yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

今日買った本

■今日買った本。計2886円。

 

a)第14回天神さんでヒトハコ古本市にて。

1・大道あや『ねこのごんごん』福音館書店 ¥200 ohisama

2・アーノルド・ローベル、三木卓訳『ローベルおじさんのどうぶつものがたり』文化出版局 ¥700 ohisama

3・今和次郎、藤森照信編『考現学入門』ちくま文庫 ¥400 dull

 

b)ブックオフonlineにて。

4・ナンシー・タフリ・作/絵、晴海耕平訳『うちのこみませんでした?』童話館出版 ¥198

5・バイロン・バートン、村田さち子訳『おおきなおおきなどうぶつ』PHP研究所 ¥198

6・藤野邦康『かわりだね ある無名作家の人生漂流』構想社 ¥198

7・今西祐行・作、北田卓史・絵『どっこどっこまつのき』チャイルド本社 ¥198

8・ジェリー・アンダーソン・原作、柿沼秀樹・文『サンダーバードアニメ絵本2 ジェットモグラ出動』竹書房 ¥298

9・ドミートリイ・マーミン-シビリャーク、ユージン・絵、高山旭訳『パパのおはなし』新読書社 ¥298

10・アーサー・ガイサート・作、小塩節/小塩トシ子訳『洪水のあとで ノアたちのその後』こぐま社 ¥198

 

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 半年毎開催で恒例のa)へ行ってきた。晴れたので、通常通りの境内での開催。気温は高いが曇りで直射日光がないのは助かった。b)は、実際には帰宅して翌日に受け取ったもの。

 1:年配の猫のちょんは、ちゃんと自分で教えながら、なにごともじぶんでおぼえるがかんじん、と言って、幼い猫のごんごんを教え諭す。ごんごんは、だんだん自立して自分で考えるようになる。同じく年配の犬ののんは、一見立派に見えるが実は口先だけで何も教えてくれないし、自分で考えることをしない。世間によく見られる様子を犬猫の世界に置き換えてずばり描く。

 2:20話の風刺的教訓的な物語を収録。ほとんどが今の自分に突き刺さるような教訓で、こういう刺激を普段から受けていないと人間だれてしまいそうだなと思う。

 3:ピエロのような女性を描いたモダンな絵を確か描いていたの人として覚えたのが、この著者の今和次郎。デザインやイラストの人かと思っていたら、この本のように文章を書いているとは知らなかった。考現学とは考古学に対する学問だという。

 4:福武書店から出ていた当麻ゆか訳『さがしてさがしてみんなでさがして』の訳者が変わって改題されて出た作品。原題は『Have You Seen My Duckling?』なので、この本の方が原題に沿った邦題となっている。扉絵からその次のページで2コマの必要十分さが素晴らしいプロローグがあったのち、自由奔放なある1羽のアヒルの子を各ページで探す絵本になっている。残りの7羽もやはり各ページでいるのを確認してしまうだろう。水辺のようすと生き物を簡潔に描いてある。傑作と思う。

 5:かば、らいおん、ぞう、きりん、わに、くま、が順に見開きで描かれていて、その日本語の名前と英語の名前・発音が併記してある。厚紙絵本。英語発音のカタカナ表記がネイティブ発音に近いようにうまく音を選んで書いてあるように思え、それを読んだ自分の声が、ちゃんとした発音ができているような気になれる。

 6:木田紀雄(としお)という作家について書かれた本。魅力的な装幀は山高登。

 7:元々は、講談社から出版されていたようだ。元旦に、山中の雪をかぶった松の木が、街の子どもたちに雪遊びをさせてあげようと、自らどっこどっこと歩いて街まで繰り出す話。最終ページが見開きになっていて、楽しく遊ぶ子どもたちの様子が描かれ、ハッピーエンドとなる。元旦でもファミリーレストランは開いているようだ。巻末の北田卓史のプロフィールに主な作品として知らない作品が紹介されていたので、メモしておいた。

 8:本体が表紙裏表紙の厚紙から完全に外れてしまっているのを、セロテープで補修してあるというひどい状態の本が届いた。困った。ジェットモグラは最も活躍の場が限定される号機であるサンダーバード4号のことかと思っていたら、2号の5番コンテナで運ばれる小型車だった。救助される重戦車ゴングは500tの重さだとされるが、全部鉄製だとすると、鉄の比重は7.85だから1m^3あたり7.85tなので、4mx4mx4mの大きさくらい鉄塊と同じ重さ。この程度の材料量で、ゴングが作れるものだろうかと怪しんでいる。ゴングを引っ張りあげるのにギリギリの出力を持った磁力けんいん車2台でなんとか引き上げる。出版された全3巻のうちで最も興奮度の低い巻だった。

 9:訳者名の旭はあきらと読む。著者が、実の娘のアリョーヌシカに向けて語る形式で、いくつものおはなしをしていく本。風刺的で鋭い話が多いが、なかでも「だれが一番かしこいか」が痛烈。自らをかしこいと思っている七面鳥と、やはりそのように思っている取り巻きとが、第三者によってその均衡が破られようとするときに、どのような方法でその均衡を保とうとするかが巧みに描かれている。また、やはりロシアの冬・寒さについては、そのお話の中ではまだ春なり夏なりであったとしても、どうしたって冬や寒さに思いを馳せる場面が挿入されたりして、常に意識させられる。表紙の絵は、アリョヌシカが寝ている様子だと思うが、掛け布団の幾何学的な柄が実に素敵。

 10:言葉少なに、精緻な絵で語るアーサー・ガイサートの絵本。ノアの方舟の話については、科学的にはたった一対のつがいだけで、種(しゅ)はまた無事に殖えていくのだろうか(いやきっと無理だろう)、ということが気になってしまうが、物語としてはとても飛び抜けて空想的でロマンがあるなあと思う。うねるような雲に、何かの図像を探してしまう。