【人形曼陀羅 自伝随想】辻村ジュサブロー 中公文庫 ★★★ 2007.8.25 絶版
講談社文庫の赤江瀑作品を探すようになってから、表紙の人形製作者としてその名前を頻繁に目にするようになった氏のエッセイを発見したので、買い、読んでみた。
平易なエッセイ。私もまずは50歳くらいまでなんとか生き抜くことができたら、思うところを集めて一冊のエッセイでも書けないものだろうか、と思う。
氏の人形作品は、美醜や男性性女性性が太極魚のようにせめぎ合い交じり合い、そこに惹き付けられもし遠くに追いやりたくもあり、つまり愛念と憎念も併せてもたらしてくれる。
今度東京に行くときは、ジュサブロー館に行ってみようと思った。