ディーチュ=カペレ・絵、いぬいゆみこ訳『みんなみんなねむっている』評論社 ¥412

55・フェイス・マックルナティ・作、マーク・サイモント・絵、木島始・文『てのりノネズミ』さ・え・ら書房 ¥412

56・ヴァージニア・ハヴィランド・編、レイモンド・ブリッグズ・絵、小林忠夫訳『ブリッグズの世界名作童話集2 長ぐつをはいたねこ』篠崎書林 ¥617

57・リディア・バーディック・作、ジェイン・フリーマン・絵、みらいなな訳、小澤勲・監修『わたし大好き』童話屋 ¥172

58・百々佑利子・文、小沢良吉・絵『いっすんぼうし』ほるぷ出版 ¥172

59・三田村信行・作、佐々木マキ・絵『ネコカブリ小学校 校長先生そこなし森のひみつ』PHP研究所 ¥86

 

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書きかけ。

1:1972年にヤングコミックで発表されていた上村一夫の連作短編「おんな昆虫記」との関連が気になっていた手塚作品。調べてみると、この作品の発表は、1970~1971年のプレイコミックであった。そのことと本作の序文を踏まえると、カレル・チャペック「虫の生活」、手塚治虫「人間昆虫記」、上村一夫「おんな昆虫記」という順番で創作上の影響があったようだ。才能ある人と付き合い、その才能を吸収し、名声や仕事を奪い取って、柔らかく表現すれば強かに生きていく女性を主人公にした物語。彼女と深く関わった人物は必ず不幸に見舞われるのだが、同情心を持たないそれこそ昆虫のような彼女なので、ゾッとする。自分だけはそのような不幸に巻き込まれずに彼女と付き合えるという自信家たちが、それぞれに悉く不幸に陥る、彼らの顛末の描き分けが実にうまいと思う。

2:カバーイラストがなんと藤本蒼。このシリーズ是非集めたくなった。

3:限定復刊の文庫。

4:日本図書刊行会発行、近代文藝社発売のトレビ文庫。大和朝廷が自らのプロパガンダとして鬼を利用した、と考える著者の書。

5:関川夏央原作漫画集『名探偵に名前はいらない』東京三世社というのが出ているのだが、それとこの文庫本の違いは何だろう。とりあえず文庫を確保。

6:飛行場の自動車に特化した、ちょっとマニアックな自動車絵本。わかりやすい自動車が少ないので、実際の車両を見たり利用したことがない子どもには食いつきが悪いか。ただ、ある程度の年齢になると、用途の特殊さに面白さを感じるようになれるだろう。

7:単純化された絵が好きで、気に入っている増田純子氏の未読絵本。こどものとも0.1.2。雨の絵本で、縦開きになっている。最後に雨が土に降って、芽が出るところ、どうして芽が出るのか理解する(植物は水遣りすると育つ、といった程度の理解する)のは、2歳なりたてくらいでは難しいみたい。2024/3/31売却済。

8:

9:全12巻あるらしいマクドナルド童話全集の第1巻。いくつか読んでみて収集するかどうかを決めようと思う。

10:マクドナルド童話全集の第4巻。

11:

12:

13:

14:おとうさんと子どもが公園まで散歩して帰るまで。子どもがおとうさんの背丈を越そうとして、石の上に乗ったり、砂山の上に乗ったりして、大きくなったことをアピールしていく。公園に着いてから、ほんのわずかの滞在で「もう帰ろう」と言うおとうさんは、大して遊んであげていないいまいちなおとうさんだなと感じる。

15:ボール紙の絵本。やまのどうぶつむらにきりんがやってきたのだが、みんなと比べて図体が大きいので、みんなのこれまでやっていたような遊びが一緒にできないでいる。ある日山火事は発生して、きりんの背丈や足の長さがみんなの避難に役立つことになり、きりんはみんなと仲良くなる。キンダーメルヘンの名に恥じないようなメルヘンチックな絵。特に、舞茸みたいな木の形が良い。

16:以前からごきぶりとこおろぎは似ているな(触った感じも)、と思っていたが、どちらも子どものときに腹の境目に白い線が一本あるというところも同じだと知った。鳴くのはオスだけ。

17:1995年11月10日第12刷(1991年4月23日が初版第1刷)のものを入手。2001年に河出書房新社から再刊されたようだ。

18:楽隊になろうってんで集まった4匹(4頭というか)だけど、泥棒を窓の外から脅かす時には、リュート担当のロバも、太鼓担当の犬も、楽器でなく鳴き声で脅かす。最後に突然登場するおはなしおばさん、奥付のページで口から湯気がほかほか上っているの、ちょっと笑える。

19:

20:おむすびころりんかと思いきや、違う話だった。転がったにぎりめしを追っていくと、地蔵の前で止まっていたので地蔵に汚れていない部分をあげると、地蔵に堂の天井裏に隠れているように言われる。そのまま夜を迎えると酒盛りする鬼たちがきて、鶏の声色で彼らを騙して追い払うと、鬼の置いていったものをどっさりもらえたという話。そのあと悪い爺さんがその逆のことをして酷い目に遭う。ぐたぐた汗をかいたり、でかでかと地蔵の顔を踏みつけるなど、擬態語が面白い。はたしごとしていたおとこが、どうも地蔵様のお使いなのじゃないかと思う。

21:ライオンというだけで、他の動物から距離をおかれるという孤独。遂に誰にも見られないように泣いていたところに、あるしまうまがいて友達になる。しまうまが、ライオンを怖がりもせず、ちゃんと話を聞いてくれるので、ライオンがこらえきれなくなって「きいてくれよなあ、しまうま!」というシーン、読んでいるこちらもこらえきれなくなる。どうもしまうまも孤独に暮らしてきたようなところがあって、だからこその同じ境遇の者を思いやる気持ちがしっかりと養われているみたい。出会いはどこにころがっているものか、わからないけれども、諦めてはいけないなと思わせる。

22:うさぎなどのさまざまな動物をそれが好んで食べる食べものと一緒に紹介される絵本。後半、動物ではないものも混じってきたり、数の要素が入ってきたり、応用を利かせている。

23:全3巻の世界名作童話集。

24:行商用。

25:2話を収録。1話目は、虫歯で歯がなくなってほら穴みたいな口をした子どもが出てくる話。ポケットから出す宝物が、全部お菓子という、ちょっと教訓じみた話だった。2話目は、素敵なズボンに、おばあちゃんが持っていた古臭い布のポケットを縫い付けれてしまった子どもの話。親がどんなにかっこいいと言いきかす服でも、当の子ども本人にとっては全く説得力がない、そんなことが自分の体験としてもよくあったよなあと懐かしくなった。見返し(遊び紙)に、生長の家の師の講演会の記念のスタンプが押してあって、日本教文社という出版社が、その関係の出版社だということを知った。p.61にちらりと出てくる絵本が気になって調べてみたら、かんべじゅんきち・作、エム=ナマエ・絵『ざっくり、ぶうぶう、がたがた、ごろろ』偕成社、という、エム・ナマエ氏のデビュー作の絵本ということが分かった。巻末に、エム・ナマエ氏の本名が載っていて、エムは名の頭文字、ナマエは姓のカタカナ表記ということが分かって、ナマエという姓があるとは思ってもみなかったので、これにはびっくり。

26:戦時下の日本。ネズミのヤン一族は10匹いるのだが、人間が疎開でだんだん姿を消していくのに、異常を察知して、住み慣れた土地を離れて、住処を移す決断をする。旅の危険にさらされて一匹一匹数を減らしていき、後半になって原子爆弾の光を浴びてしまい、生き残った一族もほとんどばらばらに。そして後遺症による突然死などもあり、最後に何とか目的の緑の島へたどり着いた一族の末娘のツンも、土地のオスネズミと結婚するが、産んだ子ネズミは皆目が見えないのだった。それでも生きていく!生きていかなければならない!という凄まじい物語。ちなみにこの本を手に取ったのは、ヤンというあだ名の友人がいるから、というそんなことがきっかけ。2024/3/E売却済。

27:戦中世代を親にもつ小学生の子どもたちに、その親の一人が子ども時代に体験した、戦争と広島の原爆について、紙芝居にして読み聞かせるという体裁をとった物語。題は、原爆が落ちたあとに出たという虹から。戦争を止められなかった先生たち、大人たち、天皇もそう、全てを許すな。なぜ、無辜の者たち、弱い者たちが広島の原爆一つで二十万人も殺されなければならなかったのか。なぜを問い続け、目を背けず、無知を退け、真実を見極めよう。力強いメッセージのこもった作品となっている。

28:

29:2017年7月1日発行の、月刊予約絵本「こどものとも年少版」通巻484号のペラペラ版。きゅうり、なす、ピーマン、すいかの実が、小さい赤ちゃんの時から、大きく、さらに大きく育つまでを、それぞれ順番に写実的に描く。すいか畑には、(ごんもり作品においては)相変わらず藁が敷いてあって、農作業している人の存在が示されている。

30:フィンランドに伝わる巨人が出てくるお話を13話収録。木版画と思われる、ペッカ・ヴオリ(Pekka Vuori)氏の絵がダイナミックな迫力があり、愉快で不思議な民話を伝えるのにこれ以上なく思われるほどぴったり。邦訳された作品は、フィンランドでは、ここに山がある理由、ここに岩がある理由、ここに窪地がある理由などが、それぞれとある巨人の仕業だとして、あれこれ話が生まれているという。文学が国の独立のモチベーションになったという解説も勉強になった。

31:紀伊半島新宮市の中学二年生の先生と生徒たちによる、いしがけちょうの観察日記を元に制作された絵本。さなぎの殻を脱いで出てくるときに、一緒に出る2滴の赤い雫とは、何だろう。

32:シガルーという少年が、山のあらゆるものから愛されている様子を描いたお話。お話が始まって2枚目の、秋の山のような絵が特に好み。

33:

34:しおだまりは、みずたまりの潮汐版で、干潮時にできる海水溜まりのことであるということが、まず袖の図によって明快に示される。観察者として描かれている男の子の視点や、もっと客観的な視点を、画面で行き来しながら、しおだまりやその周辺の生き物の様子や観察方法が順に説明される。

35:りんごえんで生まれ、育ち、結婚して、今でもりんごえんで働いている女性の主観による長編詩。温和なメルヘンチックな絵。りんごは寒い土地で育つイメージだが、とても温かな絵本に仕上がっている。

36:うるさいやぎなのでしずかという名前をつけられたやぎがお母さんになるまでのシリーズ絵本。この1作目では、子やぎとしてやってきたこと、子やぎ時代の1エピソードを描いてある。ちゃぶ台の上に上がって、糞を放るのには笑ってしまった。未だに、うんこネタが好きなのだが、これは大きな声では言えない。

37:絵本ノンフィクション6。今の吹田辺りにあった池を舞台に起こった実話だそう。1880年にドイツの皇孫がお忍びでカモ撃ち猟にきていたのを、池での数少ないカモ猟の許可を得ていた井口じいさんが、けしからんとて何も知らず投げ飛ばしたという話。話題が大きくなりドイツとの関係悪化を恐れた大阪府知事が、井口氏にハラキリの演技をさせて、ことを丸く収めたという話。

38:ペラペラ版を所有しているのだが、特製版が欲しくて探していたところ、ようやく見つけたのだが、残念なことに19ページと20ページの綴じが外れかかっており、もう少し状態の良い別の特製版をまた探したい。

39:知人が持っているのを見て欲しくなり探していた本。どろんこ保育で有名?らしい、とある保育園が舞台の写真絵本。ほんとにどろんこになって遊んでいて、園児みんなの感覚がフィーバーしている感じがびしばし伝わってくる。

40:"東京大空襲を油絵に描きつづける執念の人"である、おのざわさんいち氏の絵の絵本。子どもをおぶった母親の話のどれもが痛ましい。火の手を必死に逃れている間に、背中の子どもが、おぶいひもから落ちていたとか、川の水に浸かっている間に知らず溺れていたとか、火傷で亡くなっているのだが道ゆく人はそれを言えずによく寝ていますよと声をかけられたりとか。出てくる男性は、子どもか老人か、大量の焼死体を埋める成人男性かしかいない。

41:ことばあそびえほん。ことばあそびの会は「1977年、谷川俊太郎川崎洋、郡山半次郎、波瀬満子、寺田晃他、により発足」した会だそう。題名にも一例挙がっているけれど、各見開きごとにことばあそび(舌もじりという古風な言い方があるのだそう)が載っていて、どれも練られていて感心しつつ面白く読める。と同時に、貼り絵による絵(ことばあそびの文字のところも貼り絵)が、圧倒的に素晴らしく、また可愛らしい。少々紙の重なりが分かるような立体感を残して印刷されているので、そこもまた感じどころ。

42:1998年1月1日発行の月刊予約・科学絵本「かがくのとも」通巻346号のペラペラ版。2004年と2016年に特製版が出ているみたい。みかんの実の構造や、花や実の時期、みかんの実を使った工作など。寒い夜に、お風呂場でみかんを食べて、皮をぽいぽいお湯に捨てる、というのは面白い。最後のみかんの仲間の紹介では、質感の描き分けがうまいなあと思った。

43:傑作ねこの絵本全5巻のうちの第1巻(明確にナンバリングされていないのだが、全5巻のISBNを調べると最も若い番号であるので第1巻と判断した)。確かに傑作で、人の目と猫の目の対比をわかりやすく教えてくれる。よるのねこを観察する人の目では、実際にねこが猫目によってどれほど物が見えているかがほとんど黒塗りの世界となって分からないけれども、猫の目には実はこんなにも鮮やかに夜の世界が見えている。見えている分、ねこにはあれこれやることもあり、忙しく、冒険にも満ちていて、だから日中に人からねぼすけに見られてもしかたないのだ、と理解できるまでの絵本になっている。そのことを理解することは、作者ほどの想像力の持ち主ならいざしらず、この絵本を読まない人には、なかなかできないことだろう。

44:友だちのねこと、カシの木の根っこのに囲まれた地下の家で暮らす、やや人見知りな男の子が主人公。ねこが男の子に出会いの機会を設けようとパーティを開くと、男の子は、そのお客さんたちのなかにいた一人の旅芸人一家の娘であるある女の子と仲良くなる。後日会いたい気持ちから初めて一人で町まで行き、会いに行って、その女の子の一家と一緒に暮らすことになる。ねこも無事に合流する。全体に平和な話で、話の筋よりは、部屋のなかにたくさん書き込まれている物のいちいちを眺めるのが楽しい絵本。

45:収集中の絵本。これで全12巻揃った。

46:日本のお祭り絵本シリーズのうちの1冊。作者署名と"だいすけくん"との宛名、それから"s58.10.24村中さんに頂く"のメモ書きがある。余所者には宵山の人出と夜店ばかりが思い出されるが、祇園祭の初めから終いまでをざっと学べる型絵染絵本。作者はこの型染を、稲垣稔次郎(解説に「ねんじろう」とのルビがあるが、Webで調べると「としじろう」が正しいようだ)に習ったそうだ。鉾建(ほこたて)のシーンで、それまで横画面だったものが、いきなり縦の画面になる。おお建ったかあ、と迫力がある。それ以降も、巡行のシーンなど、画面の縦横を都度活かして、もともとそこそこ大きい判型の本だけども、可能な限り迫力を出すために向きをよく選んで作ってある。ほとんどの男衆の顔が真っ黒染になっていて、夏の暑さと精悍さが伝わってくるようだ。逆に、女性や子どもは、白い顔が多い。

47:愛と平和の記録シリーズの第1巻。大阪は堺市の空襲の話。出征した夫の帰る場所を守るため、おかあちゃん疎開して家を離れることができない。東日本の震災で、津波に家族をさらわれた人たちも、似たような思いで土地を離れることができないでいるかたがいるのかもしれないと連想した。家を離れられないおかあちゃんは、さらに栄養失調で思うように動けなくなってしまったこともあって、結局家の中に残ったまま空襲で焼け死んでしまうが、その少し前、娘の絹ちゃんと息子とミチ坊は突き飛ばすように戸外においやって内側から鍵をかけてしまう。行き着いてしまった極限の状況下で、夫のためと子どもらのため、おかあちゃんには一体これ以上の何かができただろうか。未来を生きる我々は、そのような状況を絶対に回避するため、予防に真に知恵を働かせなければならない。

48:鶴の恩返しに似たお話。女性に姿を変えた鯉が和平(わっぺい)の家に来て、嫁となる。おゆきという名のその嫁のつくる味噌汁が美味いのだが、それは卵をしぼったり我が身の出汁を取っていたからで、それを禁じられていたのに和平は見てしまい、おゆきは池に戻ってしまう。その晩、近所のならず者たちが、池に毒を流し魚を根こそぎに獲りにきたので、おゆきは化けて出て彼らを退治するが、自らもその同じ仲間の魚たちもみんな毒で殺されてしまう……という何とも悲しい話。あとがきによると、"新潟水俣病が発病する前、大量の魚が突っ立って苦しみあがきつつ死んでいったという"、そのシーンに想いを馳せた作者が、この民話を現代に問うたというわけだ。何とこの作品が西山三郎氏の初の絵本作品なのだそう。ダイナミックでありつつ憂愁を帯びた切り絵。背の鯉女房の絵は、アマビエみたいにも見える。

49:えほんらんどというシリーズの1巻目。以降の巻はどんな作家の作品なのだろう。

50:これは傑作絵本。ぼろぼろの片靴の中に10匹のねずみの家族が住んでいるのだが、悪天候に弱かったり、猫にいたずらされるので、みんなで新しい家を作ることにする。それがどうしてだか、今まで住んでいた靴の中に作ることにする。設計図を出し合うページは、10匹それぞれ案を出していて、じっくり見ないわけにいかないような楽しいページ。読者も、自分の案をその辺の紙切れなんかに描き付けてみたくなるというもの。建設途中の描写も丁寧で、10匹のあれこれの吹き出しの中のセリフを、絶対に取りこぼさず見つけて読んでやるぞ、というような気にさせてくれる。とにかく眼で食らいつきたくなる画面だ。最後のページが、また驚きで、作者が絵本の中のモデルとしてリアルに製作した「くつのなかのいえ」の写真が載っているのである。

51:はなをいじる癖のある王さま。いつのまにか鼻が伸びるようになってしまった。その鼻を使って、ある晩、塔の上からこっそり降りて(ラプンツェルのパロディだ)、お花畑でちょうちょうと遊ぶ。カラフルで幻想的な遊戯は、夢かうつつか。まあおそらく気を失っていた時に見た夢だろう。ぱっと表紙を見た感じで面白そうだ、と思ったが、期待が大き過ぎたのか、物語や絵はそれほど好みではなかった。

52:

53:おふろでのふるまいがなっていないシャーリーをお母さんが諌めるセリフがえんえんと続く絵本。ただ、シャーリーは、想像の世界に行っているのか、絵本の中の本当の旅に出ているのか、風呂の排水孔から抜け出し、中世?の世界で王様やその侍従たちと遊んで、風呂上がりのタイミングで帰ってくる。左右の絵のギャップを楽しむ。

54:さまざまな動物や魚などの生き物たちが、どのように眠っているかを次々に説明していく絵本。それぞれの生き物が若干擬人化されたような表情や態度を見せているのが遊び心があって面白い。細かい筆遣いがもんわりとした濃密な絵を実現しているが、くどさがなく温かみにあふれている。2024.3.30売却済。

55:目も開いていないほど生まれたての野ネズミが納屋の中で一匹だけ逃げ遅れていたのを、少年が飼う。少年の独白と、野ネズミの独白とが、入れ替わりつつ記述されていて、両者は言葉を交わすことはできなかったけれど、読者にはどのように心の交流があったり、すれ違いがあったりしたのか、順に追えるようになっている。抑えられた色と、たっぷりした余白で、自然と少年と野ネズミのことに思いを馳せることを誘わされる、しみじみと良い絵本。

56:23を買ったその日に同シリーズの第2巻が見つかるとは。

57:

58:姫の相手をしていた一寸法師が、姫の供をして参った清水寺の帰りに、鬼に絡まれる。あの辺りにも鬼がいたのかな。鬼退治の様子は意外とあっさり。打出の小槌で大きくなった一寸法師の顔は実に凛々しいのだが、その直後の婚礼のページでは、眉が下がっており、あの凛々しさはどこいったのという感じ。

59:巻末にネコカブリ小学校シリーズのリストがあるので、未所有or所有のリストを作っておいた。

今日買った本

■今日買った本。計216円。

 

a)ブックオフ徳島沖浜店にて。

1・高橋留美子『ダストスパート!!』スタジオ・シップ ¥108

2・小倉和之・原作、山本おさむ・作画『さよならレフティ』小学館 ¥108

 

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 近くを通ったついでに、何となくa)へ。特別なセール日でもなかったが、久しぶりだったので、じっくり棚を見ることができた。単行本に良い本がいろいろあるけれど、価格的に折り合えず、漫画のみ購入。

 1:ゴミからゴミへテレポートできる男性と、怪力の女性が、主人公のギャグ漫画。石森章太郎『怪人同盟』(ここでは石ノ森表記ではない)を読んだばかりだったので、軽快なギャクが最初から終いまで見事に続く面白さに圧倒された。この飛ばし方、ラストスパートどころじゃない。

 2:隻腕投手を主人公にした漫画。ジム・アボットは実在の人物だと分かったが、今作に登場するレフティの菊池は、架空の人物のようだ。ただ、戦争で利き手の手首から先をなくした野球選手という存在は、どこかにいたかもしれない。理不尽な運命に、全力で抗って、一つの決着をつけた菊池。誠実な女房役の主人公も良い。近頃は、涙腺を刺激される作品ばかり当たってしまう。

今日買った本

■今日買った本。計500円。

 

a)昭和湯にて。

1・馬場のぼる『11ぴきのねことぶた』こぐま社  ¥500 ninjin書店

 

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 実は昨日のイベントでもお会いしているのだが、a)での2度目の出店となる出店者に会いに行った。本を購入すると、封筒に入ったフリーペーパーをいただいた。前回出店時にも、同様に封筒だった。伏せて開ける、という手続きがとても良い。一緒に布や革の雑貨を売っているかたも出店されていて、そちらでは布製のマスクを購入。

 1:以前持っていたのだが、手放してしまったのでまた購入。シリーズで揃えたいと思いながら、特定の巻以外、意外と見つからないように感じる。

今日買った本

■今日買った本。計9200円。

 

a)ポリ裏bookバザールにて。→初開催、初会場入り。

1・葉山嘉樹『海に生くる人々』新日本文庫 ¥300 hansora

2・真栄城守定『八重山・島社会の風景』ひるぎ社 ¥300 yotaka

3・小野紀之『ヤマピカリャーの島 西表島の自然と人間』ひるぎ社 ¥300 yotaka

4・『落語文庫 鶴の巻』講談社文庫 ¥200 packin

5・松山樹子『バレエの魅力』講談社文庫 ¥300 packin

6・岡田史子『ガラス玉』朝日ソノラマ ¥800 dorondo

7・西岡常一、塩野米松・聞き書き『木のいのち木のこころ 天』草思社 ¥300 jigokuferry

8・小川三夫、塩野米松・聞き書き『木のいのち木のこころ 地』草思社 ¥300 jigokuferry

9・ザヨンツ・マウゴジャータ『千島アイヌの軌跡』草風館 ¥500 jigokuferry

10・渡辺茂男・文、川原美木・絵『おばけレタス』トモ企画 ¥600 hechima

11・マーシャ・ブラウン・文と写真、谷川俊太郎訳『さわってみる』佑学社 ¥5000 hechima

12・西村望・監修、薄井八代子・著『カラーブックス775 四国へんろ』保育社 ¥0 hechima

13・篠原義隆・作/絵『ふしぎなおと』岩崎書店 ¥0 ?

14・半空文学賞実行委員会・監修『第三回半空文学賞×高松琴平電気鉄道 ことでんストーリープロジェクト入賞作品集』株式会社半空 ¥0 nakazora

15・下元克巳、田代タケル『学園ロマン誌 青春 No.27』第一プロダクション出版部 1gensan ¥300

 

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 午前中は、地元で芋掘りイベントに参加することになっていたので、a)へ行く時間が確保できるか気になっていたが、何とか行くことができた。昼過ぎに着いたが、それでもまだまだいい本が残っていて、久しぶりにたくさんの収穫を得た。

 1:岩波文庫版は持っていなかったので、見かけないこの新潮文庫版を購入。「セメント樽の中の手紙」併録だが、そちらは大西巨人編集のアンソロジーで読んだことがある。

 2:尖閣列島についての記述のある章があることが、購入の決め手。

 3:西表島には、大学生の時に探検をしたことがあったので、今でも常々気になっており、その頃のことを思い出しながら読んでみたい。

 4:2018/12/25読了。酔いどれの介抱譚「ずっこけ」、お伊勢参りの途中脱落者についての「万金丹」、町内の火事見回り番がだらけていく「二番煎じ」、嘘つき通しの「うそつき弥次郎」など、笑いのたくさんつまった気楽な落語集。本が読めない時のリハビリにお手頃な読み物。5年前に同じ本を買っていることに気づいたので、そちらは行商用にしよう。

 5:作者は、松山バレエ団創始者である松山樹子(みきこ)。戦前からバレエに取り組み、戦中も、個人レッスンを密かに続けていたという。ストイックなダンサー生活の合間のひとときにする、気晴らしの読書や絵画・音楽の鑑賞についての文章が人柄が感じれれて面白かった。後半は、立ち方や手足のポーズなどの基礎が簡潔にまとまっており、ちょっとしたハンドブックとして使えそう。

 6:サンコミックス。解説が萩尾望都ということで、これまでふれたことのない漫画家だったが、試しに購入。2018/12/1読了。うーん、すごい。西岡兄妹のルーツは岡田史子にありそうだと思われた。岡田史子以前に、このような絵を描いていた作家はいたのだろうか。内容的には、心持ちにおいてとかく危うい青年期を詩的かつ切実に描いた作品の連打。絵柄を作品によってどんどん変えてくるけれど、どのくらいの期間に描かれたのだろう、「太陽と少年」は貸本漫画的な絵に感じたし、「ホリディ」の扉は永島慎二っぽい。「墓地へゆく道」のp.157の裏返る髪の毛の表現には震えを覚えた。これを機に、未読の作品を是非とも追いかけてみたい。

 7:天地人の三部作になっているのだが、この天の巻は、代々法隆寺に仕える大工(法隆寺大工または斑鳩大工と呼ばれる)の西岡常一氏の、塩野米松氏による聞き書き。2024/3/E売却済。

 8:地の巻は、西岡常一氏の弟子の小川三夫氏の、塩野米松氏による聞き書き。2024/3/E売却済。

 9:ポーランド人研究者による日本語著作。2002年に物した「千島アイヌの歴史」を加筆修正したのが2009年で出た本書で、2000年からアメリカ在住とか。千島列島の歴史や自然風土には以前より興味を持っていたので、珍しい本を見つけて購入を即決。

 10:トモ企画の絵本だと分かって飛びついた本。いぬのチムニイのえほんシリーズの第1巻に相当するらしく、シリーズ全3巻まであるみたい。おばけみたいに大きなレタスを見つけたチムニイが、レタスを台車で運んでいる途中、川に落としてしまう。そのレタスの行方を追いかけていくうち、ねこのミーニャ、やぎのメーシカ、めうしのモーナ、うさぎのウースラ、みきちゃん(本書の絵を描いた方と同じ名前になっている)らに出会う。最後は、サンドイッチを作ってみんなで食べて終わり。ねこのミーニャの最初のセリフが「みにゃかったわ」など、動物キャラクターの登場後最初のセリフがくすりと笑える。

 11:今回奮発した一冊。これでマーシャ・ブラウンの写真絵本全3巻が揃った。港の人から合本版が出ているけれど、佑学社版のサイズと装丁のほうが私には魅力的だった。原題は『TOUCH WILL TELL』。この巻は、題名の通り、触覚を刺激する内容となっている。でもそこは絵本の中なので、自分で触ったらどんな感触かを想像することが読むことになる絵本。また、登場する芋虫や蝶、水や風が、それぞれが触っているものをどんな感覚で感じているのか、と主体をそれぞれに置き換えて想像することも求められる。そうして最後には、触られている側の存在と感覚にも、想像を及ばせていく。「みる」や「きく」よりも「さわる」ことは、より直截的なコミュニケーションでもあると気づかされる。

 12:

 13:除籍本だったのでただで配布していたが、ほらあな(洞穴)が出てくる絵本ということで探していたもの。ねことうさぎがボーォゥボーォゥという音の鳴るほらあなを見つけるけれど、怖くて中に入れない。ねこが半ば強引にうさぎを連れて入るけれど、それぞれが中で起こるアクシデントのせいでなかなか通り抜けることができないが、最後には何とか向こうに通り抜けることができる。濃密な色の絵で、怯えるねことうさぎの心までも投影されているようなほらあなの闇の暗さと、肝まで冷やすようなほらあな内を満たす冷気が実によく表現されている。怖いもの見たさを読者も一緒になって味わえる。

 14:中空(なかぞら)というカフェバーが主催している文学賞が、第三回目にして、高松琴平電気鉄道とコラボし、ことでんをテーマにした話を募集し、入賞した作品を収録した冊子。Oニシ「ナンダサカ コンナサカ」は"汽車ポッポ"という歌の歌詞だけど、これは子ども向けの音の鳴る絵本に収録されていて、最近知ったばかり。大西典子「幸せな記憶」が最も良かった。オオニシ姓ばかりに注目がいくのは偶然か。他の方の作品は、もう少し校閲が入っていればなあという印象。ことでんの若き社長の文章「編者あとがき」が素晴らしい。

 15:貸本漫画。下元克巳「青春群像6 青春の怒り」と、田代タケル「暴力学校」の2篇を収録。どちらも暴力渦巻く高校を舞台にした漫画。ボカスカとした暴力描写は迫力はないが、とにかく暴力の氾濫した内容。1960年代の出版と思われるが、明記はされていない。

今日買った本

■今日買った本。計3600円。

 

a)ネットoffにて。

1・ハンス・クリスチャン・アンデルセン・文、ヨゼフ・パレチェク・絵、石川史雅訳『はだかの王さま』プロジェクトアノ ¥740

2・ハリール・ジブラーン、神谷美恵子『ハリール・ジブラーンの詩』角川文庫 ¥198

3・平尾昌広『愛とか正義とか』萌書房 ¥1288

4・矢島正雄・作、上村一夫・画『夢化粧 2』秋田書店 ¥368

5・パーヴェル・バジョフ・作、芦川雄二・画、江上修代訳『石の花 ロシア・ウラル地方に伝わるおはなし』新読書社 ¥348

6・田辺聖子・編『わがひそかなる愉しみ』光文社文庫 ¥108

 

b)ヤフオクにて。

7・『週刊漫画Times 1978年2月17日号』芳文社 ¥550

 

c)小松さんより。

8・川崎長太郎『忍び草』中央公論社 ¥0

9・川崎長太郎『幾歳月』中央公論社 ¥0

10・川崎長太郎『乾いた河』中央公論社 ¥0

11・川崎長太郎『つゆ草』文藝春秋 ¥0

12・上林暁『朱色の卵』筑摩書房 ¥0

13・上林曉『随想集 幸徳秋水の甥』新潮社 ¥0

14・尾崎一雄『随想集 四角な机丸い机』 新潮社 ¥0

 

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 先日注文していたa)の本が本日届いた。b)は、本当は翌日届いたのだが、この記事と一緒に書いておく。c)は、職場の同僚のかたから頂いてしまった本。叔父さんだかお爺さんの蔵書だったそうだ。借りる名目でリクエストした本たちだったが、結局無償でいただくことになった。いただいた日付は、正確でないが、だいたいこの日くらいだったので、この記事に後から追加したもの。

 1:カラフルな色使い。奇しくも少し前に同じヨゼフ・パレチェクの『イグナツとちょうちょう』を読んだばかりだった。やはり温かみを感じる絵だが、真実を捉えているこの童話は、何度読んでも痛烈さを失わない。

 2:某古本屋で個展されていたかた(もう名前を忘れてしまった)のある作品に、ハリール・ジブラーンの詩が関係しているという話を聞いて、気になっていた詩人。神谷美恵子の訳と解説文で読める文庫。元々みすず書房で出ていた『うつわの歌』という本に丸ごと収録されていた部分のスピンアウト出版ということだ。『予言者』(神谷美恵子預言者ではなく予言者と訳した)の中からの、「与えることについて」「苦しみについて」が胸に響いた。何か自分の持ち物を人に与えるときに、自分自身を与えるようでなければ、実際には少ししか与えていないものだという。多くの物を持っている者ほど、その者の中では相対的には少ししか与えていない。はっとさせられる指摘だが、解説にあるように、元々は聖書にあるルカ福音書二一の一〜四に、そのようなことが書いてある箇所があるようだ。全体に言葉が平易で、読みやすいので、次は船井幸雄訳の『預言者』を読んでみようかと思う。

 3:出版社名はきざししょぼうと読む。奈良の出版社だそう。本書は、著名な某ブロガーが勧めていて気になっていた本。

 4:リンク先では、作者の矢島正雄の情報が欠落している。行商用。

 5:ハードカバーの童話。童心社岩波書店からも出ているが、収録作品がどの程度一致しているかは不明。表題作は、クジャク石(マラカイトというようだ)の細工技師の話で、石のそのもの美を湛えた石の花を見たものは、山中の異界から人間界に帰ってこられなくなるという話。「空色のへび」「青い老婆シニューシカの井戸」などと共通して、自然の懐の深さ、それも畏れを抱かせるほどの深さを昔の人は今よりもずっと感じていて、そのことを聞き手にしっかりと伝え感じさせる力を持つ物語だった。「エルマクの白鳥」には、同時期に矢口高雄「トキ」を読んでいて、そちらでも鳥の羽根をお守りのように使う場面が出てくるので、共通点とその共通の場面に同時期に触れられた読書のタイミングの良さに驚いた。「エルマクの白鳥」「金の髪」「石の花」は、自然に対する人間の忍耐強さの大事さを物語っているようにも感じる。周囲の噂や評価に惑わされない真っ当な頑固者が、幸運を勝ち得るといった筋の物語グループとしても括ることができる。全体に読み応えありで、バジョフの書いた民話は、もう少し追いかけてみたい。

 6:元々「「光る話」の花束」という同じ光文社でのアンソロジーシリーズのうちの1冊として出たものが、文庫化したもの。『きのこる』で紹介されていた、加賀乙彦「くさびら譚」が読みたくて購入。

 7:単行本化されていない上村一夫「黄色いリボン」のVol.28「足止め列車」が読める。女優志願のリボンという名の少女?が主人公らしい。幼馴染で人気歌手となったチャコの付き人をしている。他作品の見どころとしては、蕪木一生/原作、ダイナマイト・鉄/劇画「怪物・江川卓」(連載第3回)という伝記的漫画や、わたせせいぞう「おとこの詩」(連載第6回)あたりか。後者は、わたせせいぞうと聞いて真っ先に思い浮かべるような1980〜1990年代にかけての漫画というよりイラストのような作品とは違って、東海林さだお西沢周平のような線画による風刺的な2ページの漫画作品なので、かつてはこういう作風でもあったのかというような発見がある。

 8:8~11は、刊行年代順に並べた。9~11と異なり、本書だけ函装。タイトルは「忍び草」だが、函にある絵は「つゆ草」なので、11と通じる何かがありそうだと踏んでいる。

 9:8と同様に、まずぱらぱらと読んでみたところ、川崎長太郎は自身を小川という人物に置き換えて、私小説を書いているようだ。

 10:「日没前」は、講談社文芸文庫で学生時代に読んだはずなのだが、もうさっぱり内容を思い出せないし、古いファイルを調べてみたが当時のこの一篇については何も記していなかった。

 11:タイトルは「つゆ草」だが、装画は「からすうり」という。あとがきによると、30代から70代にわたって書いてきた私小説を年代順に並べたものということだ。

 12:滝平二郎・装幀というのが嬉しい函入の本。

 13:函装。ここでの曉の字は、実際に本に使われている旧字で書いておく。さらっとあとがきを読むと、山高登氏の寛大な心のおかげでこの本が出たということを書いてあり、本書の内容とどう関係があるのかないのか、気になるところ。少なくとも本書は、山高登装幀ではない。

 14:函装。タイトルが実に気を引くので選んだ本。夏葉社の上林暁の本と実に似た装幀は、あとがきで触れられている世話人の山高登氏だそう。これに触れた記事がweb上にあって判った事実。

今日買った本

■今日買った本。計150円。

 

a)軽トラ市10にて。→初会場入り。

1・たかしよいち・文、石津博典・絵『化石どうぶつ記 2 くびながりゅうをさがせ』理論社 ¥50

2・小納弘・作、北島新平・画『荒海をゆく北前船』ほるぷ出版 ¥50

3・たかしよいち・著、寺島竜一・絵『日本発掘物語全集8 近畿編II 大王と墓と宝』国土社 ¥50

 

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 野菜を販売されているかたから、1~3の本を購入。全てお子さんが小さかった頃に買った本だとのことだが、歴史や発掘の読み物が充実していて面白いラインナップだった。

 1:全5巻の化石どうぶつ記シリーズの第2巻。新装版もあって1986年に出たようだが、今回購入はオリジナルのほう。フタバスズキリュウは、当時高校2年だった鈴木少年により発見されたので、その名前が入っていることを知った。化石というと、すぐ恐竜を連想するが、既に絶滅した哺乳類の化石もさまざまに発掘されるのだなあ。p.98に書いてあるが、発掘直後の化石はレンガ色に光っているが、空気に触れるとみるみるうちに黒褐色に変わってしまうのだそう。このシリーズ、残りの巻もぜひ読んでみたい。

 2:著者名は、おのうひろし、と読む。

 3:奈良や大阪、兵庫の古墳を巡る。登場するのは、日本の前方後円墳で大きさが1位、2位、3位である仁徳稜古墳、応神陵古墳、履中陵古墳、など。ピラミッドと比べて高さは全く勝てないが、底面積の大きさは古墳の方が大きいというのは、個人的にはそうだったのかと意表を突かれた。天皇がらみの古墳は、古墳の敷地内にも入れないし、ましてや発掘も禁じられているので、今後何かが変わって、発掘が進めば、さらに歴史の不明点が明らかにされる発見がありそうだ。

今日買った本

■今日買った本。計600円。

 

a)本と文具キダブンにて。→初入店。

1・『SAVVY 2018年12月号』京阪神エルマガジン ¥600

 

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 a)は新刊書店。1の京阪神の雑誌が売っているかもと思って立ち寄り、店員さんに尋ねてみたらすぐさま棚から見つけてきてくれた。

 1:関西の本屋案内の特集が読みたくて購入。知らない店舗多数。間借りの古本販売棚のある店などの情報もあって、本腰の入った特集だなあと感じた。

今日買った本

■今日買った本。計2230円。

 

a)第6回ほんのわ市in十輪寺にて。

1・高橋清・作、小林俊樹/古矢一穂・監修『ぞうきばやし』福音館書店 ¥200 oisiiehonyasan

2・関野吉晴・文/写真『グレートジャーニー人類5万キロの旅4 失われた世界をいく』小峰書店 ¥200 tokidoki

3・小出隆司・作、箕田源二郎・絵『ぞうれっしゃがやってきた』岩崎書店 ¥300 mitsuzumi

4・H・E・L・メラーシュ、本城美和子訳『ビーグル号の艦長』現代教養文庫 ¥300 mitsuzumi

5・的川泰宣『月をめざした二人の科学者 アポロとスプートニクの軌跡』中公新書 ¥300 kochi

6・笠原邦彦・企画/作図、織茂恭子・絵/文『うごかしてあそぼう おりがみのほん』福音館書店 ¥30 己

7~15・愛英史・原作、里見桂・漫画『ゼロ The Man of The Creation 1~9巻』集英社 各¥100 己(ki)

 

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 仕事休みを利用して日帰りでa)へ行ってみた。朝目覚めた後、このイベント開催日が今日だと知って、それで間に合うのだから、近いもんだ。ライブ演奏が続き、その出演者いずれもが、聞き惚れるような方ばかりで、こんなのをタダで聞けるなんてありがたいイベントだなと。明け方くらいからか無事晴れて予定通りの境内での開催となって本当に良かった。

 1:著者名は、漢字だと高橋清だと思う。1982年3月1日発行の月刊のかがくのとも156号のペラペラ版。特製版も出ているようだ。表紙の著者名は、正しくはひらがな表記で、たかはしきよし。雑木林の春夏秋冬を描く。例えば、オオカマキリについて、春は卵だったものが、やがて孵化し、成虫になり、秋に産卵をして、越冬する、といった命のサイクルが観察できる。虫や動植物に添えられた小さな数字(1・カブトムシのオス、とか画面の端にリストがある)が、なかなく見つかず、読んでいてもどかしくなることもある。

 2:全5巻のグレートジャーニーシリーズの4巻目。

 3:絵本ノンフィクションシリーズの23巻目。名古屋の東山動物園にいた4頭の象のうち、2頭だけが戦争で殺されずに、生き残った。当時日本国内にいた象はこの2頭だけだったそう。その象を見に行くために、国鉄が用意した特別の列車があり、それを「ぞうれっしゃ」と呼んだのだそう。

 4:ダーウィンを乗せた帆船の戦艦ビーグル号の艦長の伝記。ビーグル号の探検ものと思わせて、よくあらすじ等を読むと違っていたのを面白く思って購入。

 5:著者名は、まとがわやすのり、と読む。小惑星探査機「はやぶさ」に長年関わってこられている方。

 6:1992年12月1日発行の月刊かがくのとものペラペラ版。特製版が出ているようだ。

 7~15:出店者一推しの漫画。背の感じからは、古本屋では全く購入意欲が湧かない雰囲気だが、その推しの熱量に任せて購入。こういう本は読むのが実に楽しみ。2018/12/2に入手した9巻までを読了。創造神の手を持つ贋作者ゼロを主人公にした話。贋作者と書いたが、本人は本物を作ると豪語し、読めば読むほどその意味が分かってくる。手塚治虫ブラックジャック」の美術版だと思った。概ね市場価値が高く、この世に一点しかないものの復元や複製を頼まれるので、そこに私利私欲が絡まって、ドラマが生まれる。報酬も基本的には高額で、先日読んだハリール・ジブラーンの詩の「与えることについて」にあったように、依頼者が支払う報酬が本当にゼロに与えることになるような額を設定しているが、時に金銭に限らない報酬となることもある。古今東西の美術・工芸・テクノロジーについての取材力に圧倒され、久々に読み応えのある大人の漫画に出会えた。続巻を少しずつ集めようか。