yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

今日買った本

■今日買った本。計5430円。

 

a)ほんのわいちat十輪寺にて。

1・ジャック・ロンドン、辻井栄滋訳『ジョン・バーリコーン 酒と冒険の自伝的物語』現代教養文庫 ¥100 booksまや

2・谷川雁『工作者宣言』中央公論社 ¥100 booksまや

3・都筑道夫・編『幻想冒険譚 魔女の誕生』新人物往来社 ¥500 booksまや

4・Pippo・編『一篇の詩に出会った話』かもがわ出版 ¥1980 mask

5・ミハイル・ブラートフ・再話、出久根育・文/絵『マーシャと白い鳥』偕成社 ¥200 nyannyanパーク

6・松村武雄・編、大貫良夫/小池佑二・解説『マヤ・インカ神話伝説集』現代教養文庫 ¥50 ゆめや

7・ヤマモトケイスケ『ケンタッキーのぼうけん 5 ショータッキー・ケンタッキーのパラレルストリート』自転プレス ¥600

8~10・『京都ワッチャー バックナンバー10部詰め合わせセット』 各¥200

11・エリカ・シルバーマン・作、S・D・シンドラー・絵、おびかゆうこ訳『おおきなかぼちゃ』主婦の友社 ¥700 bibli

 

b)町家Tentofuにて。→初入店。

12・金尾恵子・作『あそぼうよ』福音館書店 ¥300 花森書林

13・さいとゆふじ・作/絵『これはなに?』福音館書店 ¥300 花森書林

 

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 ●書きかけ。b)は、新しくできたお店で、同行者が高砂市街の観光地図を見ていて、見つけてくれた。「まちの古本屋通り」と題して、花森書林、K文庫、bookcafeされど…、本と。の4店舗の古本が販売されているのと、店として新刊絵本を取り扱っている。ピーター・コリントンが並んでいたのが、嬉しかった。この日のギャラリースペースでの展示も面白く、ハンペルマン人形作品(紐を引っ張ると手足が動いたりする動きを楽しむおもちゃ)と、職人の作る椅子を展示していて、どちらも強く興味をひかれて鑑賞した。椅子職人の作るおばあちゃんのために設計された椅子が座り心地が良くて、購入しようかどうか迷い始めたところで、当の職人がギャラリーに戻ってきた。驚いたことに、その職人と私は、なんと同じ靴を履いていた。これは購入しろという運命の声かもしれないと思い、後日、職人のアトリエへの訪問をしようと企んでいる。

 1:ジャック・ロンドンセレクションのうちの1冊で、この巻を目にするのは初めてのような気がして、珍しく思ったので購入。

 2:帯とカバー袖に鶴見俊輔氏の評が載る。新書サイズの詩人谷川雁によるエッセイ・評論集。

 3:秋吉巒(あきよしらん)のSF的カバー絵が素晴らしく、また、幻想冒険譚というフレーズも『類推の山』などの興奮を再び味わえそうだと思って手に取った。

 4:

 5:a)のイベントで歌っていたので昨年知ったアーティストが、今回も来ていたので、その方からこの本を買った。2006年に第11回日本絵本賞大賞受賞した作品。ロシア人のブラートフは再話の原作者で、実質は、チェコ在住の作家である出久根育の作品となっているのだが、絵柄がチェコとかリトアニアの作家っぽい感じがして、まさか日本人による絵とは思わなかった(本書を手に取った瞬間はブラートフという人が絵を描いたのだろうと勘違いしていた)。マーシャという女の子が、ババヤガーの眷属である白い鳥たちにに連れ去られてしまった弟のワーニャを取り返す話で、「三枚のお札」のような民話になっている。というのは、ワーニャを居どころを尋ねていく道中に、3つのスポットがあって、そこでそれぞれ親切をしてあげた結果、ワーニャを取り戻して白い鳥から逃げる際に、それぞれの場所で助けてもらうことになるから。その2番目に登場するりんごの木が、これまで見たことのある絵に描かれたりんごの木のなかでも特に不思議なりんごの木で、実が生りすぎて、枝葉の全く見えない実だらけで幹をしならせている(あ、でもよく見るとわずか数枚の葉っぱが見えている)。魚のような冷たさを持った感情のない目をした白い鳥の群れについては、迫力ある怖さを感じる。白い鳥は、幸せの使いだったり、清純な役どころが多そうだけど、それをネガティブな役どころで使うところが、不条理というか常識の通じない、理解の及ばないものたちに感じる恐怖心を喚起するのかもしれない。ババヤガーの独特のすみかは、絵描きの創作によるものと思ったが、あとがきによると伝説に従った絵にしているようだ。ワーニャが持ち帰った金のリンゴは、何か魔法のリンゴなのだろうか、説明がなく最後まで気になるところ。

 6:教養文庫から出ている神話伝説集はさまざまあるが、このマヤ・インカ神話伝説集はあまり見かけないように思う。ちょっと毛色の違う話が読めるかなと期待している。

 7:

 8~10:

 11:調べるまで気づかなかったが、絵を描いたかたは、村上春樹訳の『空飛び猫』シリーズの絵を描いたかただった。ロシア民話の『おおきなかぶ』の話を、ハロウィンのかぼちゃに替えて、登場人物を魔女やおばけにしたもの。吸血鬼やミイラのかぼちゃの引っ張り方が、どこか変だなと思っていたが、ちゃんと本文を読むと、かぼちゃのつるを引きちぎりたかったようだ。かぶは抜こうとするけれど、かぼちゃは最初から地上に出ているので、つるを引きちぎろうとするものだったわけだ。『おおきなかぶ』の読み方に引きずられて、かぼちゃ版の素直な読み方ができていなかった。

 12:年少版・こどものとも127号のペラペラ版で、「絵本のたのしみ」という折り込みふろくまで挟まっていたのが嬉しい。精密な絵を描く、特に毛並みの表現・描写が素晴らしい、金尾恵子さんの未読絵本。ふろくの作者紹介欄に顔写真が載っている。「おかあさんとおねえさんとあかちゃんとぼく」から成るニホンザルの一家のぼくが主人公の話。配置や体の大きさ、言葉などから総合的に判断すると、画面のサルが、あかちゃんサルだなとか、ぼくだな、という風に判別できるようになっているので、どこまで読み解けるかを読み手に試す面白さがある(が判別を強いてはいけないと思う。ふとこれがおかあさんサルだね、という風に言い出すのを待つのが良いと思っている)。ぼくとそのともだちサルがみんなで遊んだり逃げたりするシーンは動画のように全体的な動きがよく伝わってきて、観察の賜物なのだろうなと感心する。

 13:、1985年10月1日発行の、年少版こどものとも103号のペラペラ版。