yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

くさいはうまい

【くさいはうまい】小泉武夫 文春文庫 ★★★ 2008.6.28

 

 そうして、では具体的な世界の発酵食品に関してもう少し知ってみようと思い、読んでみた一冊。氏は、本書の他にも、発酵食品や臭い食品、不味い食品に関するエッセイを多数著しているけれども、あちこちで立ち読みした感じでは、あまり内容に変化がなさそうなので、この後、氏のエッセイから遠ざかるかも知れない。

 食品名だけでも覚えて、実物にお目にかかれ、かつ、試食できるような機会があれば、どれも是非試してみたい。「食品」であることがミソだ。つまり、わざわざ人が手を掛けるもので、不味いものを作りたい人はいないだろうし、少なくとも万人が不味いと認める食品は必ず淘汰されるはずだ、という立場から、その食品が投げかける食べてもらいたいという気配(アフォーダンス的な考え)は、いつでも肯定的だと考える。未知の味への興味は尽きない。