yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

シティ・オブ・グラス

【シティ・オブ・グラス】ポール・オースター 山本楡美子・郷原宏訳 角川文庫 ★★★ 2009.4.24

ニューヨーク三部作の一

 

 三部作のうち最後に読んだのが本書(二作目三作目)。連続した話ではない(二作目と三作目はやや関係ありだが連続はしていない)から、どれから読んでも良いだろう。同一のモチベーションをその時あった適当な三種のプリズム(分光器)に掛けてそれぞれ任意に取り出した、といったような印象なので、並存する三部作、と捉えらたら良さそう。今後別の話が書かれても、別段意外には思わないだろうし、書かれない作品がやはり並存していることは想像するに難くない。

 ここまでの三部作を読んだ印象で、私には、ポール・オースター氏はハードボイルドに接近している作家とのイメージが定着した。

 ドン・キホーテ(ドンキ・ホーテではない)論が挿入されているので、今後それを読んだ時に、該当箇所を再度読み返してみたい。