yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

今日買った本

■今日買った本。計2199円。

 

a)ブックオフ徳島川内店にて。

1・井上ひさし『井上ひさし笑劇全集(上)』講談社文庫 ¥110

2・新田次郎『つぶやき岩の秘密』新潮社 ¥210

3・伊藤智機・作、森田信吾・画『栄光なき天才たち 3』集英社 ¥110

4・伊藤智機・作、森田信吾・画『栄光なき天才たち 4』集英社 ¥110

5・森田信吾『栄光なき天才たち 5』集英社 ¥110

6・伊藤智機・作、森田信吾・画『栄光なき天才たち 6』集英社 ¥110

7・伊藤智機・作、森田信吾・画『栄光なき天才たち 8』集英社 ¥110

8・森田信吾『栄光なき天才たち 9』集英社 ¥110

9・アリス・プロベンセン/マーティン・プロベンセン・作/絵、乾侑美子訳『動物げきじょう 21幕』童話館出版 ¥370

10・中村妙子・文、チェレスティーノ・ピアッティ・絵『きよしこのよる』日本基督教団出版局 ¥220

11・さねとうあきら・文、井上洋介・絵『きばのあるヒツジ』サンリード ¥209

12・田中角栄『自伝 わたくしの少年時代』講談社 ¥110

13・アネット・チゾン/タラス・テイラー・作、ふしみみさを訳『バーバパパのコミックえほん1 バーバママ火山へいく』講談社 ¥62

14・アネット・チゾン/タラス・テイラー・作、ふしみみさを訳『バーバパパのコミックえほん2 バーバピカリと小さくなる薬』講談社 ¥62

15・アネット・チゾン/タラス・テイラー・作、ふしみみさを訳『バーバパパのコミックえほん3 バーバパパとまぼろしのピラミッド』講談社 ¥62

16・アネット・チゾン/タラス・テイラー・作、ふしみみさを訳『バーバパパのコミックえほん4 バーバブラボーは名探偵』講談社 ¥62

17・アネット・チゾン/タラス・テイラー・作、ふしみみさを訳『バーバパパのコミックえほん6 バーバパパと恐竜』講談社 ¥62

 

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 散髪に行った帰りに、何となくa)へ寄り道してみたところ、相当久しぶりだったからか、私的な掘り出し物がたくさん見つかった。上記以外にも、次のLPやEPを購入。Manhattan Transfer『アメリカン・ポップ』ワーナー・パイオニア株式会社、高中正義『虹伝説』キティレコード、中小企業楽団バラクーダー『日本全国酒飲み音頭』キャニオン・レコード。『虹伝説』は同題の絵本をテーマに作曲した作品らしく、聴くのが楽しみ。ただし、自宅には視聴環境がないので、いつ聴けるのか……。

 1:253ページの文庫本に37編の笑劇を収める。

 2:新潮少年文庫6、函入。文庫で読んだことがあるものの、単行本は珍しいように思ってつい購入。司修・插画、となっている。文庫本にも、插画は収録されていただろうか。巻末の新潮少年文庫のリストを見たところ、最終的には全10巻になったようだが、ここには6巻まで作品名と著者のリストがある。第3巻の吉村昭『めっちゃ医者伝』というのが、気になって軽く調べたところ、『雪の花』と改題・改稿されて新潮文庫で読めるようだ。天然痘と戦った医者の話だそうで、COVID-19の世界となった今、タイムリーな読み物かもしれない。

 3:鈴木商店、東大野球部、リッチー・バレンス、ヘンリー・グエン・ジェフリーズ・モーズリー、ロバート・ファルコン・スコット、を採り上げている。リッチー・バレンスは17歳で夭逝したロックンローラー鈴木商店は、今はなき総合商社。モーズリー原子番号の意義を確立した科学者。

 4:北里柴三郎、山極勝三郎、野口英世、プレストン・トーマス・タッカー。タッカーの作ったタッカー・トーペッドという車は、今は世界に数台しか残らない名車だという。山極氏は、人工的にうさぎにガンを発生させた科学者なのだが、珍しい姓なのでもしやと思ったらその通り、山極寿一氏は遠縁にあたるようだ。北里柴三郎野口英世の各物語は、ちょうどCOVID-19にあえぐ世界で読むのにタイムリーだった。野口英世は、細菌学者で、ウイルス研究の始まりの頃合いに病に倒れたのだなあ。このシリーズはカバー袖で他の漫画家なり作家が推薦文を寄せているのだが、この巻は荒木飛呂彦の推薦文が拝める。

 5:アベベ・ビキラ、円谷幸吉。1960年のローマオリンピックで裸足でマラソン1位を獲得したアベベ。1964年の東京オリンピックでも優勝。円谷(つぶらや、ではなく、つむらやが正しい)は、東京オリンピック3位。両者が似ているところは、アベベは軍人で、円谷は陸上自衛官、という点。円谷は、東京オリンピック後に結婚の予定があったのだが、トレーニング第一にせよという教官(コーチ)らの反対にあい、破談となり、そのことがおそらく大きな原因となって、自殺する。今回入手した『栄光なき天才たち』のなかで、最も壮絶な死に方をした人物と思う。国内トップのスポーツマンは、一個人としてのスポーツマンではいられない面があるのだろう。国家を負わせるオリンピックやサッカーなどのワールドカップのありかたに、もう随分と違和感を感じ続けているが、その感をまた強くした。p.153にある「スパイクされ」というのは、「(シューズの)スパイクで負傷させられ」という意味らしく、「スパイクする」という言い方があることを知った。

 6:理化学研究所平賀譲、立松和博。理研篇には、寺田寅彦中谷宇吉郎も登場。平賀譲は、戦艦大和の設計者で、東大総長(東大大学の学長のこと)在任中に亡くなっている。戦後最大最強の記者、との冠された立松和博は、読売新聞の記者。この篇の、最後のコマにある、「風雲児の生きる混乱期は終わり−−管理されたものだけが生きのびる時代が始まっていたのである」が、現在の新聞やTVなどのマスメディアが政権に対して追従的であることを思えば、意味深長である。風雲児とは、混乱期にこそ真価を発揮する男、と冒頭に説明がある。

 7:コンスタンチン・エドアルドビッチ・ツィオルコフスキー、ロバート・ハッチングス・ゴダード、ヘルマン・オーベルト、V2号、アポロ。「宇宙を夢みた男たち」の巻。純粋な科学者の夢であったロケット開発は、軍事目的として、爆弾や核を搭載したミサイル開発に向かわせられていく。オーベルトを含めて設立された世界初の宇宙旅行協会に、「メトロポリス」の映画監督フリッツ・ラングが、次回作「月世界の女」で使える映像欲しさに出資していたらしく、そんな事実があったとはと「メトロポリス」をかつてある上映会で大スクリーンで見たことを思い出し感慨深いものがあった。V2号は、ドイツ製のミサイルで大陸間弾道ミサイルICBM)の元祖。巡航ミサイルV1号と共に、ロンドンの都市を襲った。V1号は原理的に戦闘機並みの速度だったので、73%はイギリス空軍によって撃墜されていたというから、それはそれで撃墜能力の高さに驚かされる。オーベルトを師とするフォン・ブラウンのロケットを戦争をも利用して何が何でも開発して宇宙に飛ばす野心が、アポロ計画で遂に実現される。この一巻は、放心状態になるような読後感を味わった。

 8:スウェン・ヘディン、澤村栄治。ヘディンや、スコットなど探検家が採り上げられていたのが、この漫画を端本だけども買った大きな理由。未入手の巻に、他にも探検家がいるだろうか。

 9:長短篇、詩やちょっとした笑い話風なものなど、よりどりみどりな動物譚を21篇収録。作者紹介のところで、マーティン・プロペンセンは、1938年、ウォルト・ディズニー・スタジオで働き始める、と書いてある。なるほど、漫画やアニメチックな絵で展開する物語が豊富にあるのは、そのためか、なんて思わせる。本作は1952年に夫妻で初めて製作した絵本だそう。

 10:改訂新版の再版。どこか畦地梅太郎っぽい、力強い太線が特徴が好きなセレスティーノ・ピアッティの絵の、キリスト生誕を描くクリスマス絵本。ヨセフが登場するシーンの、石畳や石造りの家の外壁の描き方が特に好み。人物や一部のアイテムのみ太い黒線の輪郭線でぐいぐい浮かび上がらせた背景に、幻想的でな石、石、石。この石の描き方は、ちょっとめまいがするような迫力がある。もう一つ、表紙にもなっている絵もさすがに良くて、青色のバリエーションの豊かさと、ぼてぼてとした遠近法的な構図が、静けさと清さをよく滲ませて味わい深いものになっている。

 11:虎の威を借る狐のようなヒツジの話。牙は武器の一例で、使いこなしているうちに、羊は暴力を有効な手段と学習してしまう。最後は、同様の学習をしてきたカモシカの一群との衝突で終わる。殲滅戦になったのではないかと思わせる恐ろしい話。

 12:函入というのが豪華な児童向けの自伝で、末尾をちらっと読んだところ、55歳で執筆された作品のようだ。柳瀬茂・絵、となっている。写真も多数。

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