■今日買った本。計2910円。
a)ブックスロード羽ノ浦店にて。
1・山田太一・作、わたべ淳・画『ふぞろいの林檎たち』集英社 ¥300
2・あだち充『ハートのA(エース)』こだま出版 ¥10
3・ちばひさと『林檎料理 アール・ヌーヴォー狂詩曲短篇傑作集』東京三世社 ¥300
4・鈴木雅子『スパイラル模型』集英社 ¥100
5・浦川佳弥『ぼくらは地球探険部』集英社 ¥100
b)ヤフオクにて。
6・高羽賢一・作/絵『トランプのおしろ』金の星社 ¥1050 亀堂
7・アンリ・ボスコ・文、ジョルジュ・ルモワーヌ・絵、天沢退二郎訳『ガリマール・コレクション1 少年と川』日本ブリタニカ ¥210 亀堂
8・マルセル・エーメ・文、エレオノール・シュミッド・絵、飯島耕一訳『ガリマール・コレクション2 コント・ルージュ』日本ブリタニカ ¥210 亀堂
9・マルセル・エーメ・文、エレオノール・シュミッド・絵、飯島耕一訳『ガリマール・コレクション3 コント・ブルー』日本ブリタニカ ¥210 亀堂
10・ルイ・ペルゴー・文、クロード・ラポワント・絵、なだいなだ訳『ガリマール・コレクション4 ボタン戦争』日本ブリタニカ ¥210 亀堂
11・ジョゼフ・ケッセル・文、ケレック・絵、多田智満子訳『ガリマール・コレクション5 ライオン』日本ブリタニカ ¥210 亀堂
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約ひと月に一回のカウンセリング的会合に参加した帰りに、最近新たに気になる漫画家やk漫画作品が増えてきたので、何か収穫でもあるかなとa)へ行ったら、思った通りのわたべ淳作品の収穫があり、また他にも、タイトルに引かれた漫画などの意外な収穫もあって、良い日になった。あとは、b)で先日落札したものが、本日届いた。ガリマール・コレクションの全巻セットは嬉しい。作品自体は他の出版社でも読めるけれど、このコレクションならではの贅沢な挿絵が嬉しい。それにしても、40年前の本だけに重たい造本になっている。
1:表紙にTVドラマ漫画家シリーズ1と書いてある。カバー袖にて、レオタード姿の秋山絵美(誰?という感じだけど、'86 YJ GALコン 準グランプリとのこと)が、TVドラマ漫画化シリーズを歓迎するコメントを寄せている。タイトルロゴの"ふぞろい"の各字の書体がふぞろいになっている。二流?三流?大学の4年生の男子3人が主人公で、サークル募集でやってきた女性3人や、主人公たちの兄弟や家族など、登場人物が多いのだが、それぞれ見事に"できた"人物というのがいなくて、まさに不揃い。そういうところにハラハラされられながらも、各人次第にぶれない生き方をしていけるようになるのではないかと希望を感じさせて終わる。最終話の一つ前の9話の最後のシーン、仲間ってそうでなくちゃという感じで、ちょっと泣きそうになった。
2:1983年6月23日第16刷の単行本。1975年とか1978年に雑誌掲載初出(別ソースで調べた)の3篇を収録しているということで、『タッチ』以前の作品であることが確認できたが、それにしてもものすごい読みやすさ。さすが作品の質の安定感は既に確立されているなあと思った。その後に発表された作品で出てくる人物と同じ音や近い音の姓名の人物が出てくるので、分かっていて好きな名前を何度も繰り返し使っているのかな。ハートのAは、女の子のエースピッチャーのこと。
3:1984年9月10日初版発行。幻想短篇漫画といった感じ。漫画本ではやや珍しいハードカバーであったことと、集書のキーワードの1つである"林檎"がタイトルにあったので、購入。表題作「林檎料理」は、大手拓次の同題の詩をモチーフにして創作されたようで、作品の最後にその詩が全文掲載されている。巻末に著者へのQ&A集があって、少しだけ人物が分かるようになっていた。
4:3篇を収録。表題作の感じが森博嗣っぽくて、買ってしまった。内容も中学卒業間際の少年たちが主人公で、何となく『トーマの心臓』のような雰囲気。親の癖や仕草、生き方が、その子に伝わっていき、またその子の子が……。遡っていっても同様。そのことを表題の言葉は指している。2話目の「デリケートな5月」は、中学の恋愛の失敗を、大学生で偶然また同じ人同士で出会ったためにやり直し始めるまでの話。相手と付き合うことを自己満足のためでなく、相手をもっと理解してみたい、理解してみようという態度に変えての再出発。良い話。
5:探険部の名前があったので(本当は"探検"であって欲しかったのだが)つい買ってしまったマーガレットコミックス。3篇を収録。表題作はケニアを舞台にしたドタバタ冒険もの。女子高校生がTV番組の視聴者プレゼントに当選して、ケニアに一人旅に行くのだが、それを知った同校の地球探険部の男子メンバー3人がこっそり便乗してくる。彼らの交通費の資金源はどこからきてるのかねと思いながら、次第にツッコミを忘れて一気読み。
6:カラフルでコミカルな絵にまずグッとくる。一人でトランプ遊び中に、トランプの国に行って、そこでババ(ジョーカー)に捕らえられた王さま、王女さま、ジャックを助け出すお話。登場人物みんなまんまるおめめで感情が読み取りにくいが、そのおかげでババの怖さも和らいでいて、幼児への読み聞かせには良い配慮と捉えられるかも。ラストページを見ると、消去法で「ぼく」は「ダイヤ」役だと判る。
7:このガリマール・コレクション版の5年後に、福音館書店土曜日文庫にも収録された作品。この1冊に3種の「ガリマール・レポート」という水色の付録の2つ折りの紙切れが挟まれれていた。便宜的にA,B,Cの3種とすると、内容は、表紙に清岡卓行「反芻・増幅される幼少年期」という文章があるのは、共通。Aはガリマール・コレクション製作雑記として「昨日のスケッチ1 天沢退二郎先生のこと」という文章と、『少年と川』に出てくる植物のサソリグサとハンニチバナの紹介(天沢衆子・資料提供、林マリ・絵)がある。Bはガリマール・コレクション全5巻の広告と、ガリマール・コレクション製作雑記として「昨日のスケッチ2 飯島耕一先生とウツ病のこと」という文章が載っている。Cは児童文学者の山口智子による「巴里雑感 エーメのいる風景」という文章が載っている。このA,B,Cの他にも、言わばD,Eなどがあったのか気になるところ。
8:実は既所有の巻。それぞれの状態を確認して、1冊は売却する予定。
9:実は既所有の巻。それぞれの状態を確認して、1冊は売却する予定。
10:文庫版を所有しているが、そちらに挿絵があるのかどうか、確認したいところ。
11:1959年に新庄嘉章訳が新潮社から出ているようだ。また、ガリマール・コレクション版の6年後に白水社から同じ多田智満子訳で単行本が出たようだ。