【富士日記(下)】武田百合子 中公文庫 ★★★★ 2008.9.23 第17回田村俊子賞受賞作
胸が締め付けられそうなエピソードでいっぱい。武田(夫の泰淳氏)の健康がどんどん悪化していく。本の終わりが、武田の終わりかと想像されて、頁を繰りたくなくなってくる。以下、特に気に留まったもの。
・s45.06.29 枇杷のエピソードはこれかな
・s45.10.19 吐くまで呑むのは若いうちだけ
・s45.12.21 三島由紀夫のことの後の初の訪富士
・s47.05.17 ただ過ぎに過ぎゆくもの、帆掛けたる舟、人のよわい、春、夏、秋、冬——と清少納言はそう言った
・s51.0829 秋風秋雨人を愁殺す
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