【蚊トンボ白鬚の冒険(下)】藤原伊織 講談社文庫 ★★★★ 2009.5.8
登場人物のほとんどについて、次第次第に関係が整理されてきて、いざクライマックスに迎える。アクションシーンの勢いは、同じ乱歩賞作家である首藤瓜於「脳男」を思い出させた。主人公の達観とそれに伴う行動力が羨ましい。
会話は全体に面映ゆい表現が多い。有り体に言って時代遅れで、宮部みゆきもわずかに読んだ範囲で同様だった。しかし、言い換えると、大人向けというか、30代以降に読者層が広がっていそうである。
***
「脳男」
http://myhome.cururu.jp/waieichisan/blog/article/10002909305