yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

青い蛇

【青い蛇 十六の不気味な物語】トーマス・オーウェン 加藤尚宏訳 創元推理文庫 ★★★★ 2007.10.21

 

 対となるもう一冊に比べて、もう少し恐くて、動物性脂肪を思わせる嫌な粘り気をまとう。導入で常に集中力を要求してくるが、そこを読み超えると、感心させられるばかりの不気味の側(そば)まで確実にご案内。粒よりの幻想小説であるだろう。

 引用元の多様さからベルギーの小説事情も相当に豊かなのだろうと想像される。