【新・本格推理05 九つの署名】二階堂黎人編 光文社文庫 ★★★ 2006.5.1
「04」を読んでいなかったのに、間違ってこの「05」を読んでしまった。
編集長に推されている高橋氏の作品だが、確かに設定は奇抜でかつ凝っていて面白いのだけれど、いかんせん文章が私には合わない。妙に冷笑的であるし。やはり読ませるのは、すべらかな書き口の常連組、青木氏、鷹将氏、加えて時織氏だろう。
残念ながらトリックに関しては、どれもガツンとくる作品がなかった。強いて挙げれば、網浦氏による鉄分豊富でマニアックなパズルか。