【ルピナス探偵団の当惑】津原泰水 創元推理文庫 ★★★ 2008.6.4
学園物(?)の連作的短編ミステリ。何だか久しぶりにスムースな読書を楽しめた。
所々、壺な豆知識が出てきて飽きない。例えば、ペルノー。調べてみると、ハーブリキュールの一種、芳香が強烈で、これを注いだグラスは数日間匂いがとれないとか。呑んでみたい。というか、こんなものをを呑んでいる某登場人物は、さすがに呑みすぎもいいところ。
他にも、文学少女的(?)には外せない、尾崎翠の名と、その作品の一つであるある戯曲(琉璃玉の耳輪)がストーリィに絡んだり。
読後色々調べたくなるような、新しいことをたくさん知る手がかりが、両手一杯になるような、お得な小説。
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「少年トレチア」を読む前に、「少女パレアナ」を読んだ方が良いのだろうか。