yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー

法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー】法月綸太郎編 角川文庫 ★★★ 2008.5.13

 

 氏の短篇集「パズル崩壊」と同じような読み心地の作品が多く収録されている。つまり、変化球的なミステリが多い。あんまり、肩肘張って読むとまともに取り合ってくれないので、約一ト月かけてのんびり読みきった。

 おわかれしま章、の3篇が良かった。他の作品への印象は薄い。「偽患者の経歴」だが、何かを特定してたり、断定する作業は、往々にしてミステリ的である。本職に関連する、半導体業界の、故障解析ツールも人の英知の素晴らしさの具現で、故障箇所=犯人を、瞬時(というと大げさか、場合によりけり)にあぶり出す。

 282頁の海外クラシック・ベスト20は、頭に入れてこれまたゆっくり探していきたい。