【夢・出逢い・魔性 You May Die in My Show】森博嗣 講談社文庫 ★★★ 2006.8.27 Vシリーズ
一瞬の場面や台詞、地の文のコメントに、もうわずかにしか認められないけれども、切っ先鋭い煌きがある。それがストーリィ全体としては退屈なシリーズだけれども読んでしまっている一理由。
今回は、紅子による犯人指摘の場面が良かった。彼女にとっては、事件の犯人推理は、テレビ番組のクイズと同じレベル。“それから”という一言が、その点をあからさまにしている。
魔性味が弱かったのが残念。