【岩壁よ おはよう】長谷川恒男 中公文庫 ★★★★ 2008.4.21
“山は自己表現だ。自分が一歩前に進まなければ決して登れない。”
山は眺めているだけでは何も分からない(まあ、本も同じかも知れぬ)。
何だか知らないうちに遮二無二登って、変な自信に満ち溢れる。それで幾度か痛い目を見たり。それでもまた登り出して、仲間もできて、幾つか忘れられない山行が、一つ二つと重なっていく。次はどこを狙おう、あそこを落とそう、と先の計画を夢語る。
爽やかで眩しい青年期を堪能できるエッセイ。汗を嫌悪する人に。