yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

今日買った本

■今日買った本。計6800円。

 

a)鳴く虫とヒトハコ古本市2019にて。→初会場入り。
1・アニタ・ローベル・作、猪熊陽子訳『おひめさまのたんじょうび』文化出版局 ¥400 えほんのトビラ屋

2・石井好子『ふたりのこいびと シャンソンと料理』文化出版局 ¥500 mazaki

3・エイドリアン・トミネ、長澤あかね訳『サマーブロンド 四つの短篇』国書刊行会 ¥500 心平堂

4・中尾佐助『花と木の文化史』岩波新書 ¥200 心平堂

5・ロゲルギスト『新・物理の散歩道 第1集』ちくま学芸文庫 ¥200 心平堂

6・オットー・ペンズラー・編、倉橋由美子・他訳『愛の殺人』ハヤカワ文庫 ¥300 心平堂

7,8・アルツイバーシェフ・作、中村白葉訳『サーニン (上・下)』岩波文庫 各¥50 mitsuzumi

9,10・ポール・ヴィダル・ドゥ・ラ・ブラーシュ・著、飯塚浩二訳『人文地理学原理 (上・下)』岩波文庫 各¥50 mitsuzumi

11・マクシム・ゴーリキイ、上田進訳『イゼルギリ婆さん・秋の一夜 他二篇』岩波文庫 ¥50 mitsuzumi

12・ロマン・ロラン、片山敏彦訳『獅子座の流星群』岩波文庫 ¥50 mitsuzumi

13・みつはしちかこ『となりのケン』秋元文庫 ¥200 古書リバーズ・ブック

14・三國一朗『鋏と糊』ハヤカワ文庫 ¥200 さすらいのアリクイ書店

 

b)K文庫にて。

15・池田弥三郎『印袢天 江戸っ子の心意気』駸々堂ユニコンカラー双書 ¥200

16・大西伝一郎・作、小沢良吉・絵『うたえないカエル』小さな出版社 ¥50

17・松野正子・作、吉本隆子・絵『おおきなおみやげ』福音館書店 ¥50

18・宮崎学・写真と文『ふくろう』福音館書店 ¥300

19・グニッラ=ベリィストロム・文と絵、ビヤネール多美子訳『ボッラはすごくごきげんだ! ビルとボッラのお話』偕成社 ¥300

20・ポール=ストロイエル・絵/文、たなかみちお訳『ぺぺと大きならっぱ』講談社 ¥1200

21・ヤン・モーエセン・作/絵、小沢正・解説『おかしな46にんの46のおはなし』フレーベル館 ¥400

22・あまんきみこ、宮崎耕平・絵『ぼくのでんしゃ』ポプラ社 ¥300

23・『きかんしゃトーマス なかまずかん 2』小学館 ¥400

24・三越左千夫・文、伊藤悌夫・絵『幼児のずかん しんかんせん』偕成社 ¥800/3

25・三越左千夫・文、木村定男・絵『幼児のずかん でんしゃ』偕成社 ¥800/3

26・三越左千夫・文、武部本一郎・絵『幼児のずかん かもつれっしゃ』偕成社 ¥800/3

 

c)某所にて。

27・わち・さんぺい『ナガシマくん』 ¥0

28・矢野憲一、平沢茂太郎・絵『ぼくは小さなサメ博士』講談社 ¥0

29・野上丹治/洋子/房雄・原作、八住利雄・脚色、竹山のぼる・画『優良映画物語漫画 つづり方兄妹』集英社 ¥0 

 

***

 

 朝起きたら、a)の開催当日だということをたまたま知ったので、思い切って日帰りで行ってみることにした。鳴く虫とは、例えば鈴虫や蟋蟀やらのことで、会場である伊丹市は、昆虫の博物館があることもおそらく手伝って、江戸時代からある虫の声を聴くという風習を現代風にイベント化して、ここ数年街おこしに活用しているようだ。a)の出店者のいる場所場所に、虫かごが置いてあって、ときどき思い出したように虫が鳴いたりしていた。b)は帰りに寄ったもの。閉店間際での入店で、棚の見方が雑になってしまった。c)は、某所にて、6日ほど前に入手したもの。

 1:

 2:文春文庫から『パリ仕込みお料理ノート』と改題出版されている本だが、今回入手の帯付の単行本。

 3:短篇漫画4篇を収録。いずれも冴えない主人公の冴えない日々を描いていて、全体にビターな味わい。私も小中高校とクラスの中で地味な地位を築いていた一人なので、共感できるものが大いにあり、トミネお前もか、という思いで胸がいっぱいになった。「別の顔をした僕」はいけすかない作家の主人公が、苦い経験を通過せずには創作ができない切なさを描く。その切なさはやっぱり同類の読者の共感を呼ぶものとなるだろう。「サマーブロンド」はストーカーの男の話で、ストーカー相手に毛嫌いされるものの、最後には相手がやぶれかぶれな心境になって、妙な親しみを男に見せる。そのラストの心の隙のチラ見せが尾を引く。「バカンスはハワイへ」ではラジオのハワイ旅行は当たらない。当選を期待しないように、でももしかしたらと期待してる、でもやっぱり当たらない。一発逆転を期待する出口のない日々を生きる無名の人々の存在を意識させられる。

 4:植物学者が紹介する花と木の文化史。

 5:文庫版の第1集は未所有だったが、自然選書版の第1集と内容は同じようだ。ただ文庫版あとがき(と解説も?)が収録されている違いがあるようだ。ようだようだの状態なので、自然選書版を掘り出して内容確認したいところ。

 6:訳者の"他"は、黒原敏行、岡田葉子、深町眞理子田口俊樹、後藤安彦、高橋恭美子、佐藤耕士、高見浩、高儀進、亀井よし子、井上一夫、小尾芙佐山本やよい、吉澤康子、吉浦澄子、である。この本には、首都圏で出店されていたかたの栞と古書店ラベルがあって、個人から個人への来歴を面白く思ったのも、購入の決め手。

 7,8:岩波文庫創刊60周年記念のリクエスト復刊(第2回)の1988年2月4日発行の第16刷のもの。下巻は発行年月日が同じだけど12刷になっている。2015年春の岩波文庫リクエスト復刊版が今でも在庫僅少ながら入手できるようだ。

 9,10:少なくとも1997年に新装版が出ている。2024/3/E売却済。

 11:その後、『ゴーリキー短篇集』としてもう少し他篇を足した岩波文庫が出た。

 12:1986年4月4日発行の改版第10刷のカバー無し時代の文庫。フランス革命劇連作の掉尾を飾る作品とのこと。新装版では出ていないようだ。

 13:全編漫画。秋元書房の文庫で、ファニーシリーズと銘打ってあるので、ファニーシリーズならば全編漫画の作品ということなのか、と思って軽くWebで調べてみると、そういうことではないらしく、秋元文庫で全編漫画作品は珍しいようだ。私は少なくともこの本を見るまでは、秋元文庫は挿絵付き小説ばかりだと思っていた。表題作「となりのケン」と「クミコの青春ノート」の2篇を収録。どちらも、見た目はどうでも、心は女の子といった風で、似通った作品ながら、リズムよくポンポン読み進められて、やっぱり面白い。

 14:ハヤカワ文庫NF=ノンフィクション。スクラップブックについてのノウハウなどについて書かれた本。

 15:はんてん、と入力すると、袢纏は出てくるが、袢天は出てこない。そのくらい袢天は通用しない言葉になってしまっているようだ。

 16:発売元は星雲社。カエルの小学校に通う2年生のうたえないカエルが主人公。うまくうたえないことで、上級生らにいじめられるのだが、同級生が親身になって歌い方を教え一緒に必死に練習してうたえるようになる話。物語は努力して報われたから良かったものの、どこか同級生たちの善意の押し付けのようなものを感じて、読んでいて辛かった。うたえないカエルはそれはそれでOK、という風なありかたのほうが現代的かな。売却済。

 17:1970年9月1日発行の月刊予約絵本《こどものとも》174号のペラペラ版。妹を出産して退院してくる母娘を待つ、お兄ちゃんを描いた話。ワッツの『おかあさんがかえるひ』と同じテーマの作品。

 18:福音館の"かがくのほん"で、写真絵本。ふくろうの餌のほとんどは野ねずみだそう。ひなは生後20日ほどで野ねずみを丸呑みできるようになるとか。

 19:病名のない(広い意味で発達障害か)障害をもつボッラについての話。ボッラの母親が絵本化して出版したもの。巻末の訳者のあとがきを読むと、なおさら障害児をもつ親や家族の大変さが切実に伝わってくる。離婚率も高まるそうで、社会的支援が本当に必要。続編があるようなので、ぜひ読んでみたい。

 20:

 21:

 22:同行者に請われて購入。森でなくしてしまったおもちゃの電車を、男の子が夜に森に探しに行く。見つかったその電車に乗って、森の音楽会に行く話。自然や動物といったものと電車という人工物の組み合わせにうっすらと違和感を覚えた、岸田衿子・作の『もりのでんしゃ』という作品を思い出した。本作では、電車がおもちゃであることと、お客さんの人数?(頭数?)次第で大きさが変わる幻想性の2点から、そのような違和感はなく読めた。

 23:同行者に請われて購入。

 24:同行者に請われて購入。24~26は、函入で「幼児のずかん第2集」の、それぞれ1,2,3となっている。絵の方の名前の読みは、いとうやすお。1974年第6刷の本で、山陽新幹線は全線未開業みたい(ネットで調べたら、1972年に新大阪から岡山までは開業、岡山から博多までは1976年開業とのこと)。

 25:同行者に請われて購入。寝台特急列車「はと」というのが、何だか脱力ネーミング。私鉄の特急電車の見開きページが、遠近法が利いていて、近未来感満載。

 26:同行者に請われて購入。青函トンネルが開通する前、青森~函館間を結ぶ青函連絡船には、船内に3本の線路があって、それで客車や貨車を運んだらしい。その客車の乗客は、船内ラウンジとか、自由に行けたのだろうか。鮮魚専用の冷蔵特急列車「ぎんりん号」など、知らなかった知識が増える。

 27:昭和36年2月号『少年』付録のもの。表紙見返しのクイズ以外、野球要素なしなのが微笑ましい。ちなみに、長嶋茂雄プロ野球デビュー戦は、本書発行の約3年前となっている。

 28:函入。サメ研究の第一人者によるサメに関する児童読み物。

 29:映画を漫画化した作品で、おもしろ漫画文庫というシリーズのうちの1冊。つづり方、すなわち、作文の得意な3兄妹がいる家庭の実話に基づく話。貧しい家庭だが、作文コンクールに応募して、賞を獲り、その景品が暮らしを助けるという、電波少年の懸賞生活のような話。