【神曲 地獄篇】ダンテ・アリギエーリ 寿岳文章訳 集英社文庫ヘリテージシリーズ ★★★★ 2007.10.8
あちこちで引き合いに出される地獄の構造、キリスト教における罪の軽重について勉強になる。
多層構造の地獄に墜とされた有名人は、政敵(意外にダンテの時代の政治色が色濃く反映されている)や神話の登場人物である。彼ら・彼女らを、ダンテが好き勝手に罪を見極めてそれぞれ適切な獄に墜としちゃったわけで、そこを思うととても面白い。
私が堕ちるなら、アケロンテの川も渡れぬ地獄の玄関が最も適当だろう。