■今日買った本。計1359円。
a)ブックオフ福岡博多口店にて。
1・ミレナ・ルケショワ・文、ヤン・クドラチェク・絵、三宅みち訳『あきみつけた』日本基督教団出版局 ¥100
2・降矢洋子・作、増井光子・監修『どうぶつえんのおいしゃさん』福音館書店 ¥100
3・奥本大三郎・文、たかはしきよし・絵『冬の虫冬の自然』福音館書店 ¥103
4・得田之久・文/絵『昆虫 ちいさななかまたち』福音館書店 ¥108
5・なかのひろたか・絵『あみからにげたうずら ジャータカ物語より』すずき出版 ¥108
6・椋鳩十・文、吉崎正巳・絵『子グマのくろすけ』ポプラ社 ¥108
7・三田村信行・作、佐々木マキ・絵『風を売る男』PHP研究所 ¥100
8・筒井敬介、若菜珪・画『おきんとおたぬきさま』小学館 ¥100
9・グレタ・ヤヌス・作、ロジャー・デュボアザン・湯沢朱美訳『くまのテディちゃん』こぐま社 ¥108
10・小野洋子・文、北田卓史・絵『かばくんのあかいズボン』フレーベル館 ¥100
11・森山京・文、椎野利一・絵『くまさんのバスケット』フレーベル館 ¥108
12・柴野民三・文、久保雅勇・絵『ねずみのよめいり』フレーベル館 ¥108
13・片桐三紀子・作/絵『ふしぎなパラソル』フレーベル館 ¥108
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●書きかけ。明日からセールだということは分かっていたが、今度のセール期間中にはもうa)へは行けないだろうからというわけで、寄れるうちに覗いてみたら、結構な収穫があった。
1:クドゥラーチェクの未読未所有絵本。ちょっと背ヤケと反りがあるけど見っけもんだった。少年のジュリアンがあきをみつけにいくお話。くり拾いをしていた子どもたちのところに出くわすと、もう一つもくりが落ちておらず、がっかりするジュリアンだが、最後にくりの実を一つ見つけて、大事に大事におうちに持って帰る。ひまわりやまつぼっくりなど、さまざまなものに目玉がついていて、どこかこわい感じがするのだけど、さすがに素晴らしい絵で各ページで見入ってしまうので、一読しただけではストーリーが頭に入ってこない。背景が無地白色のページと、とぼやっとした感じに描かれたそうでないページとがあって、めりはりがある。
2:かがくのとも傑作集の20番。動物たちは、野生とは食べ物も異なるし、逃げ回ったり攻撃されたりするので麻酔のうちかたや拘束のしかたも考えないといけないし、言葉を返してくれないので症状を読み取るのも大変難しく、獣医師は工夫しどころがたくさんありすぎるほどだということがよく分かるいい絵本。思いついたことを何でもやってみせたり実施する力が必要。ここに描かれていないけれど、夜は夜で夜行性の動物を診ることが増えたりするのかも。
3:気になったものについてメモ。p.22~23で、俗に石叩きと呼ばれる尾をペタペタ地面に叩きつけている小鳥が、ハクセキレイだと判明した。また、これまで動物のカモノハシしか知らなかったが、植物にもカモノハシという種があることを知った。鴨のくちばしに似た部分がある植物がその名の由来らしい。p.20~21で、腹の赤いアカハラという鳥が描き込まれているが、即座にアカデミックハラスメントを連想させる。
4:昆虫図鑑だけれども、昆虫を単に羅列して紹介しているだけでなく、編集の視点をあれこれ変えながら、全体に読み物のような効果を上げている得田式ともいうべき図鑑になっている。あとがきに従来とは異なる図鑑を目指した経緯が書いてあり、必読。巻末の各昆虫についての解説のなかにも、作者とその虫との思い出やエピソードや主観的印象が述べられていたりして、全部読まずにはいられない。
5:こどものともチューリップ版199年7月号のペラペラ版。最近気になっている、なかのひろたか氏の絵の本ということで購入。ジャータカ物語というのは、仏教説話なのだろうが、なかなか考えさせる話が詰まっていそうだ。ただ、この作品においては絵本向けに教訓的な部分のみを抜粋している。このことは、簡単には巻末の「おうちのかたへ」という文章で知ることができる。
6:秋から冬にかけての母子のクマの話。一度冬眠用の穴を見つけたものの、山火事にあってそれを失う。雪が降ってきたあとに、偶然別の穴と見つけることができて良かった良かったというような話。小学1,2年生くらい向けといった感じの長さ。
7:2018/7/18読了。元気だけが取り柄のおじいさんが、歯が弱ってきて仕方なしに入れ歯にしたのだが、そのことで様々に傷ついた内面を周囲の人に理解されず、無口になって孤独に死ぬという、冒頭の一篇「声をなくした」にまず愕然とした。児童書の体裁をしているので、これほど強烈な話が収録されているとは予想外だった。続く「おとうさんの庭」では、失職したおとうさんの立場のなさを、最後の「さよならファミリー」では子どもを言い訳にして子どもを犠牲にするふた親の自分勝手な振る舞いを、それぞれに描き出すなど、人間のネガティブな面をどんどん見せつけてくれる短篇集なのだった。表題作「風を売る男」は、風を売る古風な男の、仁義の切り方がちょっと勉強になるのと、よく練られた口上の文章が面白いのがポイント。
8:小学館の創作童話シリーズ17。絵の若菜珪氏は男性だと知った。おきんの母は、そのご加護を強く信じていた神様(おたぬきさま)に身を切るような御供えを常々していたのだが、おきんが実際におたぬきさまらに会って得た情報から、裏切られていたこを知り、愛想を尽かす。子どものおきんの言い分を、自分の信心よりも信じて行動を変えた母が素晴らしいと思う。
9:stacking songというのだったか、くまのテディちゃんが持っている衣類や家具や雑貨を順に紹介してはそれを身につけたり使ったりさせて、説明の一文で繰り返し説明する。名詞やものの使い方などを覚えるのにいい絵本。訳者は、自宅の文庫「ポケット文庫」で読み聞かせ等のイベントをおこなっているそうだ。
10:厚紙製のキンダーメルヘンの1982年6月号。少年あっちゃんの友だちのかばくんが、おしりを見られるのがいやで、あっちゃんがお母さんにかばくんのズボンを作ってくれるように頼む話。おかあさんは、手際よく、しかし、3回目にしてようやくかばくんにぴったりの赤いズボンをこしらえる。結構布代かかっただろうな、なんてことが気になる。
11:10と同じキンダーメルヘンの1982年10月号。くまさんのバスケットが大きいので、それを携えて友人のところへ遊びに行く道中に、あちこちからちょっと貸しての声掛けが連続し、くまさんのお人好し感を楽しむお話。
12:10と同じキンダーメルヘンの1983年1月号。ねずみの娘さんの嫁入り衣装が表紙で、正月っぽい。天気雨の話だったかなと読み始めて、すぐ勘違いに気付いた。どこか覚えのある懐かしい昔話だった。結局ねずみは、太陽よりも雲よりも風よりも壁よりも強いので、要は一番えらい存在というわけ。ねずみの時代劇のような衣装と、太陽のぽかぽか感が良い。
13:10と同じキンダーメルヘンの1982年8月号。おばあさんが海辺で見つけたパラソルは、なんでも使えるパラソルだった。空を飛んだり、動物たちの遊具になったり。語呂の良い文章とポップな絵柄。