【薔薇の葬儀】アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ 田中義廣訳 白水Uブックス ★★★★ 2007.10.27
残酷成分も多いが、エロスが特に豊穣。久々に当たりの幻想譚で、七篇全て堪能した。
同版元より多数の作品が出ているようなので、是非ともさらに深入りしてみたい。
マンディアルグを読もうと思ったのは、何がきっかけだったか。ゴッホと浮世絵のように、或る種親日的な表明だと安直にも思えてしまうミシマやタニザキへの氏の言及が、どこかで紹介されていたからだったようにも、あるいは、「薔薇の葬儀」なるタイトル一つに心掴まれたからだったようにも思えるが、はっきりしない。