yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

読んだ本

今日買った本

■今日買った本。計216円。 a)fashion & beauty Junko COSMO店にて。→本購入無し。 b)ブックマーケット入善店にて。 1・三木公平『アンダマンの海から』つり人社 ¥108 2・三代目三遊亭金馬『江戸前の釣り』つり人社 ¥108 *** 所用で某方面に現地調査に行っ…

歯車 他二篇

【歯車 他二篇】芥川龍之介 岩波文庫 ★★★ 2011.10.6 友人の披露宴2次会に行く途中に読む本として持って行った。「歯車」の中では、主人公が披露宴に行き、やはりというか退屈して隣の漢学者と古典の話をする場面がある。また、同篇には、ブレンデッドウイス…

実践セルフアサーショントレーニング

【実践セルフアサーショントレーニング エクササイズと事例で学ぶ】菅沼憲治/牧田光代 東京図書 ★★★ 2011.9.29 某所でせっせと読み進めた本。以前幾つか読んだ平木典子氏の"アサーション"の扱い方に比べ、同じものでも研究における切り込む角度がまた異なる…

くじけないで

【くじけないで】柴田トヨ 飛鳥新社 ★★★★ 2011.9.29 既に100歳の誕生日を迎えた女性の詩集。某所の棚にあり、気になっていたので一読してみた。 人生感が滲み出ている詩集だった。良かったことも悪かったことも、遠く時間の向こうのものになれば、いずれも等…

酒の本棚

【酒の本棚】株式会社サン・アド編 ★★★★ サントリー 2011.9.25 A・ピエール・ド・マンディアルグ、アラン・ロブ=グリエ、イタロ・カルヴィーノ、ガストン・レビュファなどなど、執筆陣は豪華なことこの上ない。新聞広告で書き下ろし短篇を企画、掲載したもの…

妖精詩集

【妖精詩集】ウォルター・デ・ラ・メア 荒俣宏訳 ★★★★ ちくま文庫 2011.9.24 詩人とは知っていたが、小説ばかり邦訳されていて、なかなか著者の詩業に接することができなかったのだが、この度やっとそれが叶った。それでもやはり、小説じみた長詩の「サムの…

孤独のグルメ

【孤独のグルメ】久住昌之原作、谷口ジロー絵 ★★★★★ 扶桑社文庫 2011.9.19 気に入った店で、満足な食事を摂れることもある。反対に、気に入っている店なのに、間の悪いときがあったり、その時の自分の体調や求めている味ではなかった、ということもある。良…

しんきらり

【しんきらり】やまだ紫 ★★★★ ちくま文庫 2011.9.18 20年くらい前に母親に読ませたらどうなったろうと、恐ろしい想像を掻き立てる本。私はかつて、両親が、互いに、私なり姉弟が、母なら母をより愛している/父なら父をより愛している、そのことを嫉妬を掻き…

新選マーク・トウェイン傑作集

【新選マーク・トウェイン傑作集】マーク・トウェイン 大久保博編訳 ★★★ 旺文社文庫 2011.9.17 傑作集を謳っているわりには、3編しか収録していないという本。うち1編は先に読んだ『短編集』にも収録されている。講演内容を文章に書きおこした2編目がレアも…

吉田一穂詩集

【吉田一穂詩集】吉田一穂 加藤郁乎編 ★★★★ 岩波文庫 2011.9.16 加藤氏は前衛的な詩人で、そのエッセイが読み辛く理解もできなくて嫌な思い出があったので、彼が編集する詩集にも若干の抵抗があったが、最初の一篇「母」を一読して、新しさに驚いて、結局最…

現代漫画1 横山隆一集

【現代漫画1 横山隆一集】横山隆一 鶴見俊輔ほか編 ★★★ 筑摩書房 2011.9.15 風刺の効いた四コマ漫画。これを読むと、いしいひさいち氏の「となりの山田くん」の原型を見つけた思いがする。既に脇役で登場していた人物が、時代が移るにつれ、交替で適切な主人…

マーク・トウェイン短篇集

【マーク・トウェイン短篇集】マーク・トウェイン 古沢安二郎訳 ★★★★★ 新潮文庫 2011.9.14 『アダムとイヴの日記』に付録されていた著者略歴で、破天荒な方だと思っていたけれど、この短編集でその破天荒が著作にまではっきり現れているのにびっくり。度肝抜…

図解 自分の気持ちをきちんと〈伝える〉技術

【図解 自分の気持ちをきちんと〈伝える〉技術】平木典子 ★★★ PHP研究所 2011.9.9 いわゆるアサーションという概念を初めて知るには、良さそうな本。しかし、これまで平木さんの本を幾つか読んできた私には、内容に大きな違いが感じられずじまい。ただ良い復…

深代惇郎エッセイ集

【深代惇郎エッセイ集】深代惇郎 ★★★★ 朝日文庫 2011.9.8 『深代惇郎青春日記』の姉妹編のような位置付けの本。就職してから増々円熟していく筆。客観的な事実や現象の記述と、独自の鋭い視点での解釈、読者にそれを押し付けるのではなく考える余白までを残…

はらぺこおなべ

【はらぺこおなべ】神沢利子・作、渡辺洋二・絵 ★★★★ あかね書房 2011.9.8 昨晩突然手を付けた本。『ふらいぱんじいさん』シリーズの第二弾。言わば"おなべばあさん"の、我が道を行くはちゃめちゃな冒険譚。強欲のためにどんどん胴回りが大きくなって、一体…

しあわせづくり

【しあわせづくり】桃井かおり ★★★★ 大和書房 2011.9.7 桃井氏は、TV等でその人物のドキュメンタリーなどでこれまで知ったところでは、なかなかに奔放、独特で、私は比較的良い印象を持っている。文体は、その印象と方向は同じだったが、さらにもう少し奔放…

このたび「うつ」になりまして―誰でもわかる「職場のうつ」対策

【このたび「うつ」になりまして―誰でもわかる「職場のうつ」対策】東谷慶昭 ★★★★ テンタクル 2011.9.6 産業医療スタッフや職場管理者の立場で、主治医やうつ社員の(悪く書けば)あしらい方を紹介してあるところが、この手の本に珍しく、貴重な情報を含んで…

フレドリック・ブラウン傑作集

【フレドリック・ブラウン傑作集】フレドリック・ブラウン ロバート・ブロック編 星新一訳 サンリオSF文庫 ★★★★ 2010.3.26 絶版 「マイナス・ゼロ」の星新一の解説に、本書所収の「実験」が言及されていたので、探し求めた一冊。 中学生の頃に星新一を読み漁…

不合理ゆえに吾信ず

【不合理ゆえに吾信ず】埴谷雄高 現代思潮社 ★★★★ 2010.3.23 1961年版 絶版 「断定と同一瞬間に現われる反対意識の强さ」(p.111)。これは、このブログやこの前身のHPで記事を書く度に、しかしやはり初期の頃に多く感じてきたものだった。何か少しでも物を…

失はれる物語

【失はれる物語】乙一 角川文庫 ★★★★ 2010.3.19 切なさ目白押し、と言った感じ。切なさを発生させる装置は、特に限られた手段によるコミュニケーション、と言えそう。細かったり、脆かったり、一方通行だったり、間接的だったり、そういう伝達手段が陳列され…

悠悠おもちゃライフ

【悠悠おもちゃライフ The Leisurely Life with Toys and Models】森博嗣 講談社文庫 ★★★ 2010.3.16 おもちゃの収集なり、趣味の模型工作に関するエッセイ。HPでやっていた日記に書かれていた内容が重複するので、特別な新味は感じられなかった分、著者の哲…

六人の超音波科学者

【六人の超音波科学者 Six Supersonic Scientists】森博嗣 講談社文庫 ★★★ 2010.3.15 Vシリーズ やはり装画について触れておきたい。地の色は、アイボリーと解釈すると良いのだろう。 多くの登場人物の、多様な価値観がいたるところで示される。そこが面白い…

ポセイドン変幻

【ポセイドン変幻】赤江瀑 集英社文庫 ★★★★ 2010.2.11 今回の短篇集は特別強烈なエロスが匂う一冊だった。 京都、筑豊やなど、自分に少しばかり縁のある土地を舞台としたものが多かったので、その度に湧く作品への親しみを楽しんだが、よく考えてみると、単…

鏡のなかの鏡——迷宮

【鏡のなかの鏡——迷宮】ミヒャエル・エンデ 丘沢静也訳 岩波現代文庫 ★★★ 2010.2.28 キーワード過多。説明もされず、さらりと一度、二度と出てきては、また違うキーワードの波に呑まれて行く。全30章、キーワード群の部分集合が各章を紡いでいる。読者の脳中…

鳥——デュ・モーリア傑作集

【鳥——デュ・モーリア傑作集】ダフネ・デュ・モーリア 務台夏子訳 創元推理文庫 ★★★★ 2010.2.5 (観たことないのですが)ヒッチコック監督の映画化作品で有名な「鳥」が気になっていたことで目に留まり、入手してみた一冊。ところが、これが大当たりで、傑作…

富士

【富士】武田泰淳 中公文庫 ★★★★ 2010.1.15 年末年始の一冊として、重厚な作品でもと思い、本書を採った。ここまでくるのは長かった。というのは、武田百合子氏の「富士日記(上)(中)(下)」をとにかく読んでから本書を読もうと思っていたからで、「富士…

愛の続き

【愛の続き】イアン・マキューアン 小山太一訳 新潮文庫 ★★★★ 2009.12.29 エンデュアリングラブというのが原題。そうと知らず読み切った後で、解説文により教えてもらった。これ以上ないと思えるぴったりの題だ。エンデュランスという言葉は、工学分野では耐…

慈善週間または七大元素

【慈善週間または七大元素】M・エルンスト 巖谷國士訳 河出文庫 ★★★ 2009.12.20 「カルメル……」を探し出すのは、難易度が高そうだ。 エルンストによるコラージュ・ロマン、最終の第三作。「百頭女」にはあったキャプションも、今回は削られ、読み手の面白が…

植村直己の冒険学校

【植村直己の冒険学校】植村直己 文春文庫ビジュアル版 ★★★★ 2009.12.19 「歩く」「退く」「眠る」などの題で47のコラムからなる。録音テープから文字起こしされた本。 極地でのサバイバル技術、特にエスキモー(今ではイヌイットと言うのが通例と思う)の衣…

やればできる

【やればできる ——まわりの人と夢をかなえあう4つの力】勝間和代 ダイヤモンド社 ★★★ 2009.12.15 最近、しばしばその名を目にする勝間氏の自己啓発書を読んでみた。自己啓発書を読んだり、それを自分の本棚に入れることに妙な拒絶感はあるが、最近は自己が弱…

仕事のなかの曖昧な不安

【仕事のなかの曖昧な不安 ——揺れる若年の現在】玄田有史 中公文庫 ★★★ 2009.12.14 サントリー学芸賞、日経・経済図書文化賞受賞作 一言でいうと、社会構造が若者の仕事や雇用機会を奪っている、という話。 私の職場にも、この本で書かれた内容の具体例をい…

ツィス

【ツィス】広瀬正 集英社文庫 ★★★★ 2009.11.19 SFパニック小説といえるが、やっぱり軽快なので、それほどことの重大さを感じない。けれども、配役が、社会的異分子に見られがちな障害者やハーフ、精神病患者などで固められていて、パニック源の現象とは違う…

【蟻】ベルナール・ウェルベル 小中陽太郎・森山隆訳 角川文庫 ★★★★ 2009.11.16 ウェルベルコレクションⅠ 絶版 ヘルン文庫関係者と会話していて、著者名が耳に留まったので、探し続けて入手した本。蟻の三部作となっているらしいので、また残り2作を探し続け…

完全犯罪 他8編

【完全犯罪 他8編】小栗虫太郎 春陽文庫 ★★★ 2009.11.7 この本は、就職してすぐ買ったか就職活動中に買った覚えがあるから、3年半は自分の本棚で熟成していたことになる。絶版のようでいて、新刊本屋でも偶にお目にかかれる。 一冊全部小栗虫太郎本、という…

99%の誘拐

【99%の誘拐】岡嶋二人 講談社文庫 ★★★★ 2009.11.5 ひと月振りに本を読み切った。 前段後段の2段構成になっているが、それぞれ伯仲の緊迫した疾走感がある。読んでいるのに夢中になって、今どこにいるのかを忘れ、本を読んでいること自体を忘れてしまう瞬間…

シングルモルトを愉しむ

【シングルモルトを愉しむ】土屋守 光文社新書 ★★★★ 2009.10.3 新書で手頃な教科書的な本書を見つけたので、勉強がてら読んでみた。ポットスチル(蒸留器)の型と、ウイスキーの味には関係があることを、漠然と聞き知っていたが、本書を読んで理解が進んだ(…

書斎のワンダーランド

【書斎のワンダーランド】小山慶太 丸善ライブラリー ★★★ 2009.9.30 本の中で展開するサロン(とはいえ語り手は筆者一人)。言葉やジャンルなどのある種のタグでつながる話を、各章毎に展開する。創作物の紹介も多いので、例えば算学を取り扱った時代小説な…

料理の鉄人

【料理の鉄人】フジテレビ「料理の鉄人」編 フジテレビ出版 ★★★ 2009.8.30 チーズ対決が載っているという話を耳にしたので入手。元々好きな番組であったが、チーズを本日の食材に使った回があったとは知らなかった。そのチーズ対決だが、あまりチーズそのも…

迷宮

【迷宮】大西巨人 光文社文庫 ★★★ 2009.9.9 遅々として読まされ、しかし退屈でない小説。文体や言語感覚が特殊な作家であるようだ(たった一語なのでそれを示す適切な例とは思わないが、アメリカ合州国、と書いていたりする)。 ミステリというよりは、謎物…

三三七拍子

【三三七拍子】太田光 幻冬舎文庫 ★★★ 2009.9.11 4頁くらいで終わる嘘混じり(といったら怒られそうだが)のエッセイ。少し面白いことを書くブロガーのブログを読んでいるような感じ。Podcastで爆笑問題のラジオ(の一部分)が配信されていることを半年前に…

改訂完全版 異邦の騎士

【改訂完全版 異邦の騎士】島田荘司 講談社文庫 ★★★★ 2009.8.30 出版は遅かったが、執筆された長編第一作だったという本書。ミックスされたジャンルの豊富さに若々しさを感じつつ、しかし贅沢な作品だった。結局デビューして25作目の作品として出版されたそ…

華氏451度

【華氏451度】レイ・ブラッドベリ 宇野利泰訳 ハヤカワ文庫 ★★★★ 2009.8.23 本好きがたくさん出てくる(中には本を焼かれるなら自身も焼いてくれという人も)が、本嫌いや本に無関心な人もたくさん出てくる。両者の戦いになるわけだが、本好きの肩を持つ…

弥勒の掌

【弥勒の掌(て)】我孫子武丸 文春文庫 ★★★ 2009.8.19 本格ミステリマスターズ 巽昌章が解説で上手いことを言っているが、全くコンパクトな小説。いつもすったか読める我孫子小説のリズムは、久々に触れたが相変わらず堅調で、これだから、新作が出るといつ…

工学部・水柿助教授の日常

【工学部・水柿助教授の日常 The Ordinary of Dr.Mizukaki】森博嗣 幻冬舎文庫 ★★★★ 2009.8.14 Mシリーズ おお、これも「江分利満氏の優雅な生活」と言えそうだ。ただし、当世の代表的日本人の生活が綴られているわけではない。しかし、こういう小説(私小説…

四人の署名

【四人の署名】コナン・ドイル 阿部知二訳 創元推理文庫 ★★★ 2009.7.21 シャーロック・ホームズもの ホームズの2番目の作品らしい。一応長編扱いされているが、180頁くらいなので、長大な作品が巷間に溢れる昨今であるから、中編として感じられる。 テンポ良…

恋恋蓮歩の演習

【恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits】森博嗣 講談社文庫 ★★★★ 2009.7.27 Vシリーズ 今作も装画の冴えが際立っている。 シリーズ物なので、前作やそれ以前の作を引きずる何かしらはあるが、今作は特に前作の続きを意識した話であった。この傾向は次作にも続く…

江分利満氏の優雅な生活

【江分利満氏の優雅な生活】山口瞳 新潮文庫 ★★★★ 2009.7.9 第38回直木賞受賞作 昭和のサラリーマンの典型を描いた、有名作。酒好きでサラリーマンなら(それに少しでも昭和という時代に追憶するところある方は)、読まない手はないと思う。 職場の男女格差…

光ってみえるもの、あれは

【光ってみえるもの、あれは】川上弘美 中公文庫 ★★★★ 2009.7.12 読みやすいのだけど、今作はあまり好みではなかった。所謂ボーイズラブ的な場面が満載で、僕と花田の関係が、男性の私には現実味がないように思われ、どうにも感情移入できないところがある。…

海峡

【海峡 この水の無明の真秀ろば】赤江瀑 角川文庫 ★★★★ 2009.7.4 第12回泉鏡花文学賞受賞作 エッセイだが、そうと知らず読み進んでいた。破片Aなど、如何にも小説らしく、実話だとすると奇妙な話である。事実は小説より奇なり、とはいうが……(或る無類の本読…

超現実主義宣言

【超現実主義宣言】アンドレ・ブルトン 生田耕作訳 中公文庫 ★★★ 2009.7.4 この本、表紙が良く、1920年代のソビエトの無声映画ポスターを思わせる。その"思わせる"時代は、もちろん超現実主義宣言(第一宣言)がなされた1923年に重なっている。 絵画の方面か…