■今日買った本。計1200円。
a)トンガ坂文庫通販にて。
1・大阿久佳乃『パンの耳 vol.3』 ¥650
2・渡辺有一・さく『はしれ、きたかぜ号』童心社 ¥550
b)某所にて。
3・谷川俊太郎・文、和田誠・絵『けんはへっちゃら』あかね書房 ¥0
4・五味太郎・作/絵『くじらだ!』岩崎書店 ¥0
6・森山京・作、小沢良吉・絵『クマコフさん、もういちど』教育画劇 ¥0
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a)は、本日届いたもの。b)は翌日に某所で譲り受けた本たちで、これら3~6の本はもともとは除籍本であり、ビニルカバーや押印を削り取った跡があるなど、状態は悪いが廃棄されるには忍びなく、譲り受けたわけだった。
1:
2:1985年の第8回絵本にっぽん賞受賞作(大賞ではない)。
3:小学生かな、主人公のけんちゃんが、わらしべ長者的に無理やりだったり偶然だったり意図的だったりに物々交換をしていきながら、物語がぽんぽんと進んでいく。物語と関係のなく遊んでいる文章もあって、そんなところも、読み手にウケるポイントと思う。もうどのページも和田誠氏の絵(絵そのものや配置や色使い、一冊の本にわたる雰囲気の一貫性など)が文句なしに素晴らしく、一人で快哉を叫びたくなる。ぜひともこの谷川俊太郎氏とのコンビでの一人の男の子や女の子を主人公にしたシリーズの残りの作品を入手したいものだ。
4:全く驚いたことに、6年ほど前に入手済かつ入手後2ヶ月ほどして放出済みの絵本だった。ミステリ的な要素と、群盲象を評す的な風刺的な味わいを感じさせて、素晴らしい絵本だと思う。平面暮らしの人間たちには、渡り鳥の目を持つのは難しい。
5:4と同じで、ただ少し手法は別の、ミステリ的な要素を含むところがとても気に入っている作品。私のなかで、中山千夏の『どんなかんじかなあ』という絵本作品と、今のところ2大ミステリ絵本だと位置付けている。4は初版1978年で、これは初版1979年ということで、この時期の五味太郎作品は、ミステリ的な趣向に凝っていたのかも。発表時期に着目しながら、絵本作家を追いかけてみても面白そうだ。
6:サーカスで活躍していた老いた熊のクマコフさん。引退して森で静かに住んでいたのだが、こっそり玉乗りの練習をしていたところを他所の子ぐまのククシに見られてから、2人は仲良くなる。ある日、かつて所属していたサーカスの団長がやってきて、サーカスの(一時的な)危機をクマコフさんに登場してもらうことで救ってもらいたいと言われ、期待以上に舞台で応えるという話。一芸を成した人が引退して独居しているとして、それぞれどんな風に暮らしているのかな、なんてことを想像させられる。