yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

働くということ

【働くということ 実社会との出会い】黒井千次 講談社現代新書 ★★★ 2007.9.6

 

 黒井千次には「音」という短篇があり、そのたった一篇の作品を通じて私的には実に好ましい印象を抱いている(しかし「星からの一通話」はいまいちだったな……)。そのこともあり、一方では社会人2年目にして早くもくたびれ気味の私にとってなかなか気になる本書のタイトルであったこともあり。そんなわけで本書に目が吸い付けられて、どれ、と思い買ってみた。

 近頃思うのは、こうまで働かないと生きていけないんだろうか、ということ。ややはっきりと書いてみると、7:40起床、7:55自宅を出る、8:10出社し机につく、22:00退社、22:40夕飯完食、それから24:00くらいまでネット巡回して、風呂に入り、幾らか本を読んで25:30頃寝る。これが平日の5日間続く。折角の土曜日も、ややもすれば、疲れて昼過ぎまで寝て暮らしてしまうことも多い。そのような生活。

 これを読んでいた先週一週間は、やや気分が軽かった。共苦を感じたからだと思う。まだまだ仕事が私の中に入ってくる気がしない今時分においては、"職場で仕事がないほど辛いことはないのである"というの救いの言葉も、いつまでもつか分からぬ危うい救いである。