【アラブ飲酒詩選】アブー・ヌワース 塙治夫編訳 岩波文庫 ★★★ 2007.7.12
酒の俗な礼讃を撒き散らす。これを読むと、今はどうだか知らないが、一千年前のイスラム圏の酒を巡る風俗が垣間見える。例えば、酒家を営むのは異教徒(イスラム教以外の意)であったり、稚児システムが活きていたり。それに、図らずも見えてきたのが、酒に卑しい者がいたから計量の技術が進んだ、ということ。そう、同じ金を払うなら、多い方に転ぶ分には文句はないが、きっちり定められた量を出してもらわねば困るのである。
涙という詩の、アラビア文字のタイトルはなかなか目を惹く。
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最近は、ねちゃねちゃしたつまみが益々好きになっている。チーズ、ドライフルーツ、ユッケ、生ハム、スモークサーモン……。