yh氏の日記

主に買った本を、メモがてら、ずらずら書いていきます。他に言葉集めなど。過去記事鋭意編集作業中。

今日買った本

■今日買った本。計360円。

 

a)ヤフオクにて。

1・アンドリュー&ジャネット・マクリーン作・絵『それいけ!あかいきかんしゃ』徳間書店 ¥360

 

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 1/23に落札した商品が本日届いた。

 1:オリジナルは1978年の作品で『THE STEAM TRAIN CREW』の題。クルー、すなわち、機関士と機関助士と車掌の3人が主な登場人物。機関士と機関助士が、運行中に線路脇に見えたブラックベリー摘みに車両を降りてしまい、追いつけるくらいで車両に戻ろうと思っていたのだが、それに失敗し、トロッコで機関車を追いかけることになる。そんな時のために車掌はブレーキをかけると良いのだが、実は彼も同様にブラックベリー摘みに抜け出しているというのが笑いどころ。最後は無事に追いつくが、現実に起きた暴走した電車の事故の悲惨さ等を知ってしまった大人としては、心穏やかでいられないお話。絵は色鉛筆で描かれているようだ。

今日買った本

■今日買った本。計5049円。

 

a)suruga屋にて。

1・島田荘司『吉敷竹史シリーズ11 奇想、天を動かす』光文社文庫 ¥147

2・藤子不二雄A『まんが道 5』中公文庫 ¥184

3・辰巳ヨシヒロ『てっぺん〇次 1』秋田漫画文庫 ¥506

4・田岡りき『吾輩の部屋である 6』小学館 ¥184

5・手塚治虫『空気の底』大都社 ¥230

6・山本おさむ『どんぐりの家 5』小学館文庫 ¥368

7~12・山本おさむ、藤村和夫・監修『そばもん ニッポン蕎麦行脚 4~9』小学館 各¥147

13・山本おさむ、藤村和夫・監修『そばもん ニッポン蕎麦行脚 10』小学館 ¥276

14・山本おさむ、藤村和夫・監修『そばもん ニッポン蕎麦行脚 15』小学館 ¥230

15・山本おさむ、藤村和夫・監修『そばもん ニッポン蕎麦行脚 17』小学館 ¥368

16・山本おさむ、藤村和夫・監修『そばもん ニッポン蕎麦行脚 18』小学館 ¥313

17・井上ひさし『井上ひさし笑劇全集 下』講談社文庫 ¥276

18・石森章太郎『赤いトナカイ 石森章太郎選集』虫プロ商事 ¥506

19・児島なおみ『聖マグダレナ・ソフィア・バラ』偕成社 ¥193

20・佐伯俊男・作『てじなでだましっこ』福音館書店 ¥193

21・村上義人・作、古川日出夫・絵『0011(ゼロゼロワンワン)ほらふき探偵団 2 合ことばはパピプ、ペポ』太平出版社 ¥193

 

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 1/16に注文した本が本日届いた。

 1:

 2:

 3:収集中の漫画。これで全2巻が揃った。2022/5月頭に全2巻読了。日本一の金持ちの御曹司の天辺○次(てっぺん・まるじ、が姓名)が主人公。妾が3人いて、性的な描写を多く取り入れてあり、見た目の冴えない主人公といい、『おぼっちゃまくん』はこの作品の血筋だったのだなと思わせる。連載していたという漫画雑誌『トップコミック』は、青年漫画誌かな。同時期に連載していた漫画作品を知りたいが、分からない。ヤフオクで漫画雑誌『漫画ホット』にも「てっぺん○次」が掲載されていたのが確認できたが、途中で発表媒体が変わったということかな。『漫画ホット』はエロ要素多そうで、青年漫画誌と言えそう。

 4:収集中の漫画。これで全6巻が揃った。全巻読了。結局元の部屋に引っ越し直して来たり、就活でホテルの部屋の回があったり。部屋の変化はあれど、閉空間舞台という点では変わらず、好みのままに物語は完結。計画性がない主人公は、結婚相手としては、あまりおすすめできないなと思う。

 5:「ながい窖」読みたくて買ったつもりが、なんとこの大都社版『空気の底』には収録されておらず。初版でない朝日ソノラマ版『空気の底(下)』を以前同目的で買って目的を果たせなかったのに続いて、2度目の失敗であった。ただし、今回は全1巻の『空気の底』なので、朝日ソノラマ版の上巻に収録されているのだろう未読作品が幾つか読めたのは不幸中の幸いか。「ジョーを訪ねた男」の黒人差別であったり、「うろこが崎」の公害病だったり、「ふたりは空気の底に」の放射能汚染だったり、社会問題を果敢に取り込んだ作品に特に読み応えを感じる。昨今、こういったテーマについて公に語ることすらタブーのような雰囲気が蔓延しているように感じられ、今ももっと手塚治虫作品が読まれなければならないように思う。

 6:収集中の漫画。カバーが本体にセロハンテープ留めされていたのでがっかり。

 7~17:収集中の漫画。6巻,10巻,17巻の背が焼けてる。4巻、p.160、「通」には三種類ある。すなわち、「通」る人、「通」う人、「通」じてる人、ということだ。おかめそば、聞いたことも食べたこともなかったが、かけそばの上に具材でおかめの顔を作るというおかしみのあるそばで、機会があったらどこかで注文してみたい。5巻、p.14、"昔は出前職人てのはそれ専門の独立した職人だったんだ"、そば打ちが「板前」、茹でが「釜前」、調理は「中台」、出前持ちは「外番」。外番は嫌な客も捌けてこそ一人前、という言葉、一人前になるには争いを避けて通れないということを最近じわじわとそう感じているので、重く受け止めた。6巻、p.170、"糊化の条件はそば粉ひと粒ひと粒が水と結びついてなければならない"。かたい蕎麦は、茹でても糊化できなかった生粉のままのそばである(木鉢での水回しの技術が甘い)ということがあるとは。これを踏まえてラーメンのばりかたや粉落としについて考えてみると、それらは糊化できていないだけのかた麺だと捉えれば良さそうだ(私はかた麺派だが、ばりかたや粉落としは頼んだことがない。単に「かた」と頼むだけにしてきた)。7巻、p.208、海苔の養殖法は2つあり、支柱式と浮き流し式がある。支柱式は干潮時に海苔が海上に出るが、浮き流し式は海苔は常に海中にある。そのため、浮き流し式のほうが水にほどけにくい海苔になる。現在海苔養殖で主流なのは、浮き流し式。8巻、p.77、魚の鮮度とうま味はイコールではなく、魚の死後2時間後くらいが自己消化が進み、うま味成分であるイノシン酸が最大となる頃合いとなるが、さらに放っておくとただのイノシンになってしまう。イノシン酸最大の状態で固定化する方法に、そのタイミングでの煮熟(煮詰め)するというものがある。p.139、イノシン酸を含むかつお出汁がよく引けているかを確認するには、グルタミン酸を豊富に含む醤油を垂らして、味をみると良い。p.142、関西は北前船の影響で、グルタミン酸の昆布出汁が主流で、これにかつお節のイノシン酸を加えて、塩で味を整える。醤油を使う場合も、塩分の多い薄口醤油となる。関東は、カビ付けしたかつお節が多く流通したので、これが出汁の主流となり、地元の濃口醤油を合わせるので、昆布出汁はあまり使われない。9巻、p.155、真鴨はフランス語でカナール・ソバージュ、アヒルと真鴨の掛け合わせである合鴨は、カナール・ドメスティック。ソバージュは、野生の、という意味で、髪型のソバージュもその意味からつけられているということを調べて知った。10巻、p.107~108、戦後、アメリカからの食料援助された小麦粉を国が委託加工ということで飲食店にうどんなどへの加工を委託させたが、小麦粉一袋で何食作るかが決められており報告義務もあった。また際に手捏ねが不衛生だということで混合機の導入しないと営業許可が下りにくかったそうだ。p.131、小麦粉は吸収した水分を他に分け与える性質を持っているので、その状態でねかせておけば、自然に全体が同じ湿り気になるが、そば粉は吸収した水を抱え込み、回りに分け与えてくれない。

 18:函入。「赤いトナカイ」と「タカの羽根」の2篇を収録。表題作について、竹本健治氏が幼少時に読んだ(影響を受けた?)作品という情報を得て、購入したもの。「赤いトナカイ」は、世界の終末を描く。怪しい予言者、浮かれたり惑わされたりする市井の人々、第三次世界大戦と天変地異、エイリアン、暴徒の台頭……。『闇に用いる力学』との類似点が多くあり、これが確かにプロトタイプの一つなのだろうなと思わせた。「タカの羽根」は、第二次世界大戦下の青年たちを描いたもの。本当の勇気、本当の友情の一つの形を、主人公の一の瀬は示した。五十嵐幸吉というキャラクター名だが、石ノ森氏とそう年の違わない同名の漫画家がいて、彼をゲスト出演させたものなのかな。

 19:200年程前に実在した修道女、聖マグダレナ・ソフィア・バラについてのお話。

 20:折り紙や紐、輪ゴムやトランプなどで手品のようなだましっこ遊びを紹介する絵本。以前読んだ『だましっこ』という絵本に比べると、騙し合う2人の表情やら態度やらにムカムカする感じが和らいでいるような。マーブルチョコレートの筒型のケースを2つ使ってやるだましっこ、今度お菓子を入手して子どもに試してみようかな。

 21:小口の具合からすると、どうやら図書館除籍本のようだ。

今日買った本

■今日買った本。計825円。

 

a)ushiwaka書店にて。

1・藤井太洋『ハロー・ワールド』講談社文庫 ¥825

 

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 a)で取り寄せていた新刊の文庫が届いたとの連絡があり、仕事帰りに立寄って購入。

 1:第40回吉川英治文学新人賞受賞作。買った翌日の2022/1/22読了。Mastodon小説が載っているというので、まず図書館でハードカバーを借りてきて、件の一篇「巨象の方に乗って」を読んだのだけど、スピード感が凄まじかった。かつての同僚の、ものすごい速度でコマンドを連打しているターミナル画面に目を奪われていたあの時の感覚、それだった。さらに読み進むにつれて、PC作業に言わば全集中して、今私がどこにいるのか分からなくなるというか、PCと私が一体化している感覚、そういうやはりかつて味わったことのある境地に陥った。小説と私が一体になって、その他の一切の世界が意識されなくなる……。久しく味わっていなかった忘我。……というような最高の読み心地だったので、文庫版を取り寄せて今回一気に全篇読了。インターネットが常に自由と監視や統制との戦いの最前線にあること。これに関わるエンジニアは、まぎれもなく自由の兵士なのだ。個人的にも技術職だったこともあって、かつてなくかっこいいヒーロー像として写った。官憲との分人、同僚との分人、そのような文椎の書き分けもリアリティがあって、この人格に憧れてしまう。

今日買った本

■今日買った本。計4700円。

 

a)TOUTEN BOOKSTORE通販にて。→初利用。

1・清田隆之(桃山商事)『よかれと思ってやったのに 男たちの「失敗学」入門』晶文社 ¥1745

2・伊藤敦志『大人になれば』 ¥2955

3・TOUTEN BOOKSTORE・編集『読点MAGAZINE、 Vol.2 特別号 本屋ができるまで』 ¥0

 

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 新刊書店であるa)に、1/14に注文した本が本日届いた。全て新刊。

 1:2022/2/24読了。

 2:ひうち棚氏がTwitterでこの本を紹介していたのを見て、即購入することを決めたのだけど、それで取り扱い店舗を探しているところで、a)の本屋さんに辿り着いたのだった。他にもこの本の取り扱い店舗はあったのだが、別の方面で知って読んでみたく思っていた1の本の取り扱いもあったので、これがa)の店で買う決め手となった。自費出版本ながら、第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作品。500冊ずつ刷っているのか、購入したのは第4刷で、シリアルNo.001998だった。表紙のシールは、"ゆっくり剥がして見てみて"と書いてあるので、その通りに見てみたら、より未来の主人公の姿が重ねて描いてあった。内容は、時間SFもので、ごく限られたセリフと、シンプルでわかりやすい素晴らしい線画で、物語が紡がれている。画面の中のポスターや商店やイベントのロゴのデザインの一々がしっかりしていて、細部の完成度も見逃せないのだが、各コマの見通しの良さが抜群なので、見逃しようもないとも言える。マスクをしている人物がぽつぽついて、現在の新型コロナウイルス流行下の世界も物語に取り入れてあることが分かる。

 3:"本屋に行きたくなるフリーマガジン"。今回届いたレターパックの中に、おまけで入れて下さっていたもの。a)の店ができるまでを、図面や費用などを含めて詳細にレポートしてある。

今日買った本

■今日買った本。計2910円。

 

a)ブックスロード羽ノ浦店にて。

1・山田太一・作、わたべ淳・画『ふぞろいの林檎たち』集英社 ¥300

2・あだち充『ハートのA(エース)』こだま出版 ¥10

3・ちばひさと『林檎料理 アール・ヌーヴォー狂詩曲短篇傑作集』東京三世社 ¥300

4・鈴木雅子『スパイラル模型』集英社 ¥100

5・浦川佳弥『ぼくらは地球探険部』集英社 ¥100

 

b)ヤフオクにて。

6・高羽賢一・作/絵『トランプのおしろ』金の星社 ¥1050 亀堂

7・アンリ・ボスコ・文、ジョルジュ・ルモワーヌ・絵、天沢退二郎訳『ガリマール・コレクション1 少年と川』日本ブリタニカ ¥210 亀堂

8・マルセル・エーメ・文、エレオノール・シュミッド・絵、飯島耕一訳『ガリマール・コレクション2 コント・ルージュ』日本ブリタニカ ¥210 亀堂

9・マルセル・エーメ・文、エレオノール・シュミッド・絵、飯島耕一訳『ガリマール・コレクション3  コント・ブルー』日本ブリタニカ ¥210 亀堂

10・ルイ・ペルゴー・文、クロード・ラポワント・絵、なだいなだ訳『ガリマール・コレクション4 ボタン戦争』日本ブリタニカ ¥210 亀堂

11・ジョゼフ・ケッセル・文、ケレック・絵、多田智満子訳『ガリマール・コレクション5 ライオン』日本ブリタニカ ¥210 亀堂

 

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 約ひと月に一回のカウンセリング的会合に参加した帰りに、最近新たに気になる漫画家やk漫画作品が増えてきたので、何か収穫でもあるかなとa)へ行ったら、思った通りのわたべ淳作品の収穫があり、また他にも、タイトルに引かれた漫画などの意外な収穫もあって、良い日になった。あとは、b)で先日落札したものが、本日届いた。ガリマール・コレクションの全巻セットは嬉しい。作品自体は他の出版社でも読めるけれど、このコレクションならではの贅沢な挿絵が嬉しい。それにしても、40年前の本だけに重たい造本になっている。

 1:表紙にTVドラマ漫画家シリーズ1と書いてある。カバー袖にて、レオタード姿の秋山絵美(誰?という感じだけど、'86 YJ GALコン 準グランプリとのこと)が、TVドラマ漫画化シリーズを歓迎するコメントを寄せている。タイトルロゴの"ふぞろい"の各字の書体がふぞろいになっている。二流?三流?大学の4年生の男子3人が主人公で、サークル募集でやってきた女性3人や、主人公たちの兄弟や家族など、登場人物が多いのだが、それぞれ見事に"できた"人物というのがいなくて、まさに不揃い。そういうところにハラハラされられながらも、各人次第にぶれない生き方をしていけるようになるのではないかと希望を感じさせて終わる。最終話の一つ前の9話の最後のシーン、仲間ってそうでなくちゃという感じで、ちょっと泣きそうになった。

 2:1983年6月23日第16刷の単行本。1975年とか1978年に雑誌掲載初出(別ソースで調べた)の3篇を収録しているということで、『タッチ』以前の作品であることが確認できたが、それにしてもものすごい読みやすさ。さすが作品の質の安定感は既に確立されているなあと思った。その後に発表された作品で出てくる人物と同じ音や近い音の姓名の人物が出てくるので、分かっていて好きな名前を何度も繰り返し使っているのかな。ハートのAは、女の子のエースピッチャーのこと。

 3:1984年9月10日初版発行。幻想短篇漫画といった感じ。漫画本ではやや珍しいハードカバーであったことと、集書のキーワードの1つである"林檎"がタイトルにあったので、購入。表題作「林檎料理」は、大手拓次の同題の詩をモチーフにして創作されたようで、作品の最後にその詩が全文掲載されている。巻末に著者へのQ&A集があって、少しだけ人物が分かるようになっていた。

 4:3篇を収録。表題作の感じが森博嗣っぽくて、買ってしまった。内容も中学卒業間際の少年たちが主人公で、何となく『トーマの心臓』のような雰囲気。親の癖や仕草、生き方が、その子に伝わっていき、またその子の子が……。遡っていっても同様。そのことを表題の言葉は指している。2話目の「デリケートな5月」は、中学の恋愛の失敗を、大学生で偶然また同じ人同士で出会ったためにやり直し始めるまでの話。相手と付き合うことを自己満足のためでなく、相手をもっと理解してみたい、理解してみようという態度に変えての再出発。良い話。

 5:探険部の名前があったので(本当は"探検"であって欲しかったのだが)つい買ってしまったマーガレットコミックス。3篇を収録。表題作はケニアを舞台にしたドタバタ冒険もの。女子高校生がTV番組の視聴者プレゼントに当選して、ケニアに一人旅に行くのだが、それを知った同校の地球探険部の男子メンバー3人がこっそり便乗してくる。彼らの交通費の資金源はどこからきてるのかねと思いながら、次第にツッコミを忘れて一気読み。

 6:カラフルでコミカルな絵にまずグッとくる。一人でトランプ遊び中に、トランプの国に行って、そこでババ(ジョーカー)に捕らえられた王さま、王女さま、ジャックを助け出すお話。登場人物みんなまんまるおめめで感情が読み取りにくいが、そのおかげでババの怖さも和らいでいて、幼児への読み聞かせには良い配慮と捉えられるかも。ラストページを見ると、消去法で「ぼく」は「ダイヤ」役だと判る。

 7:このガリマール・コレクション版の5年後に、福音館書店土曜日文庫にも収録された作品。この1冊に3種の「ガリマール・レポート」という水色の付録の2つ折りの紙切れが挟まれれていた。便宜的にA,B,Cの3種とすると、内容は、表紙に清岡卓行「反芻・増幅される幼少年期」という文章があるのは、共通。Aはガリマール・コレクション製作雑記として「昨日のスケッチ1 天沢退二郎先生のこと」という文章と、『少年と川』に出てくる植物のサソリグサとハンニチバナの紹介(天沢衆子・資料提供、林マリ・絵)がある。Bはガリマール・コレクション全5巻の広告と、ガリマール・コレクション製作雑記として「昨日のスケッチ2 飯島耕一先生とウツ病のこと」という文章が載っている。Cは児童文学者の山口智子による「巴里雑感 エーメのいる風景」という文章が載っている。このA,B,Cの他にも、言わばD,Eなどがあったのか気になるところ。

 8:実は既所有の巻。それぞれの状態を確認して、1冊は売却する予定。

 9:実は既所有の巻。それぞれの状態を確認して、1冊は売却する予定。

 10:文庫版を所有しているが、そちらに挿絵があるのかどうか、確認したいところ。

 11:1959年に新庄嘉章訳が新潮社から出ているようだ。また、ガリマール・コレクション版の6年後に白水社から同じ多田智満子訳で単行本が出たようだ。

今日買った本

■今日買った本。計500円。

 

a)ネットoffにて。
1・山本おさむ、藤村和夫・監修『そばもん ニッポン蕎麦行脚 11』小学館 ¥180
2,3・山本おさむ、藤村和夫・監修『そばもん ニッポン蕎麦行脚 12,13』小学館 各¥160

 

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 1/6にa)で注文していた本が、本日届いた。

 1:1~3とも収集中の漫画。砂場という蕎麦屋の発祥の地だとかいう碑が、大阪城の西南西2.5kmくらいのところの新町南公園にあるのだそう。

 2:

 3:小田原の鈴廣という蒲鉾屋さんの蒲鉾が美味しいらしい。かまぼこ博物館があるというのは、同様に工場見学できるようにしていた富山の某蒲鉾店を思い出させた。

今日買った本

■今日買った本。計1900円。

 

a)ブックオフonlineにて。

1・ドローレス・マヨルガ、辻昶/竹田篤訳『ダビドくんのなつやすみ』DEMPA/ペンタン ¥500

2・ドローレス・マヨルガ、辻昶/竹田篤訳『ダビドくんたびにでる』DEMPA/ペンタン ¥500

3・伊藤智義・作、森田信吾・画『栄光なき天才たち 1』集英社 ¥300

4・阿部笙子『星になった月見草』 ほるぷ出版 ¥600

 

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 元旦にa)で注文していた商品が本日届いた。

 1:どこにいるのダビドくんシリーズの第3巻。

 2:どこにいるのダビドくんシリーズの第4巻。

 3:収集中の漫画。5刷のものを入手したのだが、「重版出来!!」と書かれた帯付だった。黒人の大リーガー、サチェル・ペイジ(Satchel Paige)の愛称がサッチモだった。ほぼ同年代のルイ・アームストロングの愛称もサッチモであることを知る。鈴木梅太郎は、別の巻の理化学研究所の章でも合成酒のことなどで登場していた記憶がある。

 4:作者には、上越新幹線新潟駅に大壁画の作品があるそうだ。

今日行った店

■今日行った店。

 

a)ことでん電車図書室にて。→初確認、古本購入無し。

 

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 行った「店」ではないけれど、仏生山駅の1番線ホームにあるのがa)。新書と文庫本の古本が置いてあり、1冊200円で購入できる。今回は目ぼしい本がなかったので、購入は無し。近くの駐車場代で¥100を支払った。

今日買った本

■今日買った本。計2048円。

 

a)ブックオフトリアス福岡久山店にて。→本全品20%OFFセールをやっていた。

1・横溝栄一・作/絵『パワーショベルのブルくん』PHP研究所 ¥88

2・アレクセイ・トルストイ・再話、タチアーナ・マヴリナ・絵、宮川やすえ・文『はいいろのおおかみ』らくだ出版デザイン研究所 ¥88

3・平山和子・作『かたくり』福音館書店 ¥248

4・中国民話、T・N・チエルシノヴァ・絵、斎藤公子・編集『青がえるの騎手』創風社 ¥248

5・ハンス・クリスチャン・アンデルセン・文、ヨゼフ・パレチェク・絵、石川史雄訳『おやゆびひめ』プロジェクトアノ ¥648

6・犬養道子『ラインの河辺』中公文庫 ¥88

7・山田英生・編『ビブリオ漫画文庫』ちくま文庫 ¥376

8~10・山本おさむ、藤村和夫・監修『そばもん ニッポン蕎麦行脚 1~3』小学館 ¥88

 

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 今日は某氏と2人でお出かけの予定だったが、某氏が風邪をひいて一日自宅待機を余儀なくされたので、一人でa)へ行ってみた。らくだ出版デザイン研究所の素晴らしい収穫があり、実に行った甲斐があった。

 1:

 2:「世界の絵本シリーズ ソ連編」の第5巻。

 3:

 4:

 5:

 6:つい先日読破した香山哲『ベルリンうわの空』シリーズの2巻目だったかで言及されていたので読んでみたく思っていた作品。

 7:面白いのだが、小ネタな作品が多くて、もっと古本と物語が強く全編に渡って結びついている様な作品があればなあと思った。期待値が高過ぎたか。中で面白かった、諸星大二郎「古本地獄屋敷」に、よくネタ画像でTwitterで見る古本亡者のコマが出てきて、これか〜となった。こういう作品に登場する架空の書籍についても、それが実在するのか否か、確認したくなるのは、古本好きの性だと思う。「彷書月刊」の2007年と2008年の各1月号で、"みんなでふるほんまんが"という特集をしているのを解説で知った(竹本健治が古本漫画を描いているらしい!)ので、是非入手して、今回未収録の作品にも触れてみたい。

 8~10:『新そば』という新そば会の機関紙のバックナンバー2冊を先日たまたま入手したことに始まり、そば熱が高まっていたので、以前から多少気になっていたそば漫画を買ってしまった。全20巻あるらしい。

今日買った本

■今日買った本。計11236円。

 

a)TSUTAYA BOOK GARAGE福岡志免にて。→中古本5冊以上購入で20%OFFセールをやっていた。

1・おのきがく『もずのこども』講談社 ¥176

2・アンソニー・ブラウン・作、さくまゆみこ訳『かわっちゃうの?』評論社 ¥176

3・マルチーヌ=ブラン・作/絵、矢川澄子訳『ねずみのティモシー』偕成社 ¥838

4・H.C.アンデルセン・作、ドロテー・ドゥンツェ・絵、ウィルヘルム・菊江訳『はだかの王さま』太平社 ¥838

5・リーセ・マニケ・文/絵、大塚勇三訳『ライオンとねずみ 古代エジプトの物語』岩波書店 ¥628

6・クリス・ヴァン・オールズバーグ、村上春樹訳『ジュマンジ』あすなろ書房 ¥712

7・みずかみかずよ・文、久冨正美・絵『南の島の白い花』葦書房 ¥264

8・なかえよしを・作、上野紀子・絵『メルヘンの国』ポプラ社 ¥352

9・星野道夫・文/写真『クマよ』福音館書店 ¥176

10・マーガレット・ワイズ・ブラウン・文、イーラ・写真、寺村摩耶子訳『どうぶつたちはしっている』文遊社 ¥176

11・ブライアン・ワイルドスミス・文/絵、きくしまいくえ訳『いぬとかりゅうど』らくだ出版 ¥176

12・ソフィア・ザランブーカ・再話/絵、池澤夏樹訳『王さまのリンゴの木』ほるぷ出版 ¥176

13・落合洋子・作/絵『ギリアスの実』白泉社 ¥88

14・花田弥一・作『たまねぎ』福音館書店 ¥264

15・宮沢賢治・作、赤羽末吉・絵『セロ弾きのゴーシュ』偕成社 ¥176

16・小宮山洋夫/早坂忠之・作、早坂和子・絵『きりがみあそび 色紙を〔かざってあそぶ12か月〕』岩崎書店 ¥176

17・長島正和『おとうさん』絵本館 ¥176

18・さねとうあきら・作、村上勉・絵『むぎひとつぶ』岩崎書店 ¥176

19・谷川俊太郎・作、大久保千広・写真『しんすけくん』サンリード ¥

20・モーリス・センダック・作、神宮輝夫訳『わたしたちもジャックもガイもみんなホームレス』冨山房 ¥1048

21・マックス・クルーゼ・原作、ヒルデ・ヘイドゥック-フート・絵、藤田圭雄訳『おうむとあみもの』至光社 ¥88

22・今江祥智・文、上野紀子・絵『そよ風とわたし』ポプラ社 ¥88

23・関根榮一・文、横溝英一・絵『うみねこいわてのたっきゅうびん』小峰書店 ¥88

24・ドローレス・マヨルガ・作、辻昶/竹田篤訳『ダビドくんまちへいく』DEMPA/ペンタン ¥419

25・梅田俊作/梅田佳子・作/絵『ばあちゃんのなつやすみ』岩崎書店 ¥176

26・小沢清子・文、太田大八・絵『とらよりこわいほしがき』太平出版社 ¥628

27・河村員子・文、小野かおる・絵『ふしぎなたいりょう』女子パウロ会 ¥88

28・武田正倫・著、金尾恵子・絵『干潟のカニ・シオマネキ 大きなはさみのなぞ』文研出版 ¥88

29・肥田美代子・作、岡本颯子・絵『ふしぎなおきゃく』ひさかたチャイルド ¥88

30・ナンシー・ウィラード、トミー・デ・パオラ・絵、長田弘訳『おばあちゃんのキルト』みすず書房 ¥

31・儀間比呂志・作『マジムンのうた』ルック ¥628

32・マレーク・ベロニカ・文と絵、マンディ・ハシモト・レナ訳『どうぐでなにがつくれるの?』風濤社 ¥628

33・鶴見正夫・文、橋本淳子・画『もうどうけんチャーリー』小学館 ¥88

34・ポール・セビヨ、イザベル・ドジョワ・絵、なだいなだ訳『海の水が塩からいわけは……』文化出版局 ¥88

35・ミリヤム・ヤング・文、光吉侑子訳、アーノルド・ロベル・絵『りすのスージー』大日本図書 ¥335

 

***

 

 帰省の最大の楽しみと言って良いa)の新春セールへ今年は行くことができた。中古本は5冊以上買うと20%OFFというセール内容は、2年前と同じようだ。セルフレジが導入されていたが、セールの割引の処理は、通常レジでしか対応していなかったのだが、そこの確認が疎かにしてしまっていたため、一部商品をセルフレジで会計してしまい、その取り消し作業などさせてしまって店員に迷惑を掛けてしまった。

 1:

 2:

 3:

 4:

 5:

 6:

 7:絵本・かたりつぐ戦争シリーズの第1巻に相当。

 8:なかえよしを上野紀子の絵本シリーズの第7巻に相当。赤い服と帽子を身につけた女の子の絵が表紙で、目深に被った帽子のせいで、目が隠れている。こういう少女の絵を、上野紀子さんはよく描く。物語は、女の子の持っている人形のうさぎが、おしゃべりをし出して、一緒に「のりもののくに」に行く。星の王子様や不思議の国のアリスマザーグースなどの要素が、少しずつ入れてある。最後に、メルヘンの世界を解しない黒い服を着た大人の男性が出てきて、お話が終わる。全体を通して、美しさとそこはかとない恐ろしさが同居した雰囲気に圧倒される作品。

 9:

 10:オリジナルは1944年にアメリカで出版。イーラの撮った写真を、マーガレット・ワイズ・ブラウンが選び、ある並びにして、物語をつけた。どうぶつたちは見た、それは何か。このことを巡って、クライマックスまで緊張を高めていく。ときに脱力するようなページも差し挟みつつ、というのが、また面白いところ。何を見たか、という点に焦点があるので、読み聞かせの時にはあまり意識して見れなかったが、写真の動物たちの目や視線をよく追いかけるようにして再読した。見られたものの目にも注目。解説にあったが、イーラの初めての写真集のうちの一冊『犬(Chiens)』に、ジュール・シュペルヴィエルが序文を書いているそうだ。

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 12:ギリシアの民話。

 13:えほんらんどシリーズの第6巻に相当。付録だったのか、B4サイズのポスターが挟んであった。

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 17:ぼくのおとうさんのおとうさんの……という先祖の話から、だんだんと僕に近づいていって、ぼくがおとうさんになったら、そしてぼくがおとうさんのおとうさん(つまりおじいちゃん)になったらそのこどもは……という未来の話になっていく。アイデアが光る作品。抑制の効いた、絵とその変化も好ましく、最初と最後の絵の違いも、一見似ているようでいて読み始めには想像できないような飛躍がある。

 18:さねとうあきらは、漢字では実藤述と書く。

 19:

 20:2つのマザーグースを1つにつなげて、物語絵本にした作品(we are all in the dumps...で始まるものと、Jack and Guy went out in the rye...で始まるものと。カバー袖にふたつのうたが原文で紹介されている)。一文ずつ確認しながら読むと、そのことが分かる。マザーグースのうたが書かれていないページで、物語を整合させるために大猫を登場させたり、他の子どもたちを登場させたりして、つじつま合わせを読みながら楽しみつつ、また作者のセンダックもそのあたり楽しく考えながら作っていったのかななんて思う。横長の画面いっぱいに事物が詰まっていて、どの見開きも隙がない。新聞の見出しの文字なども見逃せないところ。ちょっと面白いのは、読み始め時に戸惑ってしまったのだけど、表紙らしいタイトル文字があるほうが、裏表紙になっているところ。発売当時、挟み込みの解説文があったようだが、今回入手品にはそれがついていなかったのは残念。

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 24:全4巻あるどこにいるのダビドくんシリーズの第1巻に相当。発売元は電波新聞社

 25:孫たちが夏休みに帰省してくるのを待ち遠しく思うばあちゃんとじいちゃんの話。ばあちゃんは、孫たちを待ちながら、子どもの頃にしたこと、感じたことをたくさん思い出し、それを孫に伝えたくて、会いたい気持ちをどんどん募らせていく。待ちきれなくてそわそわし続けのじいちゃんも愛らしい。

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 30:詩人が贈る絵本シリーズの1つ。

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 32:ある兄妹がおもちゃを片付けるのだが、棚がもう足りないほどなので、父親と一緒に棚を増設することにする。日曜大工道具とその使い方が、物語の中で自然と説明される。最後に兄妹が余った板切れで好きに工作するのだが、鋸を使う場面は母親がすると言う。言うことをよく聞く子どもたちではあるが、予定調和的な物語で、少々鼻についた。

 33:小学館のノンフィクション童話の第6巻に相当。候補の犬がどのように訓練されて盲導犬になるかを追った作品。目の不自由な方の元で働くようになってからも、盲導犬として間違った行動をすることもあるようで、気を抜かずより頼れる盲導犬になってもらえるよう注意してやらねばならない。チャーリーの写真を使ったページもある。

 34:ケーキの上の砂糖菓子のキャラクターのような濃い造形の絵が特徴。本の題名の答えは、とある経緯で海にお礼をしたくなったある漁師が、海に岩塩を味あわせてあげたため、というもの。2話収録されていて、2話目については、海になぜ波があるのかについての説明譚になっている。ポール・セビヨは、フランスの民話学者だったそう。

 35:ゆかいなゆかいなおはなしシリーズの1つ。

今日買った本

■今日買った本。計4840円。

 

a)テントセンブックスにて。→初入店。

1・香山哲『ベルリンうわの空 ランゲシュランゲ』イーストプレス ¥1100

2・田畑修一郎、山本善行撰『石ころ路』灯光舎 ¥1870

3・中島敦『かめれおん日記』灯光舎 ¥1870

 

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 帰省ついでに、開店してそれほど日数の経っていないa)へ。古本もあるかと思いきや、新刊書店であった。

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今日買った本

■今日買った本。計3936円。

 

a)ヤフオクにて。

1・小沢良吉・作/絵『こけしとおじいさん』フレーベル館 ¥573 本道楽

2・『ヤングコミック 1970年7月22日号』少年画報社 ¥763 漫画人

 

b)善行堂通販にて。

3・岡田睦『岡田睦作品集』宮内書房 ¥2600

 

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 a)とb)から通販で計3冊購入。

 1:キンダーメルヘンの1978年11月号のペラペラ版。工作付録が挟まっており「こけしのわなげ」が作れる(付録の絵は、伊藤のぼる、と書いてある)。どうやら翌年にハードカバー版も出たようだ。買った古本屋は、愛知県西尾市にあるのだが、ネット通販だけの営業のようだ。こけし作りの名人のおじいさんが、風邪をひいて寝込んでしまったところを、おじいさんが作ったこけしたちがお医者さんを連れてきて、ことなきを得る、という筋。おじいさんが、就寝時にこけしたちもこけしたち用の布団に寝かせてあげるのが、何とも微笑ましい。無口な工人としんしんと雪降る季節、全体に静かなお話。

 2:これは浜松の漫画専門古書店から落札したもの。上村一夫の単行本未収録作品「くノ一異聞」の其ノ拾四「くノ一三度笠」を収録。

 3:2021/12/15読了。p.121に"子供の頃、寝ついてから何かで目が覚め、なぜだかいずれ死ぬことを感じる。そのときの無限の闇に落ちてゆく救いようのないこわさ"という記述があり、私とおんなじだ!と思った。神経症やらうつを患い通院していた頃の前半の作品群は、たどたどしくも必死な暮らしの中にぽつりぽつりとユーモアがあって、読んでいて辛いようで面白おかしいような、それはやはり人の生ってそんな按分になっているよなと思わせる感じがした。後半の老人ホームでの暮らしの作品群は、今終末医療を主とする職場で働いていることもあって、スタッフや同じ入所者からの暴力や権力の角突き合いの様子やそのとばっちりを受けるさまなど、いかにもリアル(そう)で、映像が浮かぶようであり、読んでいて眉根に皺が寄った。それでもやっぱりほっとして付き合えるような人がいるのが、救いであり、そんなところもやっぱり人生ってそうなんだろうな(楽あれば苦ありというか)、と思わせる。巻末の、岡田睦の弟子だという藤口稔氏と発行者との対談で、より岡田睦という人物を浮かび上がらせてくれるので、これがあって本当に良い本になっていると思う。

今日買った本

■今日買った本。計0円。

 

a)K図書館ブックリサイクルにて。

1・松下竜一『ちくま少年図書館54 海を守るたたかい』筑摩書房 ¥0

2・奥田継夫『ちくま少年図書館84 君たちは性をどう考えるか』筑摩書房 ¥0

 

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 年末恒例のa)のイベントで、雑誌だけの配布かと思っていたら、普通の書籍の除籍対象本も選んで持っていけるようになっていたので、2冊ほどいただいた。他にも『特選街』というモノ紹介雑誌を3号分いただいたのだが、ここへの入力は割愛する。

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今日買った本

■今日買った本。計490円。

 

a)ブックオフ藍住店にて。

1・内田義彦『読書と社会科学』岩波新書 ¥110

2・白土三平『シートン動物記 2』小学館文庫 ¥270

3・三浦建太郎『ベルセルク 40』白泉社 ¥110

 

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 藍住のマルシェに初めて行ってみた。ものすごい人出で、慄くほどであった。その帰りに久しぶりにa)へ行ってみたら、店内の様子が変わっていた。私の知らない間にリニューアルオープンしたのだろう。絵本の品揃えが良くて、アンソニー・ブラウンや和田誠の復刻絵本を買いたかったが、手堅い価格だったので手が出なかった。『死ぬ前に味わいたい1001食品』という本も気になったが今回はスルー。

 1:読書と社会科学という取り合わせが、ちょっと見聞きしないような取り合わせに思って手が伸びた一冊。

 2:収集中の漫画。これで全2巻揃った。

 3:現時点での最新刊らしいが、2018年刊行の本。遺稿としてもう1巻くらい出るのだろうか。早速読了。どうやら大部分のキャスカが戻ってきたが、最後の部分でまだトラウマが癒えていないようだ。

今日買った本

■今日買った本。計16100円。

 

a)第3回和田岬ヒトハコ古本市にて。

1・香山哲『ベルリンうわの空』イースト・プレス ¥1100 mask

2・香山哲『ベルリンうわの空 ウンターグルンド』イースト・プレス ¥1100 mask

3・和田靜香、小川淳也・取材協力『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。』左右社 ¥1800 mask

4・シャーロット・ゾロトウ・文、ハンス・アウグスト・レイ・絵、中川健蔵訳『こうえんのいちにち』文化出版局 ¥500 本と。

5・中山禎輝『天王山の宝石箱 「アサヒビール大山崎山荘美術館」誕生物語』PHP研究所 ¥300 mazaki

6・士郎正宗『ブラックマジック』青心社 ¥300 kumaemon 

 

b)K文庫にて。

7・山本茂実『喜作新道 ある北アルプス哀史』角川文庫 ¥200/3

8・ロバート・フローマン・文、アーノルド・スピルカ・画、大平雅章訳『もっとはやいものは スピードのはなし』福音館書店 ¥10600/25

9・岩崎京子・作、竹山博・絵『こちどりのおやこ』福音館書店 ¥10600/25

10・ビアンキ・作、田中かな子訳、薮内正幸・絵『くちばし』福音館書店 ¥10600/25

11・『ヤングコミック 1980年3月12日号』少年画報社 ¥200

12・松谷みよ子、司修・絵『とまり木をください』筑摩書房 ¥10600/25

13・ボフミル・ジーハ・作、アドルフ・ボルン・絵、井出弘子訳『ビーテクだいかつやく』童心社 ¥10600/25

14・イレーナ=ユルギェレビチョーバ・作、ヤーヌシ=グラビアンスキー・絵、内田莉莎子訳『しあわせなちょうちょう』学習研究社 ¥10600/25

15・みねむらかつこ・作『じょせつしゃだいかつやく』福音館書店 ¥10600/25

16・ウクライナ民話、内田莉莎子・再話、太田大八・画『びんぼうこびと』福音館書店 ¥10600/25

17・トミー・デ・パオラ・作、福本友美子訳『トム』光村教育図書 ¥10600/25

18・ロイド・アリグザンダー・作、エバリン・ネス・絵、神宮輝夫訳『フルダー・フラムとまことのたてごと』評論社 ¥10600/25

19・小野かおる・作/絵『はるかぜとぷう』福音館書店 ¥10600/25

20・甲斐信枝・作『みのむし ちゃみのがのくらし』福音館書店 ¥10600/25

21・ジーン・ベンディック、マーシャ・レヴィン・共著、本田清雄・画、福富和子訳『数字のない数学』福音館書店 ¥10600/25

22・田島征彦・作『てんにのぼったなまず』福音館書店 ¥10600/25

23・吉野公章・作『かぜ』福音館書店 ¥10600/25

24・多田ヒロシ・文/絵『えんぴつとうだい』毎日新聞社 ¥200/3

25・いまきみち・作『しりとりしりとりふゆのまき』福音館書店 ¥10600/25

26・横田稔・絵と文『てまわしオルガン はなののびるおうさま』福武書店 ¥10600/25

27・矢玉四郎・作/絵『じろきちおおかみ』岩崎書店 ¥10600/25

28・矢崎芳則・作『おねえちゃん』草土文化 ¥200/3

29・神沢利子・文、赤羽末吉・絵『てんぐだいこ』偕成社 ¥10600/25

30・ミシェル・ゲイ・作、末松氷海子訳『まよなかの1ねんせい』文化出版局 ¥10600/25

31・来栖良夫・文、北島新平・絵『ラッパをふいたくま』ポプラ社 ¥10600/25

32・コルネイ・チュコフスキー・作、スヴィトザール・オストローフ・絵、田中潔訳『ごきぶり大王』偕成社 ¥10600/25

33・インドネシア民話、君島久子・再話、水四澄子・画『いねになったてんにょ』福音館書店 ¥10600/25

34・沖繩民話、川平朝申・再話、儀間比呂志・版画『ねむりむしじらぁ』福音館書店 ¥10600/25

35・今井鴻象・作、富永秀夫・絵『くじらのなみだ』フレーベル館 ¥10600/25

 

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 第3回目となるa)へ行くため、久しぶりに日帰りの遠出。会場は前回までの笠松商店街ではなく、ノエビアスタジアム脇の御崎公園に移ったが、そのわけは、初開催となる「みんなの青空図書館」という本を中心に据えた大掛かりなイベントの一企画としてa)が組み込まれたため。会場が公園なので、イベント開始時刻を待っている間、芝生の上で、朝食のパンを食べたり、帽子投げしたりして思いっきり遊べて楽しく過ごせた。イベント終了の16時前に会場を離脱し、b)へ。車で移動の途中、ある交差点で直進レーンにうまく車線変更できず、数キロ無駄に走行してしまった。このガソリン高騰の時世に痛いミス。b)へは、1年ぶりの入店になるか? 相変わらず欲しい本が山ほどあり、もっと棚を見る時間に余裕があれば、もっと買えたはずである。本の価格で、¥10600/22と記載しているものは、個別の価格が分からなくなったため、合計金額からわかる分を差っ引いた残りを冊数で割った表記にしたもの。

 1:つい先日、全3巻完結したこともあり、気になっていた漫画。新刊として購入。購入した方の自作の帯付。これを読むと、寛容な都市であるベルリンに、移民として住みたくなる。

 2:1と同様、新刊として購入。ウンターグルンドは、アンダーグラウンド、つまり地下のこと。地下スペースで主人公たちが、「清潔スペース」という名のシャワーとランドリーを無料で提供する場所を開設・運営するお話。貧困や移民など社会問題の勉強になり、また一市民としてどう問題解決に寄与できるか、という良い事例を知ることができた。志を同じくする仲間のゆるくも確かなやりとり。みんな大人だなあ。一方で、日本ではなかなかはっきりと意見を言い合える場や環境がないことを改めて思わせる。最終巻を早く読みたい。

 3:昨年、小川淳也氏を採り上げた映画『ぜ君は総理大臣になれないのか』を高松のイオンシネマに観に行った。そこ頃から気になっていた政治家の取材協力の下に書かれた本ということで、是非読んでみようと思っていた作品。これも新刊として購入。2021/12/10読了。取材した和田靜香氏が取材回数を重ねるごとに政治に対してどんどん理解を深めていく、そういう一市民の変化を読者が並走体験できるものではあるけれど、正直なところ、小川淳也氏の政策を紹介する本という印象。ただし現自民党政権に対する国民への不誠実さをまっすぐに指摘する言葉がたくさんあって、読んでいて再三胸のすく思いがした。増税した分を全て社会サービスと現金給付で国民に返していくことが前提の、消費税を毎年1%ずつ上げていくというアイデアはちょっと面白い。今の消費税増税は大企業への法人税優遇の穴埋めに使われているというのが私の認識で、納税する気を失わせている(だから可能な限り消費しない生活を目指している)。

 4:題名の通り公園の一日を描いた作品。『かぜはどこへいくの』のように、ゾロトウは時系列の叙事的作品が目立つような気がするが、これもその類。子どもが読む本だからと言って、子どもが公園の主役になる日中や放課後の時間帯のことに多くのページを割いてはいない。カップルのためにある夜の公園や、ホームレスの人たちのことまでしっかり描いていて、これを子どもに読み聞かせることで、「どうして家のない人がいるの?」といったような質問を引き出し、社会勉強にもなった。

 5:たまに行って、昼ビールを楽しんだりしていた大山崎美術館のことを紹介した新書。こんな本が出ていたとは知らなかった。引っ越して、遠くなって、なかなか再訪できないでいるが、いつかのために来歴等を読んで知っておこう。

 6:士郎正宗氏の未読漫画。1983年2月25日に発表された作品とのこと。攻殻機動隊は、この6,7年後に発表されたようだ。込み入った世界設定で、分かるような分からないような感じのまま、しかしぐいぐい読ませてくれる。仕事や信念のようなものに熱心・忠実な人間ドラマを読ませてくれて、満足。

 7:小林喜作という槍ヶ岳への道"喜作新道"の開拓した人物についてのノンフィクション。帯付だった。

 8:福音館の科学シリーズ。帯付。なだいなだが、巻末に解説というか紹介文というかをそのような文を書いている。2006年に同じ原作を翻案というかたちであらためて出版されたことが分かった。

 9:1968年5月1日発行のハードカバー。川の中州で巣作り、子育てをするこちどりのつがいとそのひなたちを描いた科学的な情報も含む絵本。鶏の卵と同様、こちどりの卵にもとがったほうと丸いほうとがあるが、絵本の中でこちどりは巣の中で産んだ4つの卵のとがったほうを中心に向けまるく4つ並べて置いた。転がっていかないようにという本能的な知恵なのかも。また怪我した真似をして天敵をおびき寄せ、巣から離れたところまで連れて行ってから、ぱっと飛んで逃げたりもして、なかなか賢い鳥である。

 10:リンク先は"限定版"と書いてあるが、今回入手したものは奥付では1965年10月1日発行とあり、裏表紙に"特製版"(ハードカバー)と記載されているもの。背が黄土色の布装に、その背にあるタイトル文字は銀箔押しになっている。小さい嘴のヒタキが、他の鳥の嘴自慢をどんどんと聞いていく話。食い違い嘴のイスカはもみのみを剥き出すための形になっていることだとか、話を読み進むほど、さまざまな形の嘴を持つ鳥が、何のためにそのような嘴を持っているのか、科学的な知識が自然と得られるようになっている。最後に、ヒタキが一番素晴らしい嘴を決めようと、嘴自慢の鳥たちみんなをあつめたところで、なんとそのヒタキがオオタカに攫われていってしまうという、あっけに取られてしまう衝撃的な終わり方。自然界の厳しさか。

 11:上村一夫二都物語」の其ノ十一「春霖」が掲載されている号。入力しながら確認したら、なんと既に所有している号だったようだ。ショック。2023/1/15に売却済。

 12:

 13:この本の原題は「VÍTEK NA VÝLETĚ」。ほるぷ出版から出ていた『わんぱくビーテック』と、収録作品の異同を確認したいところ。

 14:函入。

 15:月刊予約絵本「年少版・こどものとも」通巻166号のペラペラ版。折り込みふろくの「絵本のたのしみ」も挟んであった。

 16:びんぼうこびとが住んでいる一家は、人一倍働けども働けども蓄えができずにいる。そのことに気づいた主人が、びんぼうこびとをうまく言いくるめて、袋の中に封じ込めて、村はずれの水車小屋の石臼の中に閉じ込めておいてくることに成功する。そうすると一気に、この一家がお金持ちになっていくのだけど、一方で元々の村一番のお金持ちの嫉妬を買ってしまう。しかし、村一番のお金持ちが、びんぼうこびとを元の一家に戻そうとして、自分に取り憑かれてしまったので、村一番の金持ちの地位を失うことになる。メルヘンカラーの太田大八氏の絵が鮮やかで、表紙の色とりどりのピンク色も、読む前からどんな面白いお話を教えてくれるのか、期待せずにはいられない感じ。子たちや奥さんの金持ちでも貧乏でもウキウキしていて無邪気な感じも良いな。

 17:肉屋をしているおじいちゃんのトムとのふれあいを、孫のトミーの視点から描いた作品。説教くさいばかりのおじいちゃんならごめんだが、子どもとの付き合い上手なトムで、自分がしなければいけない家事をトムと一緒にしながら、とか自然に付き合えているのが素晴らしい。どうだろう、お店やさんをしていると、お客さん相手で人間に揉まれる経験が豊富なので、こんな接し方ができる面もあるのかな。

 18:裏表紙に「プリデイン物語 別巻2」と書いてある。2016年に復刊ドットコムで復刊されているようだ。別巻は全2巻、本篇は全5巻。本篇は指輪物語みたいなボリュームなので、ちょっとすぐに手を出す気にはなれない。

 19:

 20:1979年2月1日発行の月刊予約・科学絵本「かがくのとも」通巻119号のペラペラ版。みのむし(ちゃみのが)の生態について、簡単に詳しくなれる。みのは最初は葉っぱで作り、次に桜の花芽や皮を使ってみのを大きくしていく、最後に蛹になる前に小枝のみのに作り直す。オスのほうがメスより小さい。メスは、成虫になってもうじ虫様の姿で、しかもみのの中で過ごし続ける。オスがやってきて、交尾するときもメスはみのの中にて、卵をみののなかに産む。さなぎの期間は2週間、卵が孵るのも2週間。こういう科学絵本を読んでしばしば思い知るのは、それにしても人類は本当によく観察してきたものだ、ということ。

 21:第1刷は1972年だが、今回入手は1975年9月30日発行の第5刷。福音館の科学の本のうちの1冊。スピンが付いているのは、ややページ数の多い本だからか。科学の本のシリーズでは、別著者だが『幾何の冒険』という本もあるようで、そちらも見てみたい。

 22:

 23:著者名は、よしのまさあき、と読む。1978年10月1日発行の月刊予約・科学絵本「かがくのとも」通巻115号のペラペラ版。

 24:モンモンライブラリー5歳コースの10巻目に相当。発行は、毎日通信教育センター、とある。巨大なだけで丸っきりえんぴつの形をした灯台が、空に入道雲を描くと、その入道雲がうみのまほうつかいを自称して、あれこれ愉快な景色を作り出す。にわか雨のあとは、飛び魚たちの虹の演出。読み聞かせた時、子どもが、今一番食べたい魚は飛び魚だと日頃言っていたので、不意の飛び魚の登場に興奮した様子だった。

 25:1992年1月1日発行の月刊予約絵本「年少版・こどものとも」通巻178号のペラペラ版。折り込みふろく付き。しりとりしながら、冬の山での一日が展開する。そり遊びして、スケートをして、という顔色ひとつ変えないエネルギッシュなおばあちゃんに脱帽。

 26:はなののびるおうさまシリーズの第4巻に相当。

 27:味わい深い版画の絵本。狼の少年?じろきちが女の子を拾ってくる。すぐに食べようと言うと、とっつぁんが大きく育ててから食べた方が腹一杯食べられるじゃないかと知恵をつけたので、3年間育てた。その結果、じろきちはいよいよ食べようと言うとっつぁんに反発するほどに女の子に愛着が湧いてしまった、という話。とっつぁんは、おそらくじろきちが女の子を拾ってきた時点で、食べるのがかわいそうだと思っていたのだろう、そして、3年も育てればじろきちにも女の子を食べようなどとは思わなくなるだろうという魂胆があったのだろうと思われる。おおかみのじろきちと、牛のとっつぁんがなぜ親子なのか、そのところをよく考えてみると、もしかするとじろきちも捨て子(捨て狼)で、とっつぁんが哀れに思って育てたのかもしれない。であれば、とっつぁんの3年育てればの助言も、経験に裏打ちされたものということになる。

 28:著者の姪が11歳で脳腫瘍があることがわかり、幼くして亡くなったことを受けて、製作された絵本。表紙がおねえちゃんの背中の絵。おねえちゃんの影を追うように、おねえちゃんが気に入っていたもの、使っていたものを綴る。ものすごい点描画で、行ってしまった時を思い出す、頭の中の、想像や思い出の中のイメージを、しっかり伝えてくれる。よくも点、点、点の集まりが、この絵を保っているものだな、今にもその位置をばらばらと崩してしまいそうで、ひたひたと儚さを伝えて、胸に迫るものがある。

 29:日本のむかし話1。叩くと鼻が伸びたり縮んだりする太鼓を手に入れたげんごろうさんの話。暇に任せて、自分の鼻を天まで伸ばしたら、雷様たちの仕事を手伝わされる。その肝心のシーンが、見開きで2枚連続文字なし絵だけのページになっていて、思い切った作りになっている。最後、琵琶湖の鮒になってしまうというのも唐突で、何とものどかでおかしな話。

 30:一年生の女の子の持っている人形が、真夜中に森の学校に向かう。通学途中にいたずらされながらも、何とか動物たちの集まる学校について、無事帰ってくる。『よあけ』という絵本みたいに、楕円型の余白あるページと、全面に絵が展開しているページと、場面によってうまく使い分けられている。カバー袖に著者略歴がある。それによれば、1947年フランスのリオン生まれ。父はトランペット奏者、母はクラリネット奏者の、音楽一家だそう。

 31:絵本・すこしむかしシリーズの第1巻。

 32:偶然なのだが、この絵本の天に虫の卵が産みつけられてあって、うえっ、となった。ロシアでもゴキブリが出ると、人々はキャーとかゲェーとか大声を発して、飛び退いたりするのだろうか。本作では、小さなゴキブリに(でも最初は大きそうに見せかけて描いてある)全く太刀打ちできずに、混乱をきたす大小の動物や生き物がわんさと出てくる。要領よく逃げてしまうサルは、小賢しいタイプの例えば役人的な人間の比喩かな。王様はロバのように、この話でこんなちっぽけなゴキブリに踊らされるなんで馬鹿みたいと真実をずばり言い切るのは、何とカンガルー。でもカンガルーはオーストラリアにしかいないことを考えると、よそ者ならではの遠慮のなさがここでは発揮されたのだと思う。よそ者、若者、馬鹿者だったか、この三者が社会を変えるきっかけを与えるというような話を聞いたことがある。ごきぶり大王、最後はすずめにあっさり食べられておしまい。全体が韻文で書かれているのか、訳文もそんな風になっている。

 33:1968年10月1日発行のハードカバー版。絵柄からして、インドネシア影絵のワヤンで演じられている話を絵本化したものではないかと思う。

 34:1979年11月1日発行のハードカバー版。再話者は、かびらちょうしん。sねむってばかりいたじらぁという若者が、ある日ひょっこり起き上がって、しらさぎを買ってもらうように両親に頼む。そのしらさぎを用いて、金持ちの家の娘のおむこさんになる。おむこさんになったじらぁは、それからはよく働き、幸せに暮らしました、という話。しらさぎを用いて金持ちの娘のおむこさんになって、貧乏なじらぁの家の両親まで金持ちの家と一緒に暮らせるよう取り付けるという、この一発大逆転のアイデアは、じらぁがねむりながら考え出したものか、それとも神託なり降っておりてきたような発想だったのか。金持ち一家が、なかなか信心深く、こすっからいところがないので、全体に健康な物語だと感じた。褒められたものではないものといえば、冒頭のそれこそねむりむしでしかなかったじらぁだけ。

 35:昭和43年8月1日発行のキンダーおはなしえほんのペラペラ版。1910~1920年ごろ、浦賀である母子の鯨がつかまった時の話を、当時現場にいた一人に聞き及んだ作者が書いたバラッド。全体に七五調で書かれている。実際には子クジラは無事に海に返されたのかどうか、はっきりとは書かれていないが、死を予感したのか母鯨が打ち上げられた浜辺で涙を流したのをその人は見たらしい。富永秀夫のちまちまとかわいらしい絵だが、物語は母鯨が亡くなるという随分重たいもの。印刷色を抑えたページに、大人の漁師が登場するページが多いように感じられ、それが、子どもからみた大人の論理の非情さを表現しているようにも思える。寝る直前に読むには刺激が強かったか。別の話で少し心落ち着けてやってあげたかったかも。