yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

今日買った本

■今日買った本。計0円。

 

a)why?にて。

1・デーヴィッド・マクフェイル・作/絵、三木卓訳『ぼくのきしゃ』佑学社 ¥0

2・寮美千子・編/訳、篠崎正喜・画『父は空 母は大地 インディアンからの手紙』パロル舎 ¥0

 

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 某温泉へ日帰り湯に行くことにし、ついでに道中のa)へ。好きな出版社の絵本が2冊も入手できた。

 1:この本の裏に、"読んであげるなら4歳から(男の子なら3歳から)"と書いてあって、男の子なら!?!?と驚いた。性別で読み聞かせ年齢を別指定している本は初めて見た。きしゃ好きのマシューという男の子が主人公。自分のおもちゃの汽車で遊ぶのが好きで、ある夜、弟にきしゃの運転をさせてやったところ、スピードの出し過ぎで机上のレイアウトから脱線してしまい、きしゃが床に墜落してしまう(その際、どうやら車輪のネジが緩んだのと、車体に凹みと引っかき傷がついてしまったらしい)。その時の、悲しさや怒り、少し経って弟を慰める寛容なお兄さん的振る舞いだったり、夜遅いのに今すぐに直してしまいたい気持ちや、わがまま言わずに父母の言う通りにベッドに入るマシューのいちいちの気持ちや行動が胸を打つ。後半は、夢の中で機関士となったマシューの、それこそ夢のような体験が綴られる。訳者の言葉で、"アメリカの開拓時代の有名な鉄道機関士ケーシー・ジョーンズ(1863-1900年)の肖像画"が部屋の中に掛けてあることを知ることができた。人物について調べてみると、彼の最期は、列車の衝突事故での自己犠牲による大勢の乗客の命を救ったという壮絶なもので、『塩狩峠』を彷彿させるものであった。

 2:シアトル首長(Chief SeattleまたはChief Sealth)の言葉を編訳した絵本。『Brother Eagle, Sister Sky』という絵本を以前持っていたが、それと内容の差異を比べてみたいところ。本書を読んだところ、「Brother Eagle, Sister Sky」という語が文中に見当たらない気がする。解説を読むと、このテキストはさまざまなバリエーションが存在するようで、オリジナルの言語からの翻訳行為、時間経過、もしかしたらそもそも伝聞的な記録だったりして、変化しているのかもしれない。子どもの頃の朧げな記憶で、いつどこで誰から教えてもらったのだったかさっぱり思い出せないのだが、地面をお金で買うということを大人がしていることを初めて知ったとき、そんなことできるの?といったものすごい違和を感じたことがあって、その感覚をこのシアトル首長もしくはネイティブアメリカンの人々は、白い人たちに先祖代々の土地を退くように持ちかけられたときまで、ずっと抱き続けていたということ。私は大人になって、違和感を感じなくなっていたが、やっぱりこれは感覚の麻痺で、本書のようなテキストに触れると、全く目を覚まさせられる思いがする。