【雁】森鷗外 岩波文庫 ★★★★ 2005.4.27
人と人の間にはいつもドラマがあるのだなと考えさせられる。出会いには、出会うだけの偶然や必然のドラマがある、とは誰もが思うところだろう。一方で、出会わないということにさえも、それだけの偶然や必然のドラマがあるのだ。
時期的なもので、岡田の果断について、思うところが多い。お玉を鏡に末造と岡田は好対照で、目先の利に囚われず、人生レベルの長期的な視野から、機を見て取る岡田。倣いたい。
雁は美味いのだろうか。
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がんもどきは、雁の肉の味に似ているところから、そう命名されたらしい。