【限りなく透明に近いブルー】村上龍 講談社文庫 ★★★ 2008.10.13
読まず嫌いだったが、やはりというかタイトルも良いし、薄いし、という理由から(か?)、リュウを遂に読んでみた。裏表紙の解説をたよりに書くと、感覚が鈍磨しているのか、鮮烈、という印象は持ち得なかったが、感性の醒め方が進んでいる、と確かに思った。カタカナが似合う感じというか。巻末に氏自身による年譜があるが、この内容プラス”氏自身による“ところが、いかにも思想の人なので(危険な意味はなく、芯のある人くらいの意味)、いずれも納得した作品のみ世に送り出していそうである(よし作品に妥協があるとも、隠さず、そのように自ら発言していそう)。
後の著作である「海の向こうで戦争が始まる」に関連するらしき著述があり、もう少し追ってみようかと思う。