yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

太陽王と月の王

太陽王と月の王】澁澤龍彦 河出文庫 ★★★★ 2009.2.9

 

 2頁ばかしのものから長くても13頁のものまで、の雑多でしまりのないエッセイ集(「架空対談*サド」だけは19頁だがエッセイに入るのか疑問なので別扱いで考えた)。だから、目次の頁をいつものように注視することなしにさっさと本文を読み進むに、次にどんな話が飛び出してくるのか、毎回虚を突かれる楽しみがある。

 特に興味をそそったのはパイプの話である。タバコは吸わないし苦手だが、葉巻については少々興味が湧いてきていたところに、すっと割り込んできたパイプ譚。北欧はデンマークを旅行した時にパイプ専門店があって(だから“もっぱらダンヒル、あるいはイタリアやデンマークのパイプを愛用”と書いてあって、デンマークとパイプの間の記憶のリンクが強まった)、買う気は毛頭ないままに、見るだけ見たのを思い出したが、確かに艶やかな表面と麗しい木目には思わず見蕩れてしまったのだった。すっかり忘れていたけれど。

 その他、「今月の日本」の各篇が面白かった。というのは、氏のエッセイは大抵夢想ばかりに取材しているので、本人も本文で書いているが“アップ・ツー・デート”な話が珍しかったためである。

広告を非表示にする