yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

今日買った本

■今日買った本。計11062円。

 

a)TSUTAYA BOOK GARAGE福岡志免にて。→¥108商品を除く本全品20%OFFセールをやっていた。

1・赤羽末吉『おへそがえる・ごん 1 ぽんこつやまのぽんたとこんたの巻』福音館書店 ¥400

2・ピーター・シス『オーシャン・ワールド』ブックローン出版 ¥170

3・小林宗雄・作/染色工芸『Cat ねこ猫ネコ』有朋舎 ¥100

4・デイビッド・マッキー、安西徹雄訳『まほうつかいのにせものさわぎ まほうつかいメルリックのはなし(その6)』アリス館 ¥600

5・ジェニー・ワグナー・文、ロン・ブルックス・絵、大岡信訳『まっくろけのまよなかネコよおはいり』岩波書店 ¥820

6・ルース・エインズワース・作、河本祥子訳・絵『りすのクラッカー』福音館書店 ¥170

7・有吉佐和子・文、秋野不矩・絵『かみながひめ』ポプラ社 ¥400

8・黒柳徹子、武井武雄・絵『木にとまりたかった木のはなし』岩崎書店 ¥100

9・加古里子『あめのひのおはなし』小峰書店 ¥400

10・マーク・アラン・スタマティー、徳永里砂訳『3万冊の本を救ったアリーヤさんの大作戦 図書館員の本当のお話』国書刊行会 ¥410

11・東君平『くんぺいあかちゃんえほん 1 いないいないばあ』瑞雲舎 ¥100

12・瀬名恵子『ちいさなうさぎはんしろう 1 はんしろうがわらった』グランまま社 ¥100

13・瀬名恵子『ちいさなうさぎはんしろう 2 はんしろうがないた』グランまま社 ¥100

14・瀬名恵子『ちいさなうさぎはんしろう 3 はんしろうがおこった』グランまま社 ¥100

15・瀬名恵子『ちいさなうさぎはんしろう 4 はんしろうがねらってる』グランまま社 ¥100
16・野村昇司、阿部公洋・絵『あなもりのすな』ぬぷん児童図書出版 ¥170
17・ヒラリー=ナイト、木島始訳『ウォーレスはどこに?』講談社 ¥170

18・バーバラ・ヘイズン、トミー・ウンゲラー・絵、田村隆一/麻生久美訳『魔術師の弟子』評論社 ¥100
19・マーティン・ワデル、フィリップ・デュパスキエ・絵『ちゅうちゅう大こうしん』佑学社 ¥430
20・長田弘、大橋歩・絵『ねこのき』クレヨンハウス ¥410

21・戸口ツトム・絵『たのしい絵でおぼえよう あいうえお』むさし書房 ¥820

22・ミルドレッド・カントロウィッツ、ナンシー・ウィンスロー・パーカー・絵、瀬田貞二訳『あした、がっこうへいくんだよ』評論社 ¥100
23・森比左志、菊池俊治・絵『つきがみていたはなし』こぐま社 ¥610

24・ジャン・ド・ブリュノフ、矢川澄子訳『ババールのこどもたち』評論社 ¥1222

25・トミー・デ・パオラ、鈴木晶訳『ボンジュール、サティおじさん』ほるぷ出版 ¥170

26・ミシェル・ゲイ・作/絵、末松氷海子訳『どきどきドライブ』佑学社 ¥170

27・ピーター・コリントン『聖なる夜に』ブックローン出版 ¥170

28・クレメント・ムーア、トミー・デ・パオラ・絵、金関寿夫訳『あすはたのしいクリスマス』ほるぷ出版 ¥170

29・ビアンキ、内田莉莎子訳、片山健・絵『ごてんにすむのはだれ?』福音館書店 ¥170

30・長谷川摂子、沼野正子・絵『ひらひらころころあきまつり くさばなおみせやさんごっこ』福音館書店 ¥250

31・ジャヴァード・モジャービー、ファルシード・メスガーリ・絵、桜田方子/猪熊葉子訳『青い目のペサラク』ほるぷ出版 ¥170

32・きどのりこ、鈴木靖将・絵『ラーゲルレーヴの ともしび』日本基督教団出版局 ¥340

33・吉崎正巳、林公義・監修『ひがたでみつけた』福音館書店 ¥100

34・ゲイル・E・ヘイリー、芦野あき訳『グリーンマン』ほるぷ出版 ¥170

35・ミヒャエル・エンデ、マリー=ルイーゼ・プリッケン・絵、虎頭恵美子訳『がんばりやのかめトランキラ』ほるぷ出版 ¥170

36・菅原久夫、白根美代子・絵『おおばこ』福音館書店 ¥100

37・ペッツィー・バックス、野坂悦子訳『フィーンチェのあかいキックボード』ブックローン出版 ¥170

38・馬場のぼる『もん太と大いのしし』ポプラ社 ¥170

39・相笠正義『のこぎりくわがた』福音館書店 ¥170

40・老舎(ラオ・ショ)、陳永鎮(チェン・インチン)・絵、君島久子訳『まほうの船』ほるぷ出版 ¥100

41・張士傑(チャン・スージエ)、王治華(ワン・ジファ)・絵、漆原寿美子訳『ふしぎな皿の小さな漁師』ほるぷ出版 ¥100

42・ジャニナ・ドマンスカ、岩田みみ訳『パンをたべるのはだれですか?』ほるぷ出版 ¥100

 

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 ●書きかけ。去年の元旦も新聞折込チラシを見て、a)の店舗のセールに行っていた。今年も案の定チラシが入っていて、開店時刻を狙って行ってきた。珍しい本や欲しかった本が多数見つかって嬉しい収穫。昨年中にとある道路が開通したおかげで、この店舗までのアクセスが抜群に良くなった。

 1:おへそを押すと口から謎の雲が出てきて、人をくすぐったり、目をくらましたりできる忍術使いのごんという名のかえるの話。漫画のように読める絵本で、今時だとまるで一日一ページずつ更新されるウェブ漫画を読んでいるような感じ。人間の侍のけんと、ぽんこつやまの狸と狐のぽんたとこんたが仲間になるまでの話で、次回作がまた読みたくなる。ぽんたとこんたの化け姿も、よくよく色遣いに注意して見ると見分けられるようになっている。

 2:

 3:染色による布絵の絵本で、題名の通り猫づくし。一枚絵の連続、人間くさい猫がたくさん登場し、一コマ風刺漫画の趣。ネズミとの立場を逆転させた絵や、猫のことわざをもう一捻りした絵など。惜しいのは、表紙裏表紙はカラーなのに、中身は全てモノクロになっているところで、本当だったらカラフルで渋い配色の染め絵が拝めるはずだというところ。

 4:まほうつかいメルリックシリーズの6巻目。

 5:付録の紙切れが挟んであり、大岡信による「訳者のことば」が読める。オリジナルは1977年。スクリーントーンを使わない漫画家が陰影をつけるときのたくさん線を描く込むが、そのときと同様の描き方がなされている。その細部をじっくりと目で確認すればするほど、労作だなあという思いでいっぱいになる。老婆と一匹の犬で久しく暮らしている家に、黒猫が仲間入りしようとする変化を物語にしたもの。犬は老婆を独り占めにしたくて猫に反発するが、最後は老婆のことを好きだから猫を家に入れることを許す。好きな人を束縛せず、好きなようにさせてあげられるかどうか。

 6:河本祥子は、こうもとさちこ、と読む。りすのクラッカーが、ぬくぬくと居心地の良さそうなあるお家の子ども部屋に侵入する。棚に並んでいる人形たちの間に並ぶと、飼い猫の黒猫がやってきて、クラッカーはじってしていたが、苦しくなって息をしてしまい、猫に見つかりあわやというところで窓から逃げ出す。人形みたいにじっとしているより、元気いっぱい体ひとつで好きなところに行ける身の上がやっぱり良いな、というような教訓を引き出すことができそう。一つスリリングな体験で、学びを得ている。

 7:和歌山の道成寺の縁起として伝わるお話だそう。かみながひめは元々髪の生えない女の子だった。母親が海に見える「ひかりもの」のせいで荒れ狂う海を、命懸けで鎮めたときに拾ってきたその「ひかりもの」が、観音様で、その観音様をまもなく亡くなった母親の墓の上に祀ったところ、髪が伸びるようになったという。美しく伸びた髪の一本を、ツバメが咥えて藤原不比等(ふじわらのふひと)の住む屋敷に巣をかけたことで、不比等がこの髪の毛の長さを元にかみながひめを見つけ出す。この辺り、シンデレラのガラスの靴のようで面白い。最後に(文武・もんむ)天皇の妃(きさき)になり、先の観音様のところに立派な寺を建ててもらうまで。この本と同じく、藤原不比等が出てくるお話を、最近読んだような……。

 8:

 9:天気別のおはなしシリーズのうちの、雨の日の巻。雨の日におでかけしたお母さんを迎えに、さあちゃんとゆうちゃんが丘の上のバス停まで行く。途中でカエルやアヒルの同行者が4匹?(4頭?)増えて、それぞれが体色に沿った色の傘を持っている。そういえば、さあちゃんもゆうちゃんも服や靴の色と持っている傘の色がそれぞれ同系統色に統一されているのに気づく。バスから降りてきたお母さんの傘の色で、それぞれが持つ傘の色を集めるとなんとなく虹の配色を思わせるなあと思わせておいて、虹を登場させる。さあどの色が、虹の中にあって、どの色が虹の中にないか、確認したくなるような仕掛けと思う。また、さあちゃんとゆうちゃんの発言順と2人の位置関係なども、決まったルールが敷かれていて、論理的な構成というか工学的というか、さすが加古里子氏の作品だなと思う。

 10:イラク戦争時に勤務先の図書館の本を3万冊を救出した職員の実話を漫画で描いた作品。正攻法で本を救出できないときに、越権行為であっても自分の信念で個人とその仲間の力を借りてできる限りの行動をとる。3万冊は所蔵図書のすべてではないけれど、それでも決して少なくない冊数。戦争時には、図書館が自国の砦になるのだが、それは敵が図書館を攻撃すると非難の的になるから。文化的価値のある施設や場所が戦争に利用される、それだけでも戦争の非情さ、卑劣さがわかるというものだ。

 11:いい本だから買ってしまうが、2年前にも購入済。行商用かな。

 12:はんしろうの名の由来は、背中が半分白いことで"はんしろ"、これにおまけの"う"をつけてはんしろうということだ。帽子を買ってもらって嬉しくて笑うはんしろうの話。帽子が大きすぎて視界が遮られて、足元で粗相を繰り返す。

 13:あたまを洗ってもらうのがきらいで泣くはんしろう。年下らしきねずみの子からお兄ちゃん呼ばわりされて、格好つけて、本当は嫌いなあたま洗いをしてもらう。おにいちゃんはつらいよといったところ。

 14:ちびだと言われておこったはんしろうが、友だちの年上のうさぎさんたちに文字通り噛み付く。友だちはみんな自分のもとを去って寂しいはんしろうは、試しに自分の指をかじって、痛みを知る。仲直りできて良かったね、ということで、裏表紙のはんしろうの飛び跳ねる絵。このシリーズは、裏表紙の一枚絵までしっかり読めるところがまた良い。

 15:おかあさんがおいしいものを次々と買ってくるのでそれを都度奪おうとねらうはんしろう。最後は、それらを統合して付加価値をつけたケーキが出てきて、狙っていたことが失敗したけど大きなご褒美?が得られて嬉しいはんしろう。こういうことって、小さい時あったなあ。つまみぐいすればするほど、最終的な収穫が得られるのが遅くなったり、量が減ったり。

 16:ぬぷんふるさと絵本シリーズの2巻目。阿部公洋は、あべこうよう。羽田空港があった場所に要島(かなめじま)という島があったそうで、その島に伝わる昔話。あなもりとは、穴守りのことで、島にめぐらせた防波堤(土手)にあいてしまった穴のところを、暴風雨や高波から守ってくれていたお稲荷様のこと。表裏の表紙全体に描かれた島の様子を見ると、5軒しか家が建っておらず、本当に小さな島だったようだ。

 17:さるのウォーレスを、ウォーリーをさがせ的に探す絵本。飼育係のフランビーさんが、わざとウォーレスがあちこち脱走してしまうように仕向けていて、ウォーレスと一緒にあちこち行けるのを楽しんでいるのが面白い。

 18:

 19:ほとんど絵だけの作品で、訳者名無記載。

 20:おばあさんといつも一緒だった猫が亡くなって、その死体を庭に埋めたら木が生え、なった実が落ちたと思ったら、以前の猫そっくりの子猫になったという話。この猫には名前がないのかな。

 21:リンク先のものは、初版年のものだが、今回購入したものは定価が¥1942のもの。いつの版なのかは記載がなく分からない。カバー付。

 22:明日から小学校へ行く男の子が、くまのぬいぐるみのウィリーに話しかけながら話は進む。期待と不安で眠れないのは男の子自身なのに、男の子はそれをウィリーの人格に置き換えて、小さな明かりをつけてやったり、水を持ってきてやったりの世話をする。ウィリーの世話をしながら、自分自身の心のケアをしている様子がなんともいじらしい。朝の登校前の準備は万端、しっかりしたもので、夜に感じていた不安は随分と吹っ切れたよう。成長の一場面をよく捉えた作品と思う。

 23:山のふもとの小学校の校庭で、満月の夜、山の動物たちが遊んでいる。それを1年生たちが作った粘土の動物たちがいつも見ている。ある秋の満月の前日に、嵐になった。満月の晩に山の動物たちの姿が見えないので、粘土の動物たちが山へ様子を見に行くと、途中の橋が落ちていて、橋の向こうに立ち往生している山の動物たちがいた。そばにあった背の高い木を何とか倒して橋にして、元通り、満月の夜には校庭に遊びに来れられるようになったという話。きくちとしはる氏の簡潔と繊細の入り混じる木版画が素晴らしい。また、夜や夜の明けていく色の単純な表現に用いる絶妙な色の選びが良くて、色だけに着目してページを何度か繰ってみたりして楽しんだ。

 24:グランドアルバムで巻の4。

 25:

 26:筆ペンみたいな線で描かれた絵。車が渋滞に巻き込まれ帰れなくなった父と子、車中泊していたら、いろいろな動物が車にやってきて、男の子がとまどっているうちに、車が動き出してしまう。しまいにサーカスの舞台に飛び込むことになるのだが、そのとき画面が縦長になって、内容と合わせて読み手の気持ちが盛り上がる工夫がされている。夢オチかと思ったら、全てがそうではないようで、どこまでが夢だったかちょっと曖昧にしてある。

 27:

 28:訳者名は、かなせきひさお、と読む。

 29:御殿(ごてん)とは、森の中の一本の木に空いた穴のこと。最初は、きつつきがその穴を開けて住んだのだが、巣立っていったのちに、むくどりが住み、それを追い出してフクロウが住み、という風に住民がどんどん入れ替わりながら、少しずつ削れたり腐ったりして穴が大きくなっていき、最後は、くまが蜂蜜をとろうとしてばらばらに破壊してしまう。読み進むにつれて分かってくつみあげうたやきりなしうたと呼ばれる要素に気づいて、次を予想し始めさせるころあいに読んでいて俄然面白くなる。

 30:やまのふもとのどんぐりえんという保育園だか幼稚園の、15人の子どもたちと2人の先生が、あきまつりとして、枯葉などの草花や収穫した野菜や芋、枝や木の実などで、お店屋さんごっこをして遊ぶ。作中に出てくる工作物や遊びかたが、巻末に、丁寧な絵で解説されている。文章と子どもたちの絵をよく読み解いていくと、全員の識別ができるようになっている。私にはそういうのをせっせと確かめて読んでしまう癖がある。

 31:1973年国際アンデルセン賞受賞画家による絵本。桜田方子は、さくらだまさこ。 青い目の少年ペサラクは、何を見ても青色に見える(もちろん青にもさまざまな青がある)。本人はそれで全く困っていなかったのだが、それはおかしいという世間体を気にするおばさんが現れ、医者に連れて行き普通の人ように見えるよう治してもらうことになるが、目薬をさされたペサラクは、ひどい痛みと、見るものが黒く見えるようになってしまい、ひどく傷つけられる。最後に、流れる水で目を洗うように父に言われるのだが、目薬を洗い流して元の目に戻ったのかどうかははっきりとは書かれていない。本人にとって不本意な不可逆の治療行為になったとしたらと思うと、ゾッとする。美しい絵だが、その分、世間体による個性の抹殺という恐ろしさが際立って感じられる。

 32:岩波文庫の『キリスト伝説集』にも収録されている、セルマ・ラーゲルレーヴの書いた「ともしび」という作品を絵本にしたもの。そちらの文庫を入手して全編読んでみたいなと思わせる、とても惹きつける力の強い物語だった。乱暴者が、弱くてすぐにでも消えてしまいそうなともしびを、ろうそくを交換しながら辛抱強く故郷のマリア像の前まで運ぶ話。鈴木靖将氏のどこか不気味さをまとった絵が、主人公ラニエロや人間の卑しさを容赦なくあぶり出しているようにも思える。フィレンツェの青い丘の連なりが見えてきた場面、表紙・裏表紙のステンドグラスが特に好きな絵。また、各ページでのゆらめくともしびの表現を、それぞれを見比べるのも一興。

 33:干潟の穴を掘りまくって、いろいろな生き物を探す絵本。最後は、干潟上の小鳥などにも目を向ける。いそぎんちゃくに捕まっていて放り出された死んだ魚が、むしろがいという動物の死骸を餌にしている貝に群がられている絵は、なかなかぞっとするものがある。ほととぎすがいという名の貝が載っているのだが、からすがいのように、紫色をした貝。貝の名前に、鳥の名前が付いているものは、他にもありそう。

 34:グリーンマンとは、収穫とか豊穣の神様。グリーンマンにお供え物をする人々を見下している大地主の息子が、ひょんなことから神隠しのように森に住むグリーンマンのポジションを引き継ぐことになって、1年間?立派にグリーンマンの役を果たす。改心して元に家に帰る話。よくできた物語で、絵織物のような濃密な絵が素晴らしい。この作家の作品をもっと多く読んでみたい。

 35:

 36:

 37:キックボードを楽しんでいた女の子のフィーンチェが、街ゆくおじさんのフェルナンデスさんに衝突してしまう。その時、フェルナンデスさんが落した物のうちの一つをおじさんに返すべくフィーンチェは奮闘する。フェルナンデスはもう仕事を引退したのか、ただ仕事の休みの日だったのか、フィーンチェにちゃんとお礼ができるくらいに心の余裕があって、私も見習いたいところ。のびのびほのぼのとしたタッチの絵で、万人受けしそう。キックボードという比較的目新しい乗り物が登場するのは、さすがオランダ作家ならではと思う。

 38:1992年8月発行の16刷で、リンク先は2000年発行の改訂版になっているが、今回購入は改訂版ではない。馬場のぼるさんの絵のやさしいタッチに、本当にぴったりマッチしたほんわか平和な物語。いのししの体の硬さは、その食肉を見たら自然と頷かれる。背の脂の厚さのすごいこと。

 39:樹液を吸う、カブトムシがきたので避ける、そのまま木の枝を散歩、誤って墜落、仰向けからなんとか体を起こして去って行く。という、ごくごく簡単なストーリーのクワガタムシの絵本。

 40:北京・外文出版社の絵本の存在を知ったあとで、このほるぷ出版の絵本をあらためて見てみると、版型や画面の作り方など本当にそっくりで、中国ではよくこういう形式で絵本が出版されるのだろうなあと思う。仙人を助けた少年が、紙製のサイズが変化する携帯可能なまほうの船(原題は『宝船』)をもらうが、正直者過ぎて悪漢にだまされ船を奪われる。それを奪還する話。猫のおでこに渦を巻いているのはつむじだろうか。

 41:全体に図案的な絵で好み。漁師のおじいさんが網でとった小皿、子どもの漁師の絵が描かれている。金の粒を生み出す小皿で、これを狙って権力者が屁理屈をこねて卑怯な手段で奪い取ろうとするが、皿の小さな漁師がそれを撥ね付け、おじいさんと共に去ってゆく話。代官の机上にある黒と赤で半々に塗られた、棒磁石のような棒は何だろう……と思ってちょっと調べてみたら、どうやら算木という計算用の道具のようだ。

 42:一度手放してしまって惜しくてまた探していた本。背のタイトル文字が焼けて消えかかっているので、こうなると状態がより良いものがまた欲しくなる。