yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

今日買った本

■今日買った本。計7020円。

 

a)ミニマム書店。→初入店狙うも、店舗位置確認できず。 

 

b)本屋ルヌガンガにて。→初入店。

1・寺田寅彦・中谷宇吉郎、山本善行・撰『どんぐり』灯光舎 ¥1650

2・江口宏志『ぼくは蒸留家になることにした』世界文化社 ¥1760

3・湯川秀樹・梅棹忠夫『人間にとって科学とはなにか』中公クラシックス ¥1760

 

c)YOMSにて。→初入店。

4・おのきがく・えと文『さよならチフロ』こぐま社 ¥1000

5・きむやんき・再話、呉炳学・画『トケビにかったバウイ』福音館書店 ¥250

6・田川律・文、勝山泰佑・写真『おじいさんおばあさん』ほるぷ出版 ¥600

 

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 BIBLIOという施設内にa)という古本販売スペースができたとの情報を得て、居ても立ってもいられず、高松へ日帰りで行ってきた。ところが、休業日なのか、店舗を見つけられず、がっくり肩を落とす。その代わり、b)とc)への初入店を果たした。b)は、新刊書店。子連れで行くと、子どもをおもちゃコーナーに誘導してくれて、ゆっくり棚を見ることができた。このような差配を本屋でうけるのは初めてで感動した。そんなこともあり、¥5000くらい購入。SNSで見て気になっていたような本がありこちの棚に挿さっているので、あれもこれも欲しくなる。すぐそばのc)は移転前にも行ったことがなかったので、ようやく行けた古本屋。海の見える一箱古本市などで高松に行った際に、寄りたいなと思っていたのだけど、イベント中は店売りをしていなかったりして、なかなか行けずにいたのだった。絵本の中から何とか気になる作品を買うことができた。

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 3:2021/8/20読了。表題の対話は、中公新書で出ていたものらしい。これに増補として、「現代を生きること 古都に住みついて」「科学の世界と非科学の世界」「科学と文化」を読める。2点、特に印象的な箇所を記録しておく。1つ目、p.199の人間ぎらいということ。湯川・梅棹両氏は人間ぎらいでシャイ、つまりインヒューマン(非人間的)と言っている。梅棹は、ただそれでも普通の社会生活を何とか営んでいけているのは、マナーあるいはカルチュア(文化)のおかげだと言っている。両者ともインヒューマンで、非政治的である、政治的なことに無感動であるとも言っている。それで梅棹は、「もし政治に対して何か発言せよといわれれば、わたしのようなインヒューマンな者でも、どこかで生きさせてくれということだけなんですがね」と。国内の政治が腐敗して、俗な感情にばかり支配されている昨今の自分と重ね合わせて、すごくよくわかる感覚。2つ目、p.262あたりからの文化は蓄積するという話。文化としての科学の発達は、科学の喜びを奪う面があり、既知の情報が多過ぎて、発見の喜びを奪っている。梅棹の発言「今までの一切の蓄積を忘れて、これはおれが発見したと思ってもかまへんやないですか」だが、在野、アマチュアが例えばユーチューブやSNSで個人としての極めた特技や知識で注目を浴び、そのことが収入に繋がったりして生きていける人が生まれていることは、現代の喜ばしいことかもしれない。今までの蓄積を"パァー"にして、例えばニュートンの法則をまた発見する人類を想像するなど、全く愉快な想像だ。

 4:チフロという名の少年が主人公。チフロには両親がいないのか、ひとりぼっちで浜辺で砂の家を作って遊んでいる。そこにやってきたおじいさんとの交流が始まる。偶然が重なって、チフロは白い物が空を飛べるのだと理解する。それで、黒いこうもりがさをうどん粉で白くして、空を飛ぶ。このあたり、チフロの想像なのか作品の中の現実なのか曖昧だが、子どもが読んだら、そのような疑問を感じることなく、想像の世界でぐんぐんと本当のこととして遊べるのだろう。おしまいも、チフロは死んだのか消えたのか、それとも……という風に、どうも切ない結末に私などは想像が働いてしまうのだけど。どうだろう、子どもは不思議なおわりかたは不思議なままに素直に納得するのだろうか。読み聞かせたら「ふしぎなはなしだった」とのコメントが返ってきた。

 5:月刊予約絵本《こどものとも》225号のペラペラ版。朝鮮民話。画のかたは、おー・びょんはく、と読む。力も強いが賢さも持ち合わせた少年バウイが、トケビ(トッケビ)に相撲を持ちかけられる。バウイがトケビの顔を見上げるとトケビは大きくなり、トケビの足を見るとトケビは小さくなるので、足を見続けてトケビを消し去った。その後、また、トケビがバウイを脅しにくるが、トケビが機転を利かせて、"まんじゅうこわい"風に、"おかねがこわい"といってトケビにお金を持って来させ、負けたふりして逆にお金持ちになるという話。怖いと思えば怖くなり、怖くないと思えば怖くなくなる、など、子どもが自分の想像で恐怖を膨らましてしまうときに実際的な対処方法としても役立ちそうな話。子どもがネガティブな感情に支配されてしまいそうなときに、この手を使って安心させてあげよう。

 6:ほるぷノンフィクション絵本の一冊。