yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

殺戮のための超・絶・技・巧

【殺戮のための超・絶・技・巧 パーミリオンのネコ1】竹本健治 ハルキ文庫 ★★★ 2008.3.28 一篇という形ではなくて、"一冊"をぱっと読み切る体験をしたくて、手頃かなと思い読んでみた。確かに手頃だった。 漫画原作の位置づけだったものということで、ドン…

黒魔術の手帖

【黒魔術の手帖】澁澤龍彦 河出文庫 ★★★ 2008.3.22 怪しい図版は見ているだけで面白いし、各章とも20頁くらいだから章単位で何かの折にぱっぱっと読み切れるので、最近は澁澤氏のエッセイ(の在庫)がどんどん増えている。 いつだって先駆者には畏れ入る。名…

血と薔薇 コレクション1

【血と薔薇 コレクション1】澁澤龍彦責任編集 河出文庫 ★★★ 2008.3.15 エロティシズムと残酷の綜合研究誌 思想が結実した巻頭の「「血と薔薇」宣言」がまずもって良い。 執筆人豪華。ただし、エロティシズムまたは残酷(或いはその両方)の系に列するマニア…

今夜はパラシュート博物館へ

【今夜はパラシュート博物館へ The Last Dive to Parachute Museum】森博嗣 講談社文庫 ★★★ 2008.3.15 初出がメフィストである作品が多かった所為もあろう、ミステリィ仕立ての作品が多かった。また、前半3篇はサービス精神大盛りの感じ。ところどころに鋭利…

双月城の惨劇

【双月城の惨劇】加賀美雅之 光文社文庫 ★★★ 2008.3.2 二階堂黎人氏がよく推していただけあって、氏の「悪霊の館」などの読み心地を彷彿とさせた。光文社文庫の「新・本格推理」シリーズでいくつか読んだ加賀美氏の短篇の完成度に比べ、やや冗漫な印象はある…

発酵

【発酵 ミクロの巨人たちの神秘】小泉武夫 中公新書 ★★★ 2008.3.2 自身のチーズブームを一端緒として発酵食品礼讃の精神から手に取った一冊。ところが発酵が関わるところは、所謂"くさいはうまい"の類の食品のみに留まらず、多種の化学物質生成工業にも応用…